らんまんは今日と明日で全てが終了する。
やはり恐れていたことが明らかになった。
寿恵子は原因不明の病に侵されていた。
治療法も何もわかってなくてどうやらいつ何が起こってもおかしくない状態。
既にあらかじめ予想されたことだが、らんまんではどうしても避けられないストーリーだったのかもしれない。
寿恵子のために目標とするべき図鑑をなんとしても間に合わせたい万太郎。
どうすれば完成にこぎつけるるのか。
今まで関わりのあった人たちに手助けをお願いすることに。
かつて親交のあった人たちが万太郎のために力を結集する。
それぞれ皆老齢に差し掛かってはいるが、目的達成のための情熱はいささかも揺るがない。
万太郎が助けを求めたのは、画工の野宮。
植物図を描かせたら万太郎も一目置くほどの大変な腕前。
彼の力を借りれば絵図を描く作業は大いにはかどる。
そしてかつての仲間藤丸と羽多野もそれぞれの持ち味を生かしつつ手伝いに入ってくれる。
さらには原稿を書かなければならないが、この時大抜擢されたのが虎鉄。
万太郎の1番弟子として行動を共にしてきた彼だからこそ任せられる作業。
さらには万太郎の幼なじみ祐一郎も索引作りに手を貸してくれる。
そして、十徳長屋時代の仲間、堀井丈之助が手を貸してくれることに。
それぞれの登場人物は モデルがいるらしいが、物語はラストのストーリー展開を粛々と進めることになる。
目次
寿恵子
どうやら本人の自覚症状はないらしいが、万太郎が家族に語ったところによれば、原因不明で治療法もないとの事。
さらには長くは生きられないとのことも告げられたような。
この時代にしては、珍しく本人にも病状を全て説明したような流れになっていた。
医者はその時の判断で告知をするかしないか決めていると聞く。
今は告知する方が多いとは思うが、一昔前はすべて秘密にして明かされなかったと思う。
寿恵子は万太郎の夢をあと押しすることで自分の大冒険を完了することができたと満足感でいっぱいになっていたようだ。
寿恵子の気持ちを考えると、万太郎はなんとしても植物図鑑の完成を急がなければならない。
すべての力を結集
万太郎が植物学にかける心意気は他の誰にも引けを取らない。
既に関東大震災前の標本の数を超えるだけのものが揃えられつつある。
そして新種として新たに発表したものも多数。
それらをまとめて図鑑にするためには1人でがんばっても到底無理だと思われた。
かつての仲間を呼び寄せて手伝ってもらおうと。
特に文章はともかくとして、絵を描く人は数えるほどしかいない。
万太郎が信頼できるのは野宮朔太郎。
東大の植物学教室の元同僚で気心も知れていて、同じように植物学者でもある。
羽多野や藤丸が万太郎のために大きく手を差し伸べてくれた。
本物の植物学研究室
この2人は、植物採集を通じて万太郎と知り合いになった専門家たちとの設定。
登場したムロツヨシは大河ドラマで今、豊臣秀吉役の絶好調な時期。
この物語には突然の登場と思われる。
物語を欠かさず見ている私が見落とすはずは無いので。
これはNHKの遊び心だったかもしれない。
もう一つ今日の物語で、注目すべきは堀井丈之助が再び登場すること。
調べてみると、このキャラクターには超有名人がモデルとなってヒット。
それは文学に興味のあるものなら絶対に知っているあの坪内逍遥
こんな有名人をモデルにしているなんてらんまんはかなりすごい物語だと思う。
3205種の植物図鑑
最後になってから祐一郎が手伝ってくれることになった。
彼自身もエンジニアでいることを宣言して全く揺るがない精神の持ち主。
祐一郎は図鑑に掲載する植物が3205種に及ぶことを聞いて、索引を作るのに手を貸してくれると言う。
第三者の目で見ることがこのような全体を取りまとめるときには大いに参考になるとの事。
こうして図鑑完成はもう間近と思われた。
今日の物語はここまでで終了。
泣いても笑っても明日全てが完結する。
らんまんは振り返ってみれば驚くほど早く過ぎ去った物語だと思う。
万太郎の土佐弁もなんとなく懐かしく感じてしまう。
植物学者槙野万太郎の一生をかけた目標の達成がすぐそこに。