今日からは先週までのらんまんを引き継ぎ新しい朝ドラブギウギが始まる。
朝ドラは東京と大阪のスタジオそれぞれが交代に制作する習わしらしい。
らんまんは東京制作。
したがって今回は大阪が担当することに。
テレビ番組は捕獲視聴率を気にしがちだが、どちらかと言えば東京のものより大阪のものの方が人気があるらしい。
今日から始まるブギウギは大正時代、大阪の銭湯に住んでいた女の子が、将来子育てをしながら舞台に立つ歌手として活躍する物語。
歴史としたモデルもいる。
笠置シズ子
この名前を聞いて知らない人がいないほどの超有名人だろう。
しかしどんな人かと尋ねられた時、若い頃の彼女の活躍を知っている人はほとんど少数派に違いない。
私のような老人でも笠置シズ子は平凡な小柄なおばあちゃんの印象しかない。
若い頃彼女が舞台で踊って歌う歌手だったと誰が想像できただろうか。
しかし実際は戦後の日本を牽引した驚くほどの知名度を誇ったアーティストに間違いなかった。
美空ひばりの少し前の世代に当たると思う。
彼女の周りには、大勢の有名人たちも存在する。
作曲家の服部良一なども、その1人。
この時代の大衆芸術は、今考えても日本の成長とリンクしていたと思う。
目次
ズキズキワクワク
物語の冒頭で描かれた昭和23年は戦後間もない焼け跡期と呼ばれる。
およそ世の中には食べ物を始め何もなく、人々はその日暮らしにあえいでいた時代。
1人の女性が歌って踊れるパフォーマンスで全国を席巻した笠置シズ子がモデル。
彼女は調べてみたところデビューした頃既に未婚の母で女の子を1人設けていた。
それには結婚が許されなかった経緯があるようだ。
相手の男性を調べてみたところがなんと吉本興業創業者の
吉本せいの息子吉本穎亮(えいすけ)がその人。
母親から硬くなに結婚を反対されたらしい。
その結果の未婚の母。
そして相手の穎亮は25歳の若さでこの世を去るのである。
ちなみに2人が出会った時、シズ子は30歳、穎亮は21歳。
9歳年上だったがお互い一目惚れだったとのこと。
そして同棲を始めた後、32歳で妊娠33歳で出産となる。
その後、生活費を稼ぐために舞台に上がるように。
つまり乳飲子を抱えつつ、歌手としてデビューしたことになる。
今日描かれた物語の冒頭で、主人公福来スズ子の様子として 触りの部分が描かれていた。
どうやら設定ではスズ子のライバルとの事らしい。
さらにはスズ子のバックにはれっきとした作曲家も付いていた。
羽鳥善一
草薙剛が軽快に演じている。
物語のモデルがある程度はっきり把握できるので、見る方としてもストーリーがわかりやすいかもしれない。
大阪の銭湯
さて、物語は数分後には、一気に本来のストーリー展開に戻る。
大正15年の大阪の銭湯が舞台。
最近ではほとんど見る事はなくなったが、私の子供時代でも都会は皆銭湯を利用する人が大多数だった。
ちなみにこちら主人公を演じている女の子は13歳の澤井梨丘。
子供っぽく見えるけど、中学1年生になっている。
どのくらいの間彼女が演じるかはわからないが、とりあえずこの子が主役として大阪の家族の物語として描かれるようだ。
笠置シズ子と趣里
笠置シズ子の若い頃の波瀾万丈の人生はそれだけで物語になりそう。
戦前はジャズなどの西洋音楽に造詣が深く歌手としても成功したが、戦争が始まった後は敵性音楽として厳しい監視の目にさらされることになる。
この頃のジャズなどは日本国民にとってはもってのほかだったに違いない。
それでも歌のうまさは子供の頃から定評があって、しかも踊りも踊れるとあれば人気も出る。
戦後すぐの頃の舞台と言えば、主に旅芸人風の時代劇が主流だった時代。
この頃の女剣劇や様々な喜劇など朝ドラでも取り上げられたことがあっただろう。
何作か前のおちょやんがそれに相当する。
笠置スズ子はいわゆるその頃の言葉を用いれば洋モノになるんだろう。
さて、演じている趣里は両親がかなりの有名人。
父水谷豊
母伊藤蘭
この名前だけで我々の世代ならピンとくる。
この2人は私と同世代なので、個人的にも青春時代が大いに被る。
趣里は現在33歳。
この物語の主人公福来スズ子と全く同じ世代。
しかし、主人公を演じる上での彼女のDNAは申し分ないだろう。
特に踊りに関してはクラシックバレエを本格的に訓練した過去があって、筋金入りの実力だと聞く。
メイキングの映像を見ても、体の柔らかさやしなやかな動きなどとても素人の領域ではなかった。
最初はへたくそな踊りしか踊れないとの設定で描かれるらしい。
へたくそに踊っているのは演技だと見抜けるかどうか。
朝ドラとしてのブギウギ
朝ドラとして描かれる以上時代背景などかなり注目されると思う。
この物語と同じような時代背景で描かれたのは何作か前のエールが挙げられるだろう。
同じように音楽を題材にしているので、その比較対象もかなり面白いだろうと思う。
とりあえず始まったばかりの物語。
こうご期待。