ブギウギは物語の頂点とも言うべきシーンが続く。
時代は昭和18年ないし、19年。
既に太平洋戦争の末期に突入。
時代は、いよいよ過酷さを増していた。
始まったスズ子と愛助の恋は2人とも喜びいっぱいで言うことないように思えるが。
しかし、時代背景はそんなことを許すはずもなく。
スズ子の楽団はギャラの代わりに食料の現物支給などもあったような。
今日描かれていたのはギャラの全額が払えないので、1部はイモで肩代わりしてほしいと。
この時代あるあるのちょっとした事件だと思う。
物語は大阪で制作しているので、ユーモアと進行スピードは申し分ない。
物語が1カ所でダラダラとどまる事は無い。
印象としては、てきぱきと先を急ぐ設定に。
2人の恋愛事情は周りに決して好意的に受け入れられてはいなかった。
村山興業の坂口はスズ子の楽団の五木を呼びつけて何やらひそひそ話。
スズ子と愛助を別れさせてほしいと、下世話な依頼を。
困ったことになったと思いつつも、お金を受け取ってしまう五木。
さて、スズ子にそれとなく探りを入れつつ、2人の別れ話を提案する五木。
そこに少し細工をして別れたふりをしてほしいと。
五木はスズ子と愛助の恋愛事情を仕方のないことと受け止めていた。
横槍が入ったところで、2人が別れるはずも無い。
しかし、楽団の経営を考えれば、お金は喉から手が出るほど欲しい。
そして受け取ってしまったお金がある以上は相応の行動を起こさねばならぬ。
スズ子の答えは分かり切ったことだった。
ワテはそんな姑息な手段は使わない。
五木の提案を言下に却下。
恋は波乱の幕開け。
目次
苦しい公演事情
楽団の厳しい営業事情が伝わってくるようなエピソードだった。
公演を企画してもギャラを用意できなければ未払いと言うことになってしまう。
物語の中では不足分は後で必ず払うので、今はイモで勘弁してくれと。
現物支給と言うことになるよね。
少し考えてみると、戦争の末期になるので日本の生活物資の供給は明らかに過酷さを増していた。
特に、食料関係がまともに手に入らないのは戦前も戦後も似たようなものだったかもしれない。
そこで考えつくのが大相撲の世界ではどうだったんだろうかと。
お相撲さんは食べるのが仕事だから、食料のない時代はどうやって過ごしたんだろうかと。
いずれ機会があったら調べてみたい。
楽団の実質的な運営責任者の五木にしてみれば毎月赤字が続くのでは気が気じゃなかったと思う。
同時に、スズ子にも警察からいで立ちについて横槍が入っていた。
かなり地味に設定しているつもりのスズ子だが、彼女のベースはジャズ。
服装や化粧などこれ以上控えることにはちょっと無理が。
お客さんは大喜びだが、警察にしてみれば派手すぎるとクレームをつけざるを得ない。
時代の状況がよくわかるストーリー展開だったと思う。
スズ子と愛助のアツアツぶり
スズ子は愛助に恋心満載の手紙を書いていた。
手紙の最後には、
あなたのスズ子より
こんな手紙をもらったら大抵の男はニヤニヤするだけで済まないんじゃなかろうか。
愛助はどうやらあまり恋愛経験もなさそう。
すっかり舞上がったとしても不思議は無い。
この時代に、2人の恋はあまりにも純真無垢すぎるような。
坂口と五木のやりとり
2人の恋愛事情に危機感を抱いていたのは、村山興業の坂口。
社長の村山トミに知れてしまったなら、自分はただでは済まない。
そういえば昨日のエピソードで愛助から恋愛モードに突入すると宣言されていたね。
彼にしてみれば気が気じゃなかったのはよくわかる。
社長に知られる前に何とか2人を別れさせなければならない。
その結果、スズ子の楽団の実質的な責任者五木に別れさせるような申し入れをしていた。
当然のことながら、お金付き。
貧乏経営に苦しんでいた五木はそのお金を受け取ってしまうんだよね。
スズ子と愛助の恋愛は誰にも止められないと諦めかけていた五木には困った問題が降りかかってきたと思う。
スズ子の反応は五木を追い詰める
五木はダメ元の精神でスズ子に別れ話を持ちかけたような。
案の定即座に却下された。
おそらく想定通りだったのかもしれない。
その後の方策はどうするのか。
楽団の経営を考えたなら、このままズルズル先延ばしにもできないだろうにね。
ネタバレ情報では彼がこの後どんな行動をするかはあらかじめ公開されている。
まだドラマは放送されていないので、ここではあえて言わないけど、それにしてもスズ子と愛助は本人たちこそ能天気に舞い上がっているけど、周りがどれだけ悩んでいるかを知るもない。
今週の物語は、今日がちょうど中間地点に相当する。
どんな結末が待っているのやら。