ブギウギは妊娠3ヶ月と診断されたスズ子と大阪で治療中の愛助が対比される形で描かれた。
30歳過ぎた初産で何かと心配事の多いスズ子。
大阪の愛助の母トミの説得はマネージャー山下に任せることに。
山下とトミのやりとりで問題が驚くほど深刻極まりないことが露呈。
当初結婚を許すはずだったトミは子供ができたことで二人に激怒。
世間の常識から著しく逸脱してる。
そんな無責任な輩を息子の嫁に迎えるわけにはいかない。
一方的に感情を激昂させたトミを説得するために全力で立ち向かう山下。
果たしてトミの凍りついた心をいくらかでも溶かすことができたのだろうか。
そして山下は愛助にも面会。
スズ子宛ての手紙を預かってくることになった。
1一方、スズ子は妊娠もさることながら、羽鳥善一企画の「ジャズカルメン」の舞台について悩みを深めていた。
身重で果たしてステージに上がれるのかどうか。
羽鳥家で行われた話し合いでは最近よく描かれる善一と妻麻里の言い争いも定番に。
麻里の計らいで彼女がお世話になった産院を世話してくれるらしい。
そこにはスズ子のファンを自認するドクターと看護師が。
ここで新しいメンバーが再び登場してくる。
スズ子は身重でも舞台は問題なく務められるとのことで、とりあえずは一安心。
いよいよ来週は舞台の様子も予告編で流されていた。
いくつか気になる内容もあったので後に詳しく考察することに。
目次
対決 マネージャー山下対村山トミ
今日描かれたエピソードの中でも1番の見所は冒頭のこの部分だっただろう。
当初トミは結婚を推奨する立場だったのが、スズ子の妊娠を受けて最初の立場をひるがえす。
世間的な常識からあまりにも外れている。
順番としては気に入った人がいるので結婚をさせてくださいが先。
結婚した後で、子供ができるのが一般的な流れ。
「子供ができたので結婚します」ということが通るはずもないだろうというのがトミの立場。
世の中で生きていくには常識をきちんと学んでおく必要が。
こんなことになるんなら最初から結婚など反対しておけばよかったと。
全く折れることのないトミに山下は必死に食い下がる。
ボンはもう子供やあらへん。
将来のエンターテイメントを見据えた立派な経営者。
そして歌手福来スズ子の才能をこのまま埋もれさせるのはあまりに惜しい。
そのことを全力で訴えてみたところがトミの気持ちは変わらなかったようだ。
これは家族のあり方の問題。
結婚の話は無しや
話し合いは物別れ。
愛助の治療具合
トミとの話し合いの後、愛助に面会した山下。
病状は思ったほど元気ハツラツとまではいかないようだ。
空咳のようなものはするし、何よりもベッドの上で寝たきりの状態では病気が回復しているようにはとても見えない。
しかし、愛助はスズ子と生まれてく子供がすべて。
そのためには自分の命を差し出しても良いとさえ考えている。
自分が必ず父親になるから安心して丈夫な子供を産みなはれ
愛助の気持ちには悲壮感さえ漂う。
結核は波のある病気なのでしっかり養生することができなければどんどん悪くなって最後は命を落とすことに。
医者がこの当時患者によく行った言葉の中に1日何時間か絶対安静を日課にするように。
実は体がしっかり免疫を働かせるためにこの安静になる時間がとても大切なんだそうな。
大抵の人はそれなりに元気なこともあって、ゲームをやったり適当におしゃべりしたりしてこの安静時間を守れないんだそうな。
その結果、ある時結核は牙を剥いてその人の命を奪うことになる。
戦後結核で入院していた人の話を聞いたことがある。
その人は生還した側の人なので、言っていることにも信憑性があった。
とにかく医者の言いつけを厳格に守ったそうだ。
安静にする時間は何をさておいても絶対動かないぞと心に決めておとなしくしていたようだ。
この当時の結核の病気の進み具合の判断材料に血沈速度というのがある。
採集した血液が、試験管の中でどの程度沈殿していくかの時間を図るもの。
時間が早ければ病気が著しく進んでいるとの事。
これが治療が順調かどうかの指標になるとの事。
私の知っている人は、医者の言いつけを守った上で日光浴を日課にして行ったそう。
もし、体温が少しでも上昇したなら、元のベッドに逆戻りのつもりで、少しずつ日光に体を慣らしていったと聞いた。
その結果無事生還を果たしたと言える。
愛助の結核は私の知っている人とほぼ同時期に罹患しているので、このストーリー展開が気になるところではある。
スズ子と羽鳥家
麻里の紹介で産院をしてもらったスズ子。
もともと院長も看護師も福来スズ子の大ファンとのことで、様々な相談にも親切丁寧に応じてもらえる。
麻里は当初身重な体で舞台に登るのは現金だと考えていたようだが、医者の話では6ヶ月目に入る頃なので活動するのは問題ないとの事。
善一と麻里のいつものやり取りもかなり滑稽にユーモアたっぷりに描かれていた。
盛りだくさんな予告編から考察来週の様子
予告編が既に公開されているので、物語の流れは想像できる。
愛助役水上恒司の鬼気迫る演技があまりにも衝撃的で、そこに驚きを隠し切れない。
おそらくは週の早い時期に彼は命を落としてしまうのではと考える。
そしてシズ子は子供を抱いていた。
どんな形で物語が展開するのかは見てのお楽しみだが、驚くほど過酷な状況が待ち受けていることに違いは無い。