ぐいぐい進む物語は、いよいよ寅子の最初の司法試験の様子が描かれた。
司法試験がどんなものなのか知る人は少ないだろう。
こんなに何日も時間をかけて行われるとは、実際に物語を見るまでは想像もできなかった。
さらに筆記試験のほかに口述試験もある。
明律大学で合格したのは男子女子含めてわずか2名。
それ以外は女性も含めて全員不合格。
司法試験の狭き門なのはよく言われることだが、ここまで大変なものとは想像もつかなかった。
物語の設定は、昭和12年11月。
寅子は既に24歳。
現在ならまだまだ若いお姉ちゃんだけど、この時代はある程度歳のいった女性とみなされていたようだ。
ずいぶん前の話になるが、25歳以上の未婚女性はそれなりに色眼鏡で見られていた可能性も。
女性にとって結婚して家庭に入ることこそが幸せだと信じられていた時代。
寅子はここから進むべき道が本当の意味での試練になるのかも。
今日描かれた物語の中では猪爪家での家族会議の様子など。
母親はるは受験に失敗した寅子には法律家になることを諦めて、結婚する道を選べと譲らない。
次は絶対に合格するからと懇願する寅子。
寅子の味方になってくれたのは父親直言。
共亜事件の一見があってから既に銀行は定年退職していたが、他の会社で社長を務めているらしい。
父親だけはどこまでいっても寅子の良き理解者。
仕事をしながらの条件付きで再び受験することを許された寅子。
しかし、肝心の明律大学は女子部法科の新規募集中止を検討し始めていた。
合格者が1人も出ない以上は赤字ばかりがかさむ。
それぞれの思いはギリギリに追い詰められながらも、これから努力するため資格を得るために大学に掛け合うことになった。
目次
司法試験の結果
物語で描かれた内容だと受験した当人たちは手ごたえを持っていたようだ。
それでも不合格なんだからよほど厳しい試験なんだろうと想像するしかない。
最初に筆記試験があって合格したものが少し時間をおいて口述試験に移る。
世間でよく言われることだが、司法試験の合格率は驚くほど低い。
狭き門どころか針の穴を通す位の難しさ。
今回筆記試験に合格したのは男子生徒2名、女子は先輩の久保田1人のみ。
何人受けたかは知らないけど、おそらく20名近い人が受けたのではと想像。
筆記試験号を突破できたのが3名だけということは、ここからさらに口述試験があるわけで。
物語の中では結果が発表されていた。
最終的に口述試験まで突破できたのは花岡と稲田のみ。
男子2名だけで女性は全滅とあいなった。
猪爪家家族会議
猪爪家では母親はるが寅子を捕まえて家族会議。
寅子は24歳になって大学も卒業している。
このまま浪人生扱いで、翌年の司法試験にチャレンジするには世間的に見ても厳しいものがあるのではと。
タダ飯食らいを家に置いておくわけにはいかない。
“地獄から引き返すなら今がギリギリの期限”
はるの言葉には実感がこもっている。
寅子の再チャレンジは、父親の取りなしによって何とか保たれたような。
登戸って小田急線とか南武線の登戸だよね。
ずいぶん昔に何度か利用したことがあって、記憶に残る。
多摩川のすぐそばだったと思った。
はるは寅子が働きながら再受験することをしぶしぶ認める形に。
崔香淑兄妹
朝ドラの中でハングルの言葉を聞けるのはとても新鮮な気がした。
崔香淑ちゃんはお兄さんと2人で暮らしている設定に。
そういえば彼女はお兄さんに誘われて、わざわざ日本にまでやってきた。
今日描かれたのは兄妹2人とも警察に連行されてしまう内容。
この頃の日本は日中戦争が始まる直前なので、かなりピリピリしていた事は事実。
昭和16年にはアメリカとも戦争をすることになる。
おそらく国内の言論統制とか厳しい取り締まりが予想。
明律大学女子部法科募集中止のうわさ
物語の中では女子部ができてから2年経ってはみたが、司法試験の合格者が1人も出ていない事実を重く見た大学が新入生の募集を中止するとの発表を。
大学としては赤字続きの学部をそのまま存続させることにはならないと考えたようだ。
今でもそうだが学校といえどもきちんとした収支決算が見込めなければ存続する事は難しい。
物語の主人公のモデルになった三淵嘉子さんは大学卒業の際、主席で総代として答辞を読む位の才媛だった。
虎に翼は史実に基づいていて描かれる内容はそのまま用いられている可能性が高い。
主人公が優秀だった事は間違いないと思うがそれでも司法試験の突破は大変だったようだ。
今週の物語は今日始まったばかり。
明日以降は寅子が仕事をしながら勉強する様子が描かれるものと思う。
すでに主なストーリーは公式発表されているが、これ以上論説する事はネタバレになってしまうので明日以降のお楽しみと言うことに。