1週間の最後でとうとう結婚することになった寅子と優三。
初めからわかっていたことだが、ドラマチックな演出で見ている方も嬉しくなってしまう。
寅子はこれからは苗字が猪爪から佐田に変わることに。
今でも結婚すれば夫婦は同じ姓を名乗ることになる。
よく言われる夫婦別姓だが、これは議論だけで法律上は必ず同じ苗字を名乗る。
さて、結婚の報告を聞かされた父親直言と母親はるは優三にしっかりと確認していた。
寅子と結婚するうまみは何?
明快な回答が。
僕には両親は他界していない。
猪爪家の人たちと同じ家族になれることこそが最大のうまみ。
これ以上ない素晴らしい答えだなと感心する。
結婚が決まると、不思議なものですべての歯車がうまく噛み合うように。
寅子は最初の弁護依頼を受けることができた。
これから結婚するのでと前置きしたところ、
躊躇しながらも依頼人はよろしくお願いしますと。
寅子が語る
紙切れ1枚の事なのに結婚も悪くない。
この時のよねとのやりとりは登場人物たちのそれぞれの捉え方に大きな差があることを語っていた。
よねの結婚感は明らかに寅子とは違っていたので。
さて設定は昭和16年11月とあった。
1ヵ月たたないうちに、日本はアメリカやイギリスと開戦することに。
そして、来週の予告編も発表。
どうやら波瀾万丈の展開が待ち受けているような。
目次
寅子と優三の結婚報告
2人で意気投合したように見える寅子と優三。
物語をじっくり見るとよくわかるが実は寅子の気持ちが最優先されている。
優三は社会的地位を得るための結婚観ではない。
単純に寅子とことが大好きなだけ。
面白いのは寅子がそんな気持ちにまるで気がついていないこと。
そして2人揃ってはると直言に報告したときにはるから確信を追いた質問が。
優三にとってこの結婚にどんなうまみがあるのか?と。
猪爪家の一員に加えてもらえることこそが最大のうまみ
この答えも司法試験の口述試験のような返し方だったことがとてもユニーク。
寅子は社会的地位を得るための結婚のはずが、この段階ではまだ優三の本心に気がついていない。
最初の弁護依頼
不思議なもので結婚が決まった途端の弁護依頼は思わぬ形でやってくる。
若い商売人風の依頼人は紹介された寅子を少し考えてからながらもよろしくお願いしますと受け入れる。
最初の弁護依頼が決定した瞬間。
法廷は見学などを含めればかなりの経験を積んだ寅子。
様々な受け答えにも迷うことなく対応できていたね。
今までは傍聴席にしか座れなかった寅子だったが、晴れて本番の舞台を迎えて自信に溢れた受け答えが。
もともと様々な疑問を持つことや解釈などお手のものだった寅子。
弁護士として活動する様子は見ていても安心感を与える。
この裁判の結末は、今日のエピソードの中では語られていない。
しかし受け答えを見る限りでは明らかに不利な様子は伝わってこなかった。
弁護士は法廷に立って答弁してなんぼの世界。
最初の責任を果たしたことで、寅子も安心できた部分があるのでは。
特に寅子が弁護士として法廷に立つのには、
今まで一緒に頑張ってきた仲間たちの気持ちを受け継いでいるとの気持ちが強い。
結婚していることの社会的信用を引き合いに出していた。
男性も女性も結婚して家庭を持っていると一人前とみなす風潮は今も昔もあまり変わらないのかも。
物語の時代背景を考えれば家庭を持っていることがその人の信用を証明するような受け留め方をされた。
いわゆる所帯を持つと言うことだよね。
よねと寅子の結婚観
よねは男女の事についてトラウマとも言うべき記憶が。
結婚そのものを認めていないと語っていた。
寅子が結婚したことを悪くないものだと語った言葉に対し、逃げ道を作れば人間弱くなる!
よねと寅子の明らかに異なる男女感。
2人の差を考えてみれば、弁護士として活動を開始できている寅子といまだに司法試験を突破できていないよね。
2人の間には決定的な差があるのは事実だが、これから法律家として活動するためにはそれぞれの心にどんなポリシーを抱くのかで大きな差が。
物語の中では男勝りのキャラクターで描かれているよねだが、演じている土井志央梨はすらりとした美人
物語の中で2人の大きな差がこれからどんなふうに描かれるのか楽しみではある。
新婚初夜
当然、朝ドラなんだからきわどいシーンなどあるはずもないが2人が初めて夜を迎えた時の様子。
緊張を隠せない寅子に指1本触れないと宣言する優三。
別に今風の考え方なら体を合わせて全然問題ないとは思うけど、そこはやはり戦前の設定なので緊張するのは致し方ないところ。
ここで描かれた優三の告白はこの結婚が寅子の考える契約婚とは明らかに違うってこと。
優三は寅子にホの字。
面白いのは寅子のうろたえ方。
いずれは本当の意味で夫婦になるんだろうなと解釈するが。
来週の予告編では苦境に立たされる寅子が描かれていた。
人と人の関わりこそが弁護士活動の要になる部分。
物語はどんどん奥行きを深める。