天皇陛下皇后陛下の歩まれた歴史について
たまたまつけたテレビで映った現在の天皇陛下皇后陛下の馴れ初めについて。
両陛下の出会いとそれに連なる歴史は運命と言っていいのかも。
昭和30年過ぎたあたり、まだ皇太子だった現天皇陛下が誰と結婚するのか話題持ちきりだった頃に、一般人からお妃となられた皇后陛下。
そのことを詳しく紹介する内容となっていた。
はっきり申し上げて大恋愛の末に結ばれた、とそう認識する。
この時代小説や映画の世界ではあるまいにこれだけの恋愛をはぐくめること自体が多くの人の耳目を集めることになっていた。
お二人が愛を育んだのは電話であるとされる。
あの当時の電話は、誰彼持っているわけではなく、 1部の企業とか公官庁に限られたと思う。
当時の皇太子殿下が、お后となるべく美智子様を熱心に説得されたようである。
天皇陛下となられる前から象徴としてのあり方を真剣に模索しておられたようだ。
特に、どのようにして国民の側、人々の側に寄り添うことができるのか、そのことを全力で取り組みたいと考えていたようである。
今ではお馴染みの光景となったが、天皇陛下や皇后陛下が被災地などを見舞う時に、必ず現地の人々のところに赴き、膝と膝を愛見えてお話をされるのである。
昭和天皇の時代にはありえないことだったと記憶する。
そして沖縄を始めとする戦争犠牲者へのお弔いの心。これらのお気持ちにも並々ならぬものを感じた。
何としても自ら赴き、頭を垂れてお弔いの真心をお伝えする。
皇太子殿下であった時代から、天皇陛下になられてからもそのことに終始する姿勢は一貫して変わらなかったようだ。
古い映像ではあったが、沖縄の慰霊の行脚の時に、体育館のようなところで生き残りの方を見舞ったシーンがあったが、冷房が全く聞いていなかったようで、まさに蒸し風呂のような状態でお見舞いをされていた。
とても古くてキメの荒い画像であるにも関わらず、陛下の額に玉のように流れる汗。
その汗をぬぐおうともせずに、生き残りの方の説明を一身に聞かれる、まさに身じろぎせずに聞かれていたのである。
普段は身の回りのこと一切を側近のものがやっていたはずである。
それをあえて、非常に厳しい条件の中に我が身を置いていた。
両陛下の表情から、並々ならぬ決意を感じたのは私だけではあるまい。
平成は昭和生まれのものにとって歴史の一里塚
目次
昭和の戦後の生まれの私にとって、平成はずいぶん最近のような気がしていたが、既にもう30年が経過したわけだ。
自分自身が歳をとることをいやがおうでも実感する瞬間である。
現天皇皇后両陛下は 昭和のヒトケタ。戦前ないしは戦中の生まれと言っていいだろう。
この世代の人たちは、戦争経験者であり、個人的に誰もが皆肝っ玉の座った人たちだと認識している。
今は亡き私の両親も全くの同じ世代である。戦争経験者の肩書をひけらかす事は全くなかったが、昔話の中にしょっちゅう出てくる戦時中の話はまさに艱難辛苦といった感じだった。
着るもの食べるものが満足になかったことや、とにかく誰もが貧しかったこと。
父親は、終戦があと4〜5日遅ければ、南方戦線への配属が決まっていた模様。
この時代を生き抜いた者にとって、我々が今、考える生きる意味は内容が違うのかもしれない。
天皇皇后両陛下においても、戦後の歩みは並大抵のことではなかったはずである。
切り離すことのできない戦争経験
自らも戦争を経験し、皇室の一員としてその果たさねばならない責任とは、様々なものを見るにつけ、戦争犠牲者へのお弔いと、生き残った人たちへのねぎらいの気持ちだったようだ。
象徴としてのお立場は、ここを抜きにしては考えられないようである。
また様々な自然災害に対する両陛下のお立場も、皇太子時代から含めて一貫したものを感じる。
被害に遭われた方へのねぎらいの気持ち、そして励まし寄り添うための行動。
それはテレビでいつも報道されている通り。
まとめ
天皇陛下が軽装で、被災地をみまう姿、それは被災者と膝と膝を付き合わせるお馴染みの光景ではあるのだが、我々日本人以上に外国人へのインパクトが強烈なようだ。
外国の王族や皇族はこのような行為はしないようである。
もちろん保安上の問題もあるのだろうが、日本独自の行為と言えるようだ。
被災者に気さくに話しかける両陛下を見た外国人記者の会話。
“あの人は一体誰なんだ?”
“失礼なことを言うな!彼は日本のエンペラーだ❗️”
外国人にはありえない行為と映ったのだろう。
ネットで調べてみると王族や皇室の格式がランク分けされていることを知ることができる。
日本の皇室は 125代続いているので、その点から見れば第一と言う事、もっとも格式は感じ方の問題なので、一概には言えないだろうが。
しかしその振る舞いと、人となりは誰もが認めるところ。
巷では様々な意見や議論もあるのは皆承知しているが、そういったものを踏まえての天皇皇后両陛下であると言える。
奇しくも来年4月いっぱいで退位をされる。
天皇陛下としては30年間の在位であったが、皇太子時代から含めると、半世紀以上の長い間にわたって、真心込めた活動をされてきた。
私も昭和の中頃の生まれである。戦後生まれではあるが、様々な歴史のひとこまで自分自身が見聞きしたことも随分と多い。
ごく平凡なことではあるが、国のこれからの弥栄を願わずにはいられないのだ。