簡単には会えんのじゃ😓
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今日の放送で会えると思っていた私は明らかにミーハーで甘かった。
そんなにめでたしめでたしでは物語としてどうかと思わずにいられないから。
ここはやはり脚本家の腕の見せ所、一ひねりも2ひねりもしなければストーリーが成立しないわけだ。
しかし満を持して登場した千遥ちゃん。清原果耶ちゃんの演技が光る。
個人的にふと思ったのだが、この果耶ちゃんも周りのスタッフに助けられて随分と大事にされているようだ。
いたいけな少女の役なのだが、揺れ動く心の中を表情や仕草で上手に演じている。
今日日の女優さんは皆さんそうだが、涙を流したりまた涙を浮かべたりのシーンがとても上手。
感情のコントロールをうまくできている証拠。
役者は感情移入の塊のような仕事。泣くシーンの時に、自分自身の泣ける体験を思い出して涙を流す人は多いと聞くが、本来ならば役柄に没入してその上で流す涙が自然だと言える。
ここ最近のなつぞらを見ていて感じるのは、脇役に回っている松嶋菜々子さんとか安田顕さんとか高畑淳子さんといった人たちのあふれ出る涙がとても印象的。
彼らは筋金入りの俳優なので、如何様にもこなすのだろうけど、演技の中で違和感なく流す涙には本当に見ていて感心する。
ひととき、松嶋菜々子さんのダメ出しの様々な報道があったが、今、私が番組を見ていて北海道弁のうまさ加減を見たときに松島さんが1番それらしく聞こえている。
北海道弁はあんな感じなんです。
ちなみに安田顕さんのはもともと北海道人なのでまるで違和感はないし。
しかし番組を見るにつけ、役者さんの偉大さに感心することしきり。
やはり、千遥ちゃんの心の闇について考えずにはいられない。
小さな頃から置屋で育ったとのこと。
芸者を扱う場所なので、やはり男女のことがどうしてもついて回る世界。
以前からあった娼館とは微妙に違うが、実際の営業内容はそれに近いものがあったのかもしれない。
俗に言われるお妾さんなど、この世界とも関わりが深いと言える。
さて、千遥ちゃん。彼女は年頃の女の子なのでそろそろ置屋でも本格デビューする年頃。
そうなると、客商売なだけに様々な営業目的でお披露目が行われるはず。
朝ドラで描く物語なので、そんなに生々しい男女の中は描かれないとは思うがそれに近い内容のことをどうしても想像してしまう。
美少女ゆえに人気も出るだろうし、ひょっとしたら言い寄ってくる旦那衆がいるのかもしれない。
勝手な想像は尽きないが、ここら辺のことが理由だとすればちょっと切ない。
他の何か適当な理由が脚本家の中では出来上がっていると思いたい。
ちょっとできすぎた感があったもの
泰樹さんはいつ見てもいい味を出している。
ちょっととぼけた感じを含みながら、北海道人、とりわけ開拓者魂をいまだに持ち続けている偉人。
彼が持ち合わせている独特のアンテナが人の心の底に秘めている心意気を感じ取るのだろう。
千遥ちゃんとのやり取りの中で、その本質を見抜いたに違いないのだ。
なつと会話したときに、千遥ちゃんが心のそこから柴田家でのもてなしを受け入れてくれて、楽しい時間を過ごしていたことを告げるのである。
泰樹さんの感性で千遥ちゃんの人となりをきちんと受け止めることができた。
この描き方には頭が下がる。とても納得できたので。
いろいろとネタバレを調べてみると、なつは天陽くんにも会えるようだ。
ひょっとしたら天陽君の婚約者にも合うのかもしれない。
それは明日以降のお楽しみということで。
千遥ちゃんの心の闇って?


物語の性質上、千遥ちゃんの 10年間の暮らしぶりはまだ本格的には見えてこない。
今週はあと2回の放送があるので、その中でどの程度のことが明らかになるのだろうか。
写真に撮られることをずいぶんと警戒していたようだ。
周りの人に知られたくない事情がどうやらあるようだ。
Twitterでの反応はこんな感想を持っている人が多い。
千遥が置屋に…って話から剛男の芸者遊びへの焼きもちに繋げるのキモすぎない?ふじこちゃんが嫌うその仕事を千遥もしてるかもしれないんだよ? #なつぞら
— も (@bsprt) July 2, 2019
彼女は6歳の時に家出の経験がある。
それはやむにやまれず、してしまったこと。
ひょっとしたら同じようなことが今回起こっていると思う人もいるようだ。
たぶん来週あたりからストーリーの中で語られていくのではないだろうか。
この千遥ちゃんからの手紙を読んでいるシーンだが、実はネタバレなのだが内容を読んでなつと咲太郎は安心するとあった。
千遥ちゃんが兄弟に向けて偽りのない心を語っていたに違いないのだ。
来週あたりから登場かなぁ?
なんとも思わせぶりなストーリー展開だが、あの頃の時代背景を考えると戦後の焼け跡からの出発なのである。
この3兄弟は 今風に言うなればストリートチルドレン。
浮浪児たちなのだ。
この時代を描いた物語に野坂昭如の描いた“蛍の墓”がある。
この頃の子供たちで幸せになれた子たちが一体どの程度いたのだろうか。
生き延びることができずに命を落とした子たちもたくさんいたはずである。
朝ドラで描く内容なので、そこら辺を深くは追求はしていないが、戦後の焼け跡の様々な事情を知っている私のような世代だと、(実体験しているわけではないが) 法律も何もなく、自分たちが生き延びることのみが精一杯の世界。
そこから生き延びて10年ほど経った世界ではあるが、まだまだ戦後だったと言えるだろう。
戦争中のことを全く無視して物語が進むとも思えない。
焼け跡とか闇市とか千遥ちゃんの口から語られるのかもしれない。
物語は、後半戦に差し掛かっている感があるが、これからまたさらに大きく展開しそうだ。
わたし的にはなつが誰と結婚するのか興味津々なものなので。