奇しくも今日は210日で防災の日。
日本の風土を考えると災害は避けて通れない。
その中でも私自身が経験したいくつかの災害について考えてみたい。
北海道のほぼ真ん中に位置する私の地域は、地震が驚くほど少ないのでよく知られる。
たまに地震があったりすると飛び上がるほどびっくり。
しかし私のところで、最も怖いとされるのは台風などの大雨による洪水。
何年か前にも石狩川や雨竜川が氾濫して被害が出たことも。
目次
地震


昨年9月の地震では北海道全体が大きな被害を被った。
厚真町近郊は震度7の地震に見舞われ、死亡者も多数出るなど、およそ考えられないような被害状況。
実は、この後に起こった大停電が北海道全体に及んで、およそ被害を免れた地域はなかったと言える。
これは電力会社に起こったトラブルが、全道に波及した典型的な例で、復旧までには早いところでも半日、遅い所では2日も3日もかかったと言われている。
私のところも早々に停電で、復旧したのは午後になってから。
不幸中の幸いで、他の地域と比べても圧倒的に復旧が早かったと言えるだろう。
地震自体は夜中に発生したが、震度3ほどの揺れで私でさえも目が覚めた。
その時の感覚では、ずいぶん長く揺れたなと。
私は、役所で仕事をやっている関係で、すぐに仕事仲間の警備担当に電話をしてみたところが、少しずつ職員も登庁してきているとの事。
なお、停電が始まる頃には私のところでは電話その他、一切使用不可になった。
地震のときの対応としては、電気を始めとするライフラインが機能しなくなることを想定しなければいけないし、電話が使えなくなったときの連絡網も大いに気になるところ。
家庭に引き込まれた電源だけの電気製品では、何かあったときに心もとないとその時に痛感。
電話なども、災害時にきちんとつながるような電話でなければ、あまり役目をなすとは言えない。
情報を取得することもできなければ、発信することもかなわない。
防災について様々なことを学んでいる私の知識では、災害にあってから三日間は自分自身の力で生き延びなければならないと記憶。
それには理由があって、災害に遭った時に必要と思われる認識は、
- 救助隊や物資を運ぶ人たちも体制を整えるのにほぼ3日かかる
- 災害に遭ったのは自分だけではない
- ライフラインを始めとするほとんどの設備は使えない
- 普段からの準備がものを言う
ざっと挙げてみても、これだけの事は間違いなく言えるだろう。
その時になってから慌てて見ても、良い結果が生まれることにはならない。
このほかにもういくつか意識しておかなければいけないことが。
- 生活でメガネを使っているかどうか
- 持病があったりして薬を飲んでいるかどうか
- 自分自身以外でも家族に上記の人がいないかどうか
これらに該当する人は避難するときに弱者とされる。
もちろん強い弱いと言うことではなく、生き延びるためにこの人たちはあらかじめリスクを背負わざるを得ないと言うこと。
健康体の状態で普段生活している人は、ほとんどが若い人に限定されるだろう。
大抵の場合はなにがしかの病気を持っていて 薬に頼る人は多いはず。
またメガネなども たまたまうまく手にしていれば良いのだが、もし災害発生時になくしてしまったとしたら?
またコンタクトレンズを使用している人などは メンテナンスをどうすべきか?
こういった事は個人レベルの問題で、避難所などに行っても素早く対応してもらえるとは限らない。
災害に備えるためには、こういったことへの配慮も必要となる。
幸い昨年の9月、私個人的にはほとんど大きな被害に会うこともなく、ただ仕事柄、夜通し役所で寝ずの番をした記憶がある。
問い合わせの電話はその都度かかってくるし、やはり避難所を何箇所か開設しているので、その管理のために職員たちはしょっちゅう出入りしていた。
水害


ここは私の家からも車で10分弱で行ける神居古潭の名所。
普段は吊り橋があって風光明媚なことで知られていて、大勢の観光客が訪れる。
今月末には紅葉も始まってとても景色は良いのだが、この下を流れる石狩川。
何年かに1度はこの写真のような氾濫に近い状況になる。
吊り橋は当然のことながら通行禁止。
石狩川国道にも何箇所か橋が設置されているのだが、運が悪ければ橋自体が通行禁止となる。
またこの地域は水田地帯なので、水害がつくと田んぼはほぼアウト。
大量の水が流れ込むと、収穫は不可能となる。
水が引いた後も被害は残るので、ここでの米はこの年は収穫できない。
実はこういった被害は私の所では、この石狩川ともう一つ雨竜川で起こる。
どちらかと言えば雨竜川の方がキャパシティーが小さく、ちょっとした雨でも水害のリスクが高まって避難勧告や避難指示が出る。
このような地域なので、農業関連はどうしても自然との付き合い方が問われることに。
堤防なども、その都度整備されているが、たいていは災害が起こってからになりがち。
ここ最近の傾向としては、どうしても想定を超えた被害が起こっている。
堤防自体をかさ上げしたりはするのだが、おのずと対応にも限界がありそうだ。
とりあえずは、命を守るための行動が最優先になるので、避難指示や避難勧告には直ちに従わなければならない。
避難場所に行けば、必ず支援のための物資が整えられている。
私のところでは市役所がその任に当たっている。
もちろん泊まることも想定されていて、その時には保健師が随行することになっている。
高齢者を始めとする健康に不安のある方などは、相談相手になってくれるはず。
高齢者の多い地域では、避難所で長期間暮らす場合のリスクその他を どう軽減するかが大切になる。
普段からできると言っても、おのずと限りのあることなので、私的には天気予報にとにかく目を光らせている。
ローカルな予報もインターネットで2つくらいのサイトは常にチェック。
後は全国の情報も取り入れることに。
どんな場合でも、あらかじめ想定できるかどうかが対応のカギとなるだろう。
たいしたことをしているとは思わないが、少なくとも命に関わるようなことだけは避けたいと考える。
日頃の防災とは
今日は防災の日なので、おそらく全国あちこちで防災訓練がなされるだろう。
ここでは学ぶと言う感覚よりは、まず参加してみると言う感覚が大事。
これだけの訓練をやってみたところで、どれくらいの人が参加しているかが問われることに。
参加しなければ認識を深めることにはならないのだ。
こういった訓練は、とりもなおさずいざと言う時にどれだけ理にかなった対応ができるかを学ぶためのもの。
普段からやれることがおのずとできる範囲になってしまうが、全く何の準備もなければ、その時に慌ててしまうことに。
必要以上に恐れる事はないが、何の心構えもない状況では、後々苦労するのは目に見えている。
日本はいろいろ考えてみても、災害とは切っても切れない関係にある。
地震や台風以外にも様々な災害は想定されるのだ。
1番良いのは災害に合わないことだが、それが希望通りになるとは限らない。
私の思いとしては、人の迷惑にだけはならないようにと心がけてはいるのだが、実際に災害に遭遇したときに、一体どれだけの対応ができるのだろうか。