先週から始まった大河ドラマ青天を衝けは2回目の今日も物語の冒頭で徳川家康が登場。
言わずと知れた有名なキャラクターだが、どうやら幕末の歴史観を語るには格好の語り部なのかもしれない。
当時の世界情勢や国内の様子を説明するのに違和感なく感じる。
物語は幕末の血洗島、岡部藩の代官から無理難題とも思える使役を言いつけられる渋沢家。
徳川時代の末期とはいえ、幕府の権力は絶大。
農民たちに口答えなど許されるはずもなく。
一般庶民は言いつけ通りに使役されるしかなかったのだ。
目次
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お祭り返上で使役にかり出される
このときの血洗島は岡部藩の管轄。
当然のことながら支配する側と支配される側で、お上からは無理難題を言われることも多かったようだ。
ちょうど6月の1番忙しい時期に道路を普請するので
金2000両と人夫100人の使役を言い渡される。
実は、稲作ではない血洗島の場合、6月が1番忙しいとのこと。
それは作っている藍の刈り入れと、蚕の繭の収穫が同時期に重なってしまう。
村総出で行わなければならない仕事だが、お金の事はともかく作業人夫だけは何とか減らしてもらえないか、頼んでみても全く取り合ってもらえない。
この収穫時期が終了すれば村祭りが計画されていて、村人にとっては誰しも共通の楽しみ。
しかし、祭りどころの騒ぎではなくなったのだ。
他所から人を借りてでも何とかして仕事をこなさなければならない。
江戸時代以前から農民は支配する大名たちの言いなりで無理難題を言い付けられるようなことだった。
今日の物語では代官に逆らった栄一の父が一蹴される様子が描かれていた。
こうしてみると、人から嫌われている様子がなんとなく伝わってくる。
藍玉農家と養蚕農家
前回の大河ドラマからは農作業の様子など、ドローンを使った撮影も駆使されている。
また農夫の衣装なども、藍染の様子を反映していてブルーを中心としたものが使われているようだ。
栄一の父親市郎右衛門は優秀な藍玉作りの職人のようだ。
彼は自分の所でも藍の栽培を行うが、あちこちに移動して買い付けなども行っている。
かなりの専門家のような描かれ方。
蚕の収穫もこの当時はすべて手作業で、絹の原料になるので、この時期が最も忙しいと言えるのかも。
ドラマの中で蚕のことをお蚕さんとかお蚕様と読んでいたが、実はこの呼び方には私の幼い頃の記憶も蘇る。
私の母親が子供の頃家で蚕を飼っていたと聞いた。
その時、親達から蚕と呼び捨てにしてはいけないと教わっていたらしい。
貴重な現金収入のもとになるわけだから、さん付あるいは様付で尊称をつけて呼んでいたと聞く。
子供の頃の記憶として語っていたのを私が覚えていて、ドラマの中の描かれ方で少し来反応した。
ちなみに私の母親は東北ではなく北陸石川県の五箇山出身の末裔にあたる。
全国至る所で養蚕は行われていたようだ。
徳川幕府の内情
一橋家に養子に入った徳川慶喜。
次の将軍としての期待も高かったがすぐに将軍になれたわけではない。
優秀な人物との評判はつとめて高かったが、
12代家慶から15代慶喜までは少しの間時間が開くことになる。
我々がよく知る篤姫は13代将軍の奥方となっている。
ちなみに篤姫は15代将軍徳川慶喜のことが嫌いだったと聞いた。
この時代はなんだかんだ言ってもそれなりに好き嫌いが優先されたと言える。
また徳川幕府内部でも、家来たちがその力を遺憾なく発揮するためには人脈がとにかく大事になってくる。
この物語の描かれ方がどんなふうになるか大いに興味が湧いてくる。
黒船来航
物語は数年がすぐに経ったことになっていた。
今日の放送の後半からは大人になった俳優たちがすべての役柄を演じることに
時代は黒船が来航し、ペリーが通商条約の締結を求めてくるそんな設定。
尊王攘夷の言葉もこの頃盛んに言われ始めるのだ。
いずれ来週あたりから詳しく描かれることになるだろう。
この頃渋沢栄一は尊皇攘夷に傾注していた聞く。
今日はまだそこまでは描かれていないので、ここでも詳しくは触れないが、血気盛んな若者だったことには違いない。
そして父親から家業の仕事をかなり詳しく学んでいるようだ。
彼は農民としても仕事をしていたが、取引等の商いも仕事の領分に入る。
後に資本主義の礎を築いたといわれるが、確かに様々な事業計画など、江戸時代の武士のような頭では絶対に不可能。
武士たちは取引と言う言葉をほとんど理解しないだろう。
特にお金に関わることには本能的に拒否感が働いていたと思われる。
渋沢栄一は様々な取引を経験していて、その辺に絶大な実力を発揮した。
また物語で描かれてもいたが剣術なども学んでいたようだ。
彼は農民でありながら武士としての振る舞いもしている。
成長して一橋家に仕官するまでが最初の山場になるものと。
時代は目まぐるしく変わっていくころ。
明治維新まであといくらの時間も残されてはいない。