くわちゃんの独り言

音楽や映画が大好きな爺さん。長年の経験から知りえたことを発信します。

おちょやん 道頓堀の灯が消える時

 

さて戦争もいよいよ最終局面に入りつつある。

物語は昭和20年2月の頃のお話。

歴史的に見ても、もうこの頃は日本はすべての制空権を奪われ、沖縄が陥落するまであと1ヵ月ほどと迫っていた。

この時期は日本全国どこでもB29の空襲が当たり前になっていたね。

道頓堀ではついに老舗の岡安が閉店となり、それ以外でも主な劇場などはすべて撤退となっていたのだ。

鶴亀家庭劇は場末の小さな劇場で細々と芝居を続けていたが、やがてそれもままならなくなってくる。

そんな過酷な時代の物語。

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福助君もついに出征

目次

お名前.com

福富から福助君が

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後ろを振り返ることなく出征

今日の冒頭で描かれたのが福富から出かけていく福助君の様子。

千代ちゃんの絶叫がとても悲しくてね。

福助〜👏

反応した福助君だが、決して振り返る事はしなかった。

涙ボロボロだったしね。

この時代はいたるところでこんな光景が。

特に陸軍で兵隊が大幅に不足していたこともあって、にわか仕込みでどんどん徴兵していた。

海軍の場合は、兵隊と言うよりは船舶を接収して物資の運搬に当たらせた。

その船舶の乗組員として船乗りが徴収されていたようだ。

陸軍でも莫大な人たちがなくなったが、海軍の場合もご多分にもれず。

接収した船舶は満足な護衛も付けずに物資の運搬に当たらせた。

せっかくだからこの辺も結果から言っておくが、そのほとんどはアメリカ軍の潜水艦や駆逐艦の餌食になって、物資が届かないばかりでなく乗組員もすべて海の藻屑と消え去った。

とにかくこの戦争で日本全国の戦死者は310万人

きちんと追跡調査ができていない人もいるので、いまだに返還されない遺骨や不明なままの戦没者などいったいどのくらいの人たちがいるのだろう。

こういった事の調査とか遺骨の拾骨作業等は国の責任でやらなければならないことだと思う。

岡安閉店

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お茶子達もそれぞれに別々の道を

岡安は台所担当のカメさん以外は全て退職。

ごりょんさんと旦さんからねぎらいの言葉をかけられ、金一封を渡されて去っていくお茶子達。

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みんな千代ちゃんに岡安の後のことを頼んでいた

岡安のごりょんさんは最後まで自分流を貫いていたような。

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話はこれで終わり ちゃっちゃと出て行ってくれなはれ

本当はもっともっと続けていたかっただろうに、もう興行自体が企画されていないし、人々が芝居茶屋に集まることもほとんどなくなっていた。

今のコロナ禍と同じだろうとふと思ってしまう。

このような お客さん商売は人が集まってなんぼ。

人が来なければ手も足も出ない。

もう店を閉じなければならないのは当たり前すぎるくらい当たり前のこと。

一体どんな思いで苦渋の決断をしたのだろうか。

今のご時世を考えるとこの時代と共通する部分もあるのではと勝手に想像する。

繰り返される空襲

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大阪大空襲では15,000人ぐらいが亡くなったらしい

実は戦争中のことはずいぶん調べたことがあるが、空襲と言えばやっぱり東京が有名なのでどうしてもそちらの情報を調べてしまうことに。

実は今日のおちょやんで描かれるのは歴史で語られている大阪大空襲のちょい手前にあたる。

大阪は昭和20年3月13日を皮切りに8月14日の終戦前日に至るまで計8回の爆撃を受けているようだ。

とにかく10,000人を軽く超える人たちが犠牲になっている。

有名なところでは、軍人が戦死した後の保障が手厚くなされているのに対して、東京でも大阪でも亡くなった人たちはほぼ一般人なので、補償の対象になっていないとのことで裁判沙汰になっているようだ。

その気持ちはよくわかる。

これもこのブログではどうかと思うが事実なのではっきり言っておくが、広島や長崎の原爆同様 アメリカ軍の爆撃は無抵抗の一般大衆を狙ったものなので、これはハーグ陸戦条約に違反している。

一般市民は攻撃対象にしてはいけないのが約束事なのは紛れもない事実。

戦争中であることを考えれば、いちいち区別などしないわけだからこんなことになってしまうのだ。

残酷なことだが今さら何を言ったって遅い。

こんな時代を生き抜いてきたご先祖たちに心から敬意を表したいと思う。

鶴亀家庭劇にも時代の荒波が

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家庭劇は解散する!

鶴亀家庭劇は一平君が大山社長から解散の命を受けていたようだ。

ついに芝居の日が書き消えてしまうことに。

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あの百久里も出征

1人減り2人減りしていよいよ状況は厳しく。

この時代を乗り越えることが次へのステップになるのだが、それにしてもあまりに大きなダメージではなかろうか。

大阪はこの後繰り返される大空襲で東京と同様焼け野原にされるのだ。

物語的にはその辺のことも詳しく語られるに違いない。

何人の仲間たちが兵隊として戦地に赴いたが、一体何人帰ってこれるのだろう。

そんなことを考えながらつらく苦しい時代を生き抜くがなくいればならなかった人たちに感謝と尊敬の気持ちが湧いてくるではないか。