今週の衝撃のエピソードが今日完結する。
なんと、何の言い訳もせずに自ら身を引こうとする千代ちゃん。
灯子ちゃんに生まれてくる子供の事や灯子ちゃん本人の幸せを願って、自分の感情を押し殺して最後の舞台公演に臨む。
端から見てもわかるように驚くべき役者魂。
おそらく、胸の内では様々な思いがごった返していただろう。
それら心を引き裂かれるような思いを押し殺して一平君との最後の舞台を務め上げた。
考えてみれば一平君と千代ちゃんは幼なじみでもある。
千秋楽が終わった後、身を引いてどこかへ行ってしまうことを既に覚悟していた千代ちゃん。
最後の舞台は満感迫るものとなった。
目次
離婚 でも舞台はきっちり勤め上げる
新喜劇のメンバー全員を集めて事情を説明する一平君。
千代ちゃんとは離婚をすること。
灯子ちゃんに子供ができたこと。
そして千代ちゃんは新喜劇に残って舞台を務め上げる。
普通なら信じられないような内容で劇団員たちも驚きを隠せない。
前を向いてにっこりと微笑んでいる千代ちゃんに対して、うろたえている表情を隠し切れない一平君。
自らみんなの和を乱すようなことになって申し訳ない 🙇🏻♂️
謝ってみたところでたいした説得力もないんだけれど。
隠してみたところでいずればれることだろうしね。
灯子ちゃんはどうやら劇団を辞めたようだよね。
灯子ちゃんの胸の内
今日のドラマの中でも見所の1つがこちらのやりとり。
灯子ちゃんが千代ちゃんに謝罪をするシーン。
灯子ちゃんは自分が何をしたのかよく理解できている。
千代ちゃんから一平君を奪ってしまった。
今風に言えば、“略奪愛”ってことになるか。
灯子ちゃんにしても常識人なるが故の苦しみを抱いている。
他人のご主人を奪っておいて幸せになろうなんて、それはあまりに虫がよすぎるってもの。
場合によれば、命を奪われかねないぐらい恨まれることにもなるのだから。
しかし、灯子ちゃんは生まれてくる自分の子供に胸を張って、子供が望まれて祝福されて生まれてきたことを伝えてあげたい。
その母親になる女性の切なる気持ちは千代ちゃんも理屈抜きに理解できる。
千代ちゃんも一平君も親から邪魔者扱いされて育った幼い頃の記憶がある。
子供心に、親に受け入れてもらえたらどんなに素晴らしかっただろうと。
自分の生い立ちを考えれば、灯子ちゃんのところに生まれてくる子供に同じ仕打ちをさせるわけにはいかないなと。
千代ちゃんの最初のセリフが
お腹の子供は順調か?
大事にせなあかん!
子供の幸せももちろんだが、あんたも幸せにならなあかん。
この言葉をかけつつ、自分の心に自問自答している。
(本当ははらわたが煮えくり帰るくらい、怒っているんだよね)
しかし、そんなそぶりは微塵も見せない。
その必死に耐えようとする千代ちゃんの胸の内を、痛い位に感じている灯子ちゃん。
見ている方が苦しくなるほどの状況
女優たち2人の全身全霊の演技と言ってしまえばそれまでだが、ドラマに重みと風格をこれでもかってほど与えていた。
舞台が終わって集まるのは何故か千代ちゃんの所
舞台が終わった後は普通は座長を囲んでみんないっぱいやるんだけれど、今回はなぜか千代ちゃんのところに全員集合。
考えてみれば座長のところは身重の奥さんと夫婦水入らずになるわけだから、劇団員にしてみれば今回あらゆる面で貧乏くじを引いている千代ちゃんに親近感を抱くのは当然なんだろう。
みんなが集まって和気あいあいでいっぱいやっている姿は、一平君がいないだけで以前と変わらない。
みんな酔いつぶれてそのまま雑魚寝で泊まってしまうのだ。
みんなが寝た後、1人座布団をつくろう千代ちゃん。
そこに手伝いに入るのがミツエちゃんと香里さん。
女性同士、気心が知れる部分があるんだよね。
みんなそうやって様々なことをお世話するのが大好きなような。
もともと鶴亀新喜劇は家庭劇の時代から千代ちゃんがすべての面倒を見てきたようなもの。
彼女の働きがあってこそ今の劇団が存続している。
みんなそのことをよく知っているから、今回の事件で誰よりも千代ちゃんに寄り添うように。
千秋楽の後
千秋楽が終わって寛治君が帰ってみるとそこは電気もつかない状態でもぬけの殻。
部屋を見回すときれいに片付いている。
さらには、千代ちゃんが1番大切にしていた両親を始めとする家族写真が全てなくなっていたこと。
明らかにどこかにいってしまったことを表している。
実は、モデルとなった浪花千栄子さんも行方不明になる時期があるのだ。
親戚の家にかくまわれていて、持っていたお金もそこをついて食うや食わずになるまで過ごしていたと聞いている。
それと言うのも彼女と別れた2代目渋谷天外は、千栄子さんと夫婦の時は借家暮らしで家など建てる素振りも見せなかったのが、子供ができた途端に新しい家を購入したのだ。
離婚した後だったけれどその事実を知った浪花千栄子さんは激怒したと伝わっている。
おちょやんの一平君はそこまで不誠実ではないけれど、自分の糟糠の妻を裏切って若い女に鞍替えしたんだから非難を浴びても当然だね。
さて今日の物語はここまででした。
明日1週間取りまとめの最後にわずかだが予告編が発表される。
残り3週間の放送で物語は終了する。