昨日の最後で描かれた勇君衝撃の告白。
勇君はたいていの人が推察できるとおり安子ちゃんのことが好き。
そして安子ちゃんが稔君のことを好きなのもわかっていた。
物語の登場人物は、それほど複雑な性格には設定されていないので、物語を見ればおのずと理解できると言うもの。
巧みな設定は、ストーリーに花を添える。
弟からの告白を受けた兄は、激しく狼狽するもその後はいつもの冷静さを取り戻して自分がとるべき行動を丁寧に説明する。
昨日、安子ちゃんの家を訪れたこと。
けんもほろろで追い返されたこと。
これから時間をかけてそれぞれの家の了解を得ていくこと。
稔君の本気度がしっかりと告白された。
目次
兄対弟


どこの家の兄弟でも、弟は兄の存在をライバル視しているのかもしれない。
それは女同士でも同じ。
家族でありながら、どうしても競い合う気持ち、自分が優位に立ちたい気持ちが生じてしまう。
詳しい事は別として、人間は社会的な動物であることを証明することだと思う。
社会の中で自分がどの位置にいるかがとても大切なことで、どうしても周りよりも上級な位置にいたいと願うようだ。
勇君は安子ちゃんが稔君のことを好きなことを承知の上で、告白したものと思われる。
自分の兄なら、身分のつりあわない相手など本気には思っていないと解釈した。
わずかな時間のやりとりだったけれど、その思惑は完全に外れた。
稔君は安子ちゃんとともに本気で2人の将来を考えていたのだ。
吉右衛門くん なんていい子や〜😭❣️
この当時、町内会では住民みんなが同じ場所に集合してラジオ体操をすることが日課に。
安子ちゃんは英会話教室が直前まであるので、毎回必ず遅刻することに。
さすがに町内会の会長さんはそのことに苦言を呈す。
ありがちなことと思いながら、この場面でのやりとりは会長の赤螺さんの息子吉右衛門くんがナイスアシストをすることになる。
ギリギリまでラジオで勉強するので遅刻はやむを得ない。
多めに見てやってや。
お父さんが何の勉強をしているのかと尋ねて英会話教室と答えたところが、敵性外国語で不謹慎と追い打ちをかけた。
それに対しても吉右衛門くんは素晴らしいフォローを見せる。
聞かせてダメなものなら放送するわけないじゃないか!
さすがに周りの者も納得してしまうよね。
この小さな少年のキャラクターはともすれば周りとの軋轢で自分を見失いがちな大人たちに本当の判断が出来るように上手に誘導している。
周りみんなが非難ゴーゴーな中でも、彼がしっかりと真実を明らかにするような不思議な
役柄。
勇君を襲う悲劇
雉真勇君は甲子園を目指して練習に余念がない。
彼は、甲子園大会の前後で安子ちゃんに自分の気持ちを伝えようと思っている。
それは、先週の予告編にあった通り。
しかし、ここでも時代の波は大きくのしかかってくる。
まず、アルファベットのユニホームは禁止とのことで日本語の背番号を新たに縫い付けなければならない。
その直後に、発表があって甲子園大会は中止とのこと。
今日のエピソードの中で神社の境内で打ちひしがれた勇君の横に安子ちゃんの姿が。
2人のエピソードが描かれていたよね。
勇君のために甲子園出場を神様に祈る安子ちゃん。
しかし、その願いは虚しく、勇君は失望から立ち直ることができない。
そんな中で突如として安子ちゃんをハグする行動に出たのだ。
あっけにとられた後、激しく突き離す安子ちゃん。
何度か見返してみたけれど、安子が好きの発言はなかったと思う。
つまり、突然抱きしめてきたからびっくりするしかない。
それでも彼は安子ちゃんのことをあきらめ切れないでいるようだ。
時代はついに太平洋戦争
今日の最後の数分間で描かれた太平洋戦争の開戦。
つまり真珠湾攻撃がなされた様子がラジオで放送されたのだ。


ドラマやドキュメンタリーで盛んに登場する文言
“大本営発表”
これは国民の後押しを何とかして得ようとする典型的なプロパガンダ。
いよいよ物語は太平洋戦争に突入する。
昭和16年12月8日。
初冬の頃だった。
既に国民の生活は、物資不足が深刻で耐乏生活を余儀なくされていた。
特に砂糖の仕入れがままならない橘菓子司では、満足にお菓子を作ることすらままならない。
様々な代用品を用いて何とかして商売を続けようとするが、そもそも需要と供給のバランスだって崩れてしまう。
ぜいたく品と認定されたお菓子を一体誰が買い求めると言うのか。
さて、今週のエピソードはここまで。
毎日欠かさず聞いていたラジオの英会話放送も、この日を境に途絶えてしまうのだ。
時代は戦争一色。
歴史を知っている私たちはこの後どんな結果になるのかもきちんと想像できる。
カムカムエヴリバディがこの後どんな展開になるのか、物語の進行も気にしながら歴史を振り返ることにもなりそう。