1週間の締めくくりとなるエピソード。
金曜日の放送の後は数秒間来週の予告編が流れる決まりだったが、どうやらそれはない。
そのかわりと言ってはなんだがネットではきちんと来週の概略などが紹介されていた。
それはともかく、東京での万太郎は植物に関係した書籍等大量に購入。
峰屋の当主として果たしていかがなものかと竹雄が不安になるのも無理からぬこと。
挙句の果てには、予算をはるかにオーバーして顕微鏡まで買う始末。
植物学の研究には必要不可欠と言い張って竹雄を丸め込んでしまう。
竹雄は万太郎のお目付役を仰せつかっていながらも、実際のところは万太郎が峰屋の当主だからこそ守ろうとしている。
竹雄の健気な思いにまるで応えられていない万太郎。
2人のやりとりが切なく描かれるストーリーは、この時代の若者たちがどのようにして生きていくかが詳しく描かれていたと思う。
本来自分が受け持った役割と自分がやりたいことが一致しない場合、どうすればいいんだろうか?
万太郎と竹雄。
2人は兄弟のように近しい関係ながら、その立場は明らかに違いがあった。
目次
竹雄の思い
この物語の中で竹雄は万太郎の付き人としていつも行動を共にしている。
それは、子供の頃から兄弟同然に育ったとは言え、明らかに立場が違うのが事実。
もし、万太郎が峰屋の当主でなければ、ここまで大変な思いをすることもなかったはず。
彼は、万太郎の良き話し相手としてばかりじゃなく、万太郎がどのように行動しなければならないかを常に指し示してくれる灯台のような役割も果たしていた。
そして、大人になってから胸の中に芽生えた恋心は万太郎の姉綾へのもの。
綾へのお土産にはぴったりの櫛😅
竹雄がしっかりと現実を見据えているのに、肝心の漫太郎は小学校の頃のまま。
本来の仕事にまるで身が入っていない。
竹雄にとってはそれは一大事。
もし、万太郎がいなくなったら峰屋で働く仲間たちはどうすればいいんだろうか?と。
東京は佐川からははるかに遠い。
万太郎を補佐する以上に、自分の主人を本業のほうに向かせなければならない。
万太郎の立ち位置
峰屋の売り込みの意味も含んでいた今回の博覧会。
万太郎は、自分の役割をよく理解していたつもりでも、興味の中心は植物学。
子供の頃から憧れていた先生たちに会えるのが嬉しくてたまらない。
さらには会って話をすれば、すっかり意気投合。
植物の話をしていると峰屋の当主であることを完全に忘れてしまう。
万太郎の興味の中心は植物に関すること。
実はその事は周りのものにとっては気が気じゃないぐらい心配。
今回のエピソードの中でも、憧れの先生に会ったことで、大量の本を買ったり、また挙句の果ては顕微鏡まで買い求めてしまう。
竹雄が心配するのも無理からぬこと。
峰屋の当主が果たすべき役割
峰屋の当主としては自分たちの酒「峰の月」を全国に宣伝する必要が。
万太郎にとってはあながち不得意なことでは無いはず。
今日のエピソードの中でも、牛鍋を食べるシーンがあったけど、そこでもしっかりとアピール。
明治初期の頃は、すき焼きとは呼ばずに牛鍋と呼んでいた。
そして、気がつくのが遅かったけど、先週まではちょんまげを言っていた登場人物たちも、今週に入ってからは皆ザンギリ頭になったこと。
知らない間に時代はうつり変わっていた。
物語は明治14年の設定になっているので、これからさらに時代が進めば状況は大いに変化していくはず。
それにしても、植物学に肩入れする万太郎を見ていると、果たして峰屋の本業にどこまで身が入るんだろうか。
我々は物語の大まかな流れは、テレビ番組の公式発表で知っているのでこの後万太郎は植物学を志すことになる。
当然のことながら峰屋の当主として振る舞う事は無いのだ。
万太郎のマドンナ
寿恵子は万太郎の想い人。
彼女の存在がこれからどのくらい大きく語られるのか言わずもがなだろう。
彼女は万太郎でなくても見れば、みんなが認めるほどの美人。
そして、江戸っ子らしく、シャキシャキした性格で対応もすこぶる明るい。
片や高知の田舎から出てきた土佐弁丸出しの青年がこの後どうやって結びついていくんだろう。
今日のエピソードを見た限りでは、万太郎は寿恵子のことはあきらめるような雰囲気だった。
東京へはあまりにも距離があるから、ましてや彼女を佐川に連れて帰ることもままならない。
最後はそんな切なさもチラリとのぞかせてながら、今週のエピソードは終了。
来週の予告編は、おそらく明日の総集編で多少なりとも描かれるのかもしれない。
とにかく、万太郎と寿恵子はこの先一緒になるのでそれはネタバレってわけでもないだろう。