今週は見ごたえのある1週間だったと思う。
らんまんの主人公が、槙野万太郎な事は誰もが知っているが、彼の妻「寿恵子」とのエピソードがなかなか進展せずにいた。
ここへきて、やっと2人が夫婦としてやっていく物語が始まる。
ここまででらんまんの物語の半分が過ぎただろうか。
はじまりは、寿恵子が高藤家を飛び出して万太郎の住む十徳長屋にやってくるところから始まる。
実はこの時点では、まだ2人ともはっきりとした意思疎通ができていなかったと思う。
万太郎が植物学を志し、日本全国の植物の全てを網羅した図鑑を作り上げる。
その仕事のために邁進するが、伴侶としてどうしても寿恵子の助けが必要とのこと。
その気持ちに真っ正面から受け答えする寿恵子。
ここでのやりとりで、2人の気持ちが間違いのないものだとお互い確認できる。
そして、舞台は、万太郎の故郷佐川。
峰屋での様々な出来事が描かれるが、
ここでは主に祖母タキの切ないエピソードが描かれた。
重篤な病に犯されたタキはどうやら余命いくばくもない。
しかし、残った力の全てをかけて寿恵子を受け入れようとしていた。
人生の集大成が万太郎たちによって完成させられる。
いよいよ来週は、万太郎と寿恵子の二人三脚の物語が様々なエピソードとともに描かれることになる。
目次
寿恵子の決意
万太郎が植物学にかける意気込みを語った。
寿恵子は万太郎の気持ちをしっかりと受け止め、その夢に自分自身の冒険物語を投影する。
大変な事はお互い確認済みのようだ。
研究のための生活には莫大な資金が必要。
植物図鑑の悪口にも、自己資金で賄うしかないような雰囲気。
そうなれば、どれほどのお金が必要になるのか、万太郎曰く、
寿恵子さんに苦労をかける事は目に見えている。
それでも、自分にはあなたが必要だ‼️と。
その言葉に答える寿恵子。
自分の願いは冒険をすること。
冒険をするためには、今までの自分が持ち合わせていた過去では明らかに足りない。
だからさらに覚悟を決めて万太郎さんとともに冒険に出ます。
かなりはしょった描き方だったけれど、万太郎と寿恵子が心を通わせた決定的なエピソードになったと思う。
ふるさと佐川の峰屋
2人は東京での西村家での挨拶を済ませた後万太郎の故郷佐川へ。
峰屋はこの当時の明治政府の方針で、造り酒屋にかかる税金は全て造石税になったことで、かつてないほどの経営危機に陥っていた。
酒を仕込んだ段階で課税されるのだ。
もし売れ残ってしまったならば、それは負債としてそのままのしかかる。
仕込んだもの全てを売り切らなければ、酒蔵としての経営は成り立たない。
そんなことが物語の中でも語られていたね。
峰屋を取り仕切っていたのは、姉の綾。
彼女は、いろんな人の助けを得ながら本来の希望が叶わないまでも全力で経営に取り組んでいた。
物語は、モデルの牧野富太郎博士の生涯を忠実に踏襲している。
実は、牧野博士の実家も造り酒屋だったが重税と博士への研究資金提供で倒産してしまっていた。
当時の明治政府は租税改革がうまくいかなくて、取りやすいところから税金をとっていたと言える。
今でも、お役所のそのような対応は変わっていないかもしれない。
祖母タキ
タキと寿恵子のカルタ勝負が物語の興味深いエピソードとして語られていた。
勝負に勝たなければ、嫁としては認めない。
ずいぶんなお達しだが、いざ始まった勝負はタキの圧勝。
勝ち目のない戦いを挑まれた寿恵子だったが、それでも周りの人への気配り、ハキハキと明るい態度など、タキをして万太郎の嫁にふさわしいと思わせるような対応ぶり。
タキは勝っても負けても、寿恵子を嫁に向かえ入れるつもりだったのだ。
そして寿恵子の可愛らしさを見るにつけ、自分の命が長くないことを知りつつも、何とかあと数年生きて、彼らの子供を抱いてみたいと願いを述懐する。
それは、往診する医者にとっても切ない訴え。
それが無理なことを医者の立場では充分すぎるぐらい思い知らされていたから。
そんな中、万太郎にはロシアのマキシモヴィッチ博士から、かつて万太郎が送った植物標本が、どうやら新種のものであると認定された手紙が届く。
世界で初めて万太郎の名前を冠した植物が学会にも発表されることに。
タキは本当は万太郎たちにそばにいて欲しい。
しかし、その思いを振り切るかのように万太郎に東京へ戻れと。
自分の進むべき道を間違いなく歩むべきだと諭す。
世代交代はひっそりと😌
物語は万太郎たちや竹雄と綾の世代に移り変わっていく。
かつて峰屋を支えてくれたタキや竹雄の両親等は少しずつ物語から遠ざかるのかもしれない。
来週になると、いよいよ寿恵子の花嫁姿が見られるはず。
そして、少しの間2人が佐川で暮らすこともなんとなく紹介されていた。
そして、竹雄と綾も何らかのきっかけがあって、一緒になるような気がするね。
寿恵子は植物学者槙野万太郎の助手としても活動が始まる。