今週でスズ子と愛助の恋が始まるものと思っていたが、物語はそんなに単純なものではなかった。
スズ子は売れっ子の歌手でジャズなど最新鋭の音楽の表現者でありながら、女性としての中身はかなり古風なものに仕上がっている。
既に30歳のちょい手前まで来ているので、女性としてはもうかなり出来上がっていると見て良い。
愛助は大学2年生の設定で20歳と語っていた。
スズ子はどうしても世間的なことが気になって仕方がない。
愛助はスズ子愛しさで埋め尽くされている。
さて、2人の中は彼らの周りの人たちにも周知の事実に。
スズ子のマネージャーの五木は穏便に済ますように盛んにプレッシャーをかける。
マネージャーの言い分に最もだと納得できているスズ子。
しかし、愛助の直球でやってくるラブコールは受け止めるので精一杯。
愛助の東京での見張り役は、村山興業の東京の支社長坂口。
彼が愛助に厳しく詰め寄る様子が描かれていた。
あの女はいい加減で百戦錬磨。
ボンは遊ばれているだけ!
そしてスズ子をぼろくそにけなしていた。
実は、この時愛助の部屋の外でスズ子が2人のやりとりをしっかり聞いている設定。
会話の内容に激しく反応したスズ子は思わずドアを開けて坂口を罵倒する。
ワテはそんないい加減な女やらへん。
さて、スズ子が自分自身の気持ちに正直にならなければこの恋の成就はありえない。
来週は今日の続きが描かれることになるが、物語の設定は史実のモデルの通りでこの後は喜びと悲劇が同時進行でやってくる。
目次
愛助のド直球❤️
愛助の一途な気持ちはスズ子もまんざらでは無いはず。
特に、恋愛が始まる直前は横槍が入れば入るほど燃え上がると言うもの。
多少の障害はむしろ炎を大きく燃え上がらせる。
スズ子は物語の描かれ方から見る限り、完全に恋に落ちているにもかかわらず意外にも自分に気がつけてない。
しかし、胸が苦しいなどその表現方法はまさに恋する乙女そのもの。
この恋はどうしてもそれぞれの立場があって簡単に先へ進むわけにもいかない。
お互いが抱える切ない事情はドラマとしてはかなり面白いとも言える。
直球で投げかけられた愛の告白はスズ子をタジタジとさせた。
ちょっと考えさせて欲しい。
そう答えるの精一杯。
スズ子とその楽団のマネージャー五木
マネージャーは楽団の運営に危惧を抱いていた。
看板歌手の降ってわいた恋物語。
本人は否定はしているが、2人の関係は決して消滅したわけではない。
マネージャーとしては、天下の村山興業の機嫌を損ねるような事はしたくない。
特に女社長の村山トミはこの世界では名前の通った大変な実力者。
政治行政に大いに顔がきくのでスズ子をひねり潰すなど朝飯前。
村山興業の御曹司との恋は波風が立たないように何とか丸く収めて何もなかったことにしてほしい。
かなり勝手な言い分だけど、マネージャーとしては看板歌手の浮いた噂はご法度なわけで。
スズ子 小夜 おでん屋でのやりとり
今日のエピソードの中で、注目すべきはおでん屋の伝蔵のところでスズ子、小夜の会話の中に割って入ってきた伝蔵の存在感。
小夜が夢を語る男は信用できないといったセリフに対し、激しく弁明するスズ子。
愛助は世界のエンターティナーを日本に呼びたいと考えている。
そのまっすぐな気持ちは裏表がないと。
小夜は過去の経験から夢を語って聞かせる男は信用ならないと一喝。
実はこの時スズ子に助け舟を出したのが伝蔵。
何度か自分の目の前でおでんを食べている愛助を目の当たりに見ている。
あいつがいい加減な男でない事はわかる。
まっすぐで真面目で信用できるやつだ。
男同士でも納得できるものがあったんだろう。
愛助はどこまで行っても直球勝負で周りの人に受け入れられているような。
愛助の部屋
支社長の坂口は、愛助が勉強もそこそこにスズ子と愛引きしていることに危機感を抱いている。
ボンは騙されている。
相手は百戦錬磨の売れっ子歌手。
若い男を手玉に取ることなど造作もない。
愛助はしっかり勉強して学校を卒業したらすぐに仕事を覚えてもらう。
愛助は誰が何と言おうと村山興業の跡取り息子なのだ。
坂口にしてみれば、愛助がスズ子にウツツを抜かしていることが危うく見えて仕方がない。
何とかして連れ戻そうとあることないことまくし立てていた。
物語の中ではここで外で聞いていたスズ子が乱入する。
今週のエピソードはここまで。
来週の予告編が紹介されていた。
やはり、2人の恋は誰もが知るところとなり、反対はピークに達するものと思われる。
しかし、スズ子と愛助はそれらの困難を乗り越えてどうやら一緒になりそうな雰囲気。
結婚すると言う言葉は出なかったけど、恋人でいたいと宣言する愛助の気持ちは本物だろう。
2人が意気投合する様子が詳しく描かれるものと想像する。
物語は昭和18年から昭和19年に。
そして昭和20年は終戦を迎えることになる。
彼らの運命や日本の未来にどんなことが待ち受けているのか、固唾を飲んで見守ることになる。