昨日のストーリーから登場した小林小夜。
演じている富田望生は朝ドラではお馴染みの女優。
どうやら、これからの物語の中で大切な役割を果たしそうな雰囲気。
物語の中でも福島県出身の田舎娘の役どころだが、富田本人が福島の出身で彼女の話す福島弁はまさにネイティブ。
朝ドラの魅力の1つに方言のセリフ回しがあると思うけど、存分に楽しめる仕上がりになっている。
スズ子は自分自身の舞台もあるので、家に引きこもって酒浸りの毎日を過ごしている父親に付き添うことはできない。
描かれたストーリーでは、小夜にお金を渡して父親の世話をするように頼む様子が描かれていた。
実は、小夜と梅吉はスズ子の心配をよそに思いがけなく意気投合。
これはスズ子にとって新たな悩みの種となってしまう。
くれぐれも酒を買うことがないように念を押したにもかかわらず、小夜と梅吉は酒盛りを始めてしまうようだ。
あっけに取られるスズ子。
注目ポイントは、小林小夜を演じている富田望生の存在感。
梅吉役の柳葉敏郎との絡みが絶妙。
しかしドラマをじっくり見て値打ちを感じたのは、むしろスズ子を演じている趣里の思いの丈をぶつけたセリフじゃなかろうか
歌っている時から感じていたが、趣里は女優と言いながらも歌うことに秀でたものを感じる。
見ていてもしっかり伝わる何かがスズ子の抱えるもどかしさを如実に表していたと思う。
目次
小夜と梅吉
梅吉はツヤを失った事実からいまだに立ち直れていない。
何かにつけて酒に逃げ、溺れる日々を過ごすしかなかった。
そんな中昨日のエピソードから登場した小夜はスズ子に弟子入り希望の福島出身の女の子。
彼女の身の上話も、今日の物語の中で詳しく語られていた。
12歳の時に父親から捨てられて奉公に出されたと語る。
梅吉がまるで自分の父親のようだと小夜。
梅吉はツヤが亡くなったあと、久しぶりにできた話し相手で嬉しくて仕方がない。
周りの心配をよそに小夜に“いつまでもいていいから”と。
そして小夜もすっかりその気になってしまう。
スズ子と小夜
弟子入り希望としてやってきた小夜だったが、スズ子はもともと弟子など取る気は無い。
引き取ってもらおうと考えてはいるが、そのまま追い返すのも気の毒と下宿まで連れて帰ってきた。
少しの間だけならいてもいいと便宜を計らってあげる。
物語の中でスズ子が小夜にお金を渡すシーンが描かれていた。
昼間スズ子はステージがあるので、梅吉の世話をすることができない。
食事代として渡したお金は念を押していた。
父親に言われても決して酒を飲ませてはいけない。
あくまでも食事に使うようにとの条件をつけたお金だったのだが。
約束は、あっさりと破られてしまう。
小夜と梅吉はすっかり意気投合。
梅吉は小夜を六郎の嫁にしたいとさえ言い出してしまう。
話の流れでそうなってしまっただけで、実際のところは不明だが。
もちろんスズ子にも子供の頃の記憶はしっかり残る。
ちょっとピントのずれた弟の六郎はかわいいと思っていた。
弟は赤紙で招集されてしまった。
花田家は家族がバラバラになって、今は梅吉とスズ子だけに。
小夜の出現がこれからの物語にどのように関わってくるのか今日の段階ではまだ検討がつかない。
梅丸楽劇団の現実
スズ子は警察から言い渡されたルールを正直に守ってステージを続けている。
残念ながらお客さんには全くウケなくなっていた。
烏島に状況を尋ねてみたところが、存続の危機だと告げられる。
お客さんが入らなければ、興行は成り立たない。
しかも、楽劇団のメンバーも少しずつ赤紙がやってきて人員確保が難しくなってきた。
スズ子がどんなに心を込めて歌ったところで、いつものパフォーマンスとセットでなければ、お客さんは見向きもしない。
辛島が語っていたが、音楽を楽しむことを優先するのかそれとも梅丸に多数寄せられた非難の投書を受け入れるのかわからなくなったと。
ストーリーの中で描かれたのは、公演を即刻中止しろと言う投書。
もちろん楽しみたいお客はステージを見にやってくるけど。
実際は観客動員数はジリ貧の状態が続いていて、このままでは採算も取れない。
このままでは解散もやむなしといったところ。
かみ合わない心
梅吉は寂しい心を満たしてくれた小夜はぜひともそばにいて欲しい存在。
かつてはツヤが側にいて、近所の大勢の人たちも集う場所だった「はな湯」。
今のように日々孤独に過ごす時間にはまるで慣れていない。
そこに小夜がやってきて相手をしてくれる。
渡りに船とはこのことで、梅吉の喜びようはよく理解できる。
側で見ているスズ子はそうはいかない。
酒浸りの父親をこのまま放置するわけにはいかないので、その世話を頼んだつもりの小夜は簡単に約束を破って、まるで信用できない。
出て行け‼️
スズ子の厳しい宣告にも力がこもる。
ドラマを見ていて、この辺の趣里のセリフが私の中では1番の値打ちと感じ取れた。