スズ子と愛子は親娘だがそれ以上に姉妹のような離れられない不思議な関係。
1週間締めくくりとなるエピソードで描かれたのは、昨日から登場したお手伝いさん
大野晶子さんの存在が愛子とスズ子の頼もしい助っ人になる様子が詳しく。
大野さんを演じる木野花はNHK御用達の女優。
10年前の朝ドラあまちゃんにも「メガネ会計ババァ」で参加していたと思う。
最近のドラマでもお別れホスピタルで患者さんとして登場していた。
感心するのは、とにかくほぼネイティブと思われる青森弁。
女優なので求められれば関西弁だろうが標準語だろうが、どんな言葉も違和感なくこなしてみせるだろう。
さて、物語の中では愛子が初めてスズ子の仕事場には同行せずに留守番する様子が描かれた。
愛子はスズ子をマミ〜と呼んで離れられない様子。
スズ子も愛子から離れることが後ろ髪を引かれる思いで、気持ちを断ち切るのにびっくりするほどのエネルギーが必要だった。
山下マネージャーが口添えしなければ、そのまま愛子を仕事場に連れて行った可能性も。
しかし、気もそぞろなスズ子が自宅に戻ってみたら愛子は驚くほどお利口さんに過ごしていたらしい。
茨田りつ子が紹介してくれた大野さんがどれほど頼もしい存在なのか改めて感激の涙で号泣するスズ子。
力強い助っ人を得てスズ子はブギの女王としての活動をさらに加速する。
目次
大野晶子の底力
茨田りつ子の紹介なので間違いない人物なのはよくわかった。
スズ子にとっては愛子のことが何よりも大切。
親娘の切ない事情をきちんと受け止めてくれるお手伝い大野晶子さん
大野さんのサポートを受けてスズ子は久しぶりに身軽になったような。
全てを1人で抱え込んで全力で走ってきたスズ子。
スズ子の全力疾走がどれほどのエネルギーを消費しているかマネージャーの山下には痛いほどわかっていた。
今回、大野さんが手伝いに入ってくれた事はスズ子が仕事に全力投球できることの証。
愛子はじめてのお留守番
愛子を1人で留守番させることにスズ子は不安だらけで踏み切れないでいた。
愛子を預かることこそ、自分の仕事と言い切る大野さん。
この場面のエピソードだと愛子よりスズ子の方がだだっ子のように見える。
既に親娘以上の結びつきがスズ子と愛子をがんじがらめにしていた。
大野さんはスズ子を穏やかに諭す。
今まで1人でがんばってきた
これからはワシを頼ってけろ
スズ子は100人の味方を得たような気持ちになったに違いない。
スズ子久しぶりの単独行動での仕事
エピソードの中で描かれたのはタナケンとの映画の試写会の様子。
映画の中に歌が入るのはいわゆるミュージカルと同じ作り。
今でこそ様々な撮影方法で、ミュージカルの存在価値はかつてないほど評価されている。
タナケンとスズ子の共演作品は素晴らしい出来栄えで大ヒット間違いなしのお墨付き。
モデルの笠置シズ子とエノケンの映像もYouTubeなどでしっかり見ることができる。
映画の中に歌を取り込むやり方は、日本ではこの頃が草分けだったのかもしれない。
スズ子は次の予定としてレコード会社での打ち合わせがあったと語られていた。
しかし、愛子のことが心配でたまらないスズ子は仕事に全く集中できない。
山下に頼み込んで早く自宅に戻って愛子の無事を確認したい。
愛子よりスズ子の方が子離れできていない。
子育てって過保護でも放任でもうまくはいきにくい。
個人差あることで通り一辺な線引きもなかなかしにくい。
それぞれの子供たちにふさわしい子育ての方法が存在する。
子育ては子供を育てることには違いないが、実は親も同じように育てられる。
親娘で成長する。
愛子もスズ子も2人揃って成長しなければいけないのだ。
ブギの女王として活躍し続ける
来週の予告編も発表になった。
スズ子のよく知られた名曲も出来上がるようだ。
笠置シズ子の買い物ブギも登場してくる。
この曲は今でも耳に残るほどの名曲に違いない。
予告編の中にあったけれど、歌詞が驚くほど斬新。
そして善一の言葉。
こんなのは福来君にしか歌えない。
今ならそれっぽい楽曲もたくさんあるので珍しくもないが、この時代単語を山ほど並べる歌はそれほど多くなかったのだ。
スズ子がブギの女王として快進撃を続ける様子が詳しく描かれるようになる。
この物語でさらに注目しなければならないのは、これだけの歌手活動をしておきながらスズ子はやがて歌手を廃業してしまう。
この辺のいきさつも詳しく描かれなければならない。
波瀾万丈とは、まさに彼女のために用意された言葉。