ブギウギはいよいよ今日明日で物語が終了する。
歌手引退を宣言し、記者会見まで開いたスズ子。
彼女には、まだやり残したことが。
それは師匠羽鳥善一とのきちんとした話し合い。
実は善一も同じ事でモヤモヤした気持ちのまま。
今日の放送では、善一とスズ子の2人だけのやりとりで15分の放送全てを使い切るような出来上がり。
考えてみれば、ブギウギは善一が日本に初めて広めたアメリカの音楽。
スズ子は善一がいなければここまでの大歌手にはなり得なかった。
2人にとってブギは人生の全てだったかもしれない。
善一はスズ子の引退宣言で冷静ではいられなくなった。
激しく嫉妬した彼はスズ子に絶縁宣言すらしてしまう。
しかし、それはどこまで言っても善一の本心とは言い難かった。
さらにスズ子にとって、ブギは自分をここまで育ててくれたかけがえのないもの。
善一の歌以外は歌わなかったことで、自らの決意を表現。
引退宣言は、スズ子にとっても心苦しい限りだったが善一に反発されたことで説明のチャンスを失ってしまったことがどうしても引っかかる。
ブギウギの中では善一は妻麻里に促され、スズ子はりつ子にさとされて2人は改めて話し合うことに。
腹をわった2人の話し合い。
ブギウギの立役者は感謝の気持ちを表すことでお互いの労をねぎらうことになる。
目次
善一を話し合いに促すもの
売れっ子作曲家の善一にとっては歌を提供する場合、それなりに序列があったようだ。
ほとんど依頼されて作曲することが仕事の全てになりつつあった善一にとってスズ子は特別な存在だったに違いない。
ブギの魅力に最初に気がついたのは善一。
それは楽しくワクワクする時間の連続だった。
表現者としてのスズ子は善一にとって申し分のない存在。
善一はスズ子の引退宣言をどうしても素直に受け入れられない。
スズ子の前ではとても冷静でいられない。
そんな善一に優しく話し合いを促す麻里。
善一は麻里に促されてスズ子と話し合うことに。
スズ子への後押し
どうやらスズ子とりつ子は時々会って話をする間柄。
りつ子は歌手としてスズ子の生き方を大きく評価していた。
さらには羽鳥善一は作曲家としてりつ子の恩人に当たる。
その彼がスズ子とぎくしゃくしていることも、お互いのことがよくわかるだけに適切な助言ができる。
きちんと話し合うべきよ
りつ子が話すと驚くほどの説得力。
戦争中の厳しい時代を生き抜いてきた2人はお互いのことを唯一無二の親友と意識していたようだ。
りつ子はブルースの女王
スズ子はブギの女王
これらの称号は善一の後ろ盾によるもの。
りつ子はスズ子に善一ときちんと話し合うように促す。
それぞれのブギウギ
善一がスズ子の自宅を尋ねる形で始まった2人の話し合い。
それぞれ思うところがあって、お互いの気持ちをきちんと表現できずにいた。
善一はブギウギがスズ子の代名詞になっている事実を見るにつけ、激しい嫉妬に駆られていたと。
ブギは自分が考案したにもかかわらず、自分の手を離れてどこかへ行ってしまった。
そんな中起こった突然のスズ子の歌手引退宣言。
とても冷静に受け入れられずスズ子に絶縁宣言を言い放ってしまう。
ブギウギは善一にとってもスズ子にとっても自分の全てと言って過言ではない。
スズ子はブギこそが自分の最大の表現方法と信じて疑わなかった。
スズ子は善一の曲以外は歌わずにやってきたことでも決意のほどが知れる。
福来スズ子をひとかどの歌手にしたのは羽鳥善一
スズ子は善一の曲の表現者として最高のものを披露することこそ、自分の使命と信じて疑わない。
善一もスズ子もお互いの存在は切っても切れない関係な事は今までもそうだったが、改めてそれぞれ思い知ることになる。
思いの果ては感謝
善一もスズ子もお互いの胸のうちを納得。
スズ子は最高の表現者でありたいといつも思う。
しかし、既に中年の域になったスズ子にとって善一の歌に必要なパフォーマンスは厳しいものに。
最高のものをお客さんに届けられなくなった今、このまま歌手活動を続けることにはならない。
歌手としてのスズ子のポリシーは譲れないものがあったようだ。
お互いの胸の内を確認しあえた2人は握手して別れることになる。
善一はスズ子の最後のコンサートを提案。
引退宣言だけでは不足だと。
今日のエピソードが終わった後は明日ですべての物語が終了する。
ブギウギはここまで驚くほど早かったような気がする。
福来スズ子の歌手活動はこれで一区切りするが、この後女優としての仕事がまっている。
そこからも長く芸能活動は継続するので、スズ子の後半の人生はどうやら描くことが省略される模様。
ブギウギはどこまでいってもブギの女王福来スズ子の物語。