くわちゃんの独り言

音楽や映画が大好きな爺さん。長年の経験から知りえたことを発信します。

虎に翼 よねの問わず語り

今日のエピソードの中心に据えられていたのは山田よね。

彼女が法律家を目指そうと決意するに至った詳しいいきさつが語られる。

昭和初期のこの頃、地方の農村では貧しい農家では女性の身売りなども横行していたようだ。

一言で言うなら、よねは自分の姉の身の上に起こった身売りが自分にも降りかかると判断。

何を意味するのか理解していた彼女は家を飛び出し、東京まで流れることに。

そして、女を捨てた

言葉は簡単だがよねの決意はあまりに重い。

さて、描かれた物語では昨日の続きからで女子部の法廷劇が中止になったところから始まる。

描かれたのはヤジを飛ばした学生たちと大乱闘が勃発したところから。。

穂高博士の怒号で劇は中止。

惨憺たる結果で、女子部新入生勧誘の大学の目論見は大きく外れることに。

この時の事件で突き飛ばされたよねは足に怪我をする。

彼女を住んでいる所まで送り届けた仲間の生徒たち。

の物語に時々登場していた上野の町裏のとあるカフェ。

彼女はそこでボーイとして住み込みで働いている。

そこで聞かされたよねの生い立ちに生徒たちは絶句。

壮絶極まりないものだった。

なぜ法律を学ばなければならないのか、それは一言で言うなら弱者を守るため。

さらには弱いものを虐げた連中を厳しく罰するため

よねの決意は驚くほどわかりやすい。

今週のエピソードは今日が中間地点。

この流れで果たしてどんな結末が用意されているのだろうか。

雨の中よねを送り届ける

目次

法廷劇中止

バンカラ学生たち とても法律を学んでいるとは思えない🙂‍↕️

ヤジを飛ばしている学生たちのレベルの低いこと。

少なくとも法律を学んでいるんだったらもう少し上品さがあったっておかしくはないが。

そこは物語なので、いかにも悪者そうに描く必要があったんだろうね。

そして女子生徒たちを侮辱する言葉も悪意に満ちていたと思う。

物語の中では、よねが男子学生たちに詰め寄る様子が描かれていた。

そして突き飛ばされて怪我。

それに激怒した寅子が男子学生めがけて突進。

反撃したつもりだったが、相手がなんと同居人の優三君。

ついに法廷劇は収拾不能な状態に。

物語の流れはわかりやすくて、全体としてもスジが通っている。

私が抱いている違和感はバンカラ学生たちのあまりの質の悪さ。

法律を学んでいるようには見えないのがなかなか納得しにくいところ。

もしけなすにしてももう少しやりようがあるだろうと思う。

チンピラやヤクザとは訳が違うので。

結局2階で見ていた穂高博士の怒号で劇は中止。

おまえの顔覚えたからな😡

本当は女子学生獲得のための行事だったはず。

大混乱に陥ったお客さんたちは、早々に逃げていってしまうことに。

大学の判断

女子学生を処分🤜🏿

さすがに思惑の外れた大学は、女生徒たちに処分を下すことになった。

実はその時のいきさつも語られてはいたが、どんな処分になるかははっきりとは描かれていない。

よねは自分が悪いから処分は1人で受けると言い切る。

それに対して、涼子は連帯責任を訴えた。

この2人は、史実ではとても仲良しな2人になっているようだ。

1人は貧しい農家の2女

もう1人は華族ご令嬢

生まれも育ちも全く違う2人だが法律家を目指す熱意と向学心に燃える胸の内は共通するところもたくさん。

周りにいる仲間たちも、そんな2人と同意見な様子で学長たちをそっちのけでみんなで話し合ってしまう。

処分もクソもないと思うけどね。

よねの問わず語り

姉のために取り返したお金がよねの学費に

怪我をしているよねを送ってきた寅子たち。

ついた先は上野の場末のカフェ。

よねは住み込みで働いているとの事。

そこでよねに秘められた男装の理由を知ることになる。

この辺の物語の設定はとても丁寧でわかりやすい。

貧しい農家の2女だったよねは姉と2人で、朝から晩まで身を粉にして働いていた。

そんな中15歳になった姉は女郎屋に売り飛ばされる

そしてよね本人も15歳になる前に売り飛ばされることが決定

よねは何をさせられるのかよく理解していたので、髪を切り実家を飛び出すことになった。

そしてたどり着いた先が現在の働き先。

そこでボーイとして働きながら、女郎屋に売られた姉が置き屋に不当に搾取されていることを知ることに。

その時、声をかけてくれたのが胡散臭そうな弁護士。

彼はよねの代わりに置き屋から姉が本来受け取るべきお金を取り返してくれた。

物語の中では詳しくは描かれていないが、よねはこの弁護士とのやり取りで女として扱われた可能性が。

よねにとってはこれ以上ないくらいの屈辱だったに違いない。

取り戻したお金は大学で法律を勉強するための学費に化けることに。

よねの心にシミ付いているのは憎しみそのもの。

弱者から搾取する悪人をどうすれば罰することができるのか。

その一念こそが勉強に駆り立てる原動力。

そして彼女のセリフの後に必ず添えられる言葉が

「あんた方と私は違う」

よねの孤独がひしひしと伝わる。

本当は同世代の仲間がいたって全然おかしくは無い。

明るく笑って暮らせるならそのほうがいいに決まってる。

しかし、幸せな自分は許されないと受け止めるよね

怒りとか憎しみの本質は簡単に割り切れるものではない。

当時のご時世

よねの仕事場 歓楽街

よねの問わず語りを聞いた仲間たち。

この時代、東京では様々な歓楽街が乱立していたね。

物語で描かれた近所 上野広小路付近

上野や浅草新宿などでもその名はしっかり残っているものと。

需要と供給で様々な仕事が決定するが、この手の商売は未来永劫なくならないと思う。

人間の最も古い領域での欲望だと思うので。