こちらは以前から私の知っているクラシック音楽の知識をまとめあげたもの。
自分でも内容が面白いとお気に入りの記事なのでもう一度校正をしてアップすることに。
クラシックの作曲家たちはほとんどが男性ばかりでたまに女性の演奏家が混ざるくらい。
当然男性中心の恋愛事情を語ることになるが、様々な人がいて興味が尽きないところ。
多分参考になるような事は何もないとは思うが、作曲家の隠れた一面が垣間見える点ではとても面白いと言える。
目次
この人たちはひょっとして女性の敵？
ドビッシー
ドビッシーの見境のない女癖の悪さはかなり有名だったようだ。
生涯に2度ほど結婚しているのだが、実は結婚する前にまだドビッシーがほとんど収入のなかった頃、彼を献身的に支えたお針子さんの女性がいた。
当時のドビッシーはほとんどヒモのような生活をしていたらしい。
しかしドビッシーはある時、別の女性と出会うと、その女性とあっさり結婚をして最初の献身的に支えてくれた彼女をあっさりと捨てる。
その時に捨てられた女性がピストル自殺を図ることで広く世間に知れ渡ることに。
実は話はこれだけでは済まない。
この最初の結婚の途中で、また別の裕福な資産家の女性と出会うと、そこでもまた恋中になり、結婚していた妻をあっさりと捨て去る。
捨て去られた妻はまた最初のお針子さんの時のようにピストル自殺を図ることに。
これは当時もかなり大きなスキャンダルとして非難の対象に。
当然だろうね。2人の女性をあっさりと捨て去って次の女性に手を出して知らん顔してるわけだから、しかも捨てられた女性は自殺まで図っている。
ドビッシーはその時に発表した曲もほとんど正当な評価を受けることもなく世の中から厳しく断罪されることに。
ドビッシーについて調べていくと必ずこのエピソードに突き当たる。
フランス生まれのイケメンで、しかも彼は内向的な性格だったと聞く。
女性の母性本能をくすぐるところがあるのかな?
このフランスの偉大な作曲家を擁護するつもりはまるで無いが、おそらくは内向的なことが災いして説明不足だったりすることが多かったのだろうか。
本来、人として必ず備わってなければいけないものが彼には備わっていなかった。
ワーグナー
ワーグナーは若い頃から社交的で、しかもプライドが高くお金に関してずぼらでいい加減なところが。しかしながら音楽を始め文筆活動など様々な才能に恵まれ、多くの優れた作品を残した事でも知られる。
ワーグナーの最初の結婚は21歳の時。かなり早い時期に結婚。
彼の特徴は浮気。いくつかの武勇伝が残されているが、この浮気癖があるゆえに最初の結婚はやがて冷えたものになっていく。
ワーグナーが50歳になった時に、自分の弟子の奥さんであるコジマと出会う。
この女性はあの有名なフランツリストの娘さん、とても聡明で才能豊かな人だったが、最初の結婚は今一つ幸せなものとは言えず、30歳も年上のワーグナーに色々と相談しているうちにとうとう恋仲になってしまう。
この当時ワーグナーは最初の妻とは冷え切った関係だったので離婚をしてフリーになって、コジマも離婚をして2人は結婚をすることに。
もっとも、ワーグナーはコジマとの結婚の後はあまり浮いた噂を聞かない。
運命の人と出会った感ありあり。
ワーグナーは女性遍歴もかなり有名だが、その音楽や様々な思想のほうがはるかに社会に与えた影響は大きい。
複数の女性と付き合えるツワモノ達
リスト
リストはいくつもの女性遍歴で浮き名を流したツワモノと言える。
リストの初恋はどうやら17歳の時まで遡る。
同じピアノ教室の生徒である女性と親密な関係になって、結婚まで考えるのが家族の反対で引き裂かれたらしい。リストの負った傷はとても深く時々発作を起こして気を失うほどだったと聞く。
この後リストは様々な女性と出会うが、22歳の時に出会った伯爵夫人との不倫を始め、複数の女性と付き合いを重ねていくことに。
この22歳の時に出会った女性とは結婚しないまま3人の子供を設けている。
そのうちの1人がワーグナーの妻になった コジマ。
実はこの娘のことに関してはリストも頭が痛かったようだ。
自分自身も様々な不倫を経験している身でありながら、自分の実の娘がさらに不倫をするとなるといたたまれないものがあったのだろうと推察。
リストは信仰心に熱いところがあって、どこかで人の道に外れることを恐れていたきらいがある。
それでも様々な女性遍歴を見ると、彼がその都度抱いてきた情熱は、理性を吹き飛ばすほどのパワーがあったと推察。
彼は60代近くになっても恋人がいた。
驚くほどの体力と言わざるをえない。彼は痩せていて目は落ち窪んでおり、風貌は長髪をなびかせる独特のスタイル。
しかしながら、1度ピアノに向かえば、軽く1オクターブ半は届く大きな手を駆使してピアノの魔術師としての本領を発揮。
愛妻家だった人たち
バッハ
ヨハンセバスチャンバッハは 19歳か20歳の頃に最初の結婚をしている。
バッハがこの頃に描いた有名なオルガン曲「トッカータとフーガ」は知らぬ者がいないくらい超有名な楽曲。
バッハは調べてみるとよき家庭人であったことがうかがわれる。
バッハの奥さんはとても子だくさんで7人子供を設けている。
しかし、バッハはこの最初の奥さんを36歳で亡くすのだ。それはバッハが演奏旅行で留守の時だったらしい。
バッハはこの後1年半ぐらい経ってから別の女性と巡り会って再婚をすることになる。この女性とは16歳年下と記録に残っている。
バッハが36歳のときに20歳の女性と再婚することに。
ここでも子供はたくさん生まれて全部で13名。
最初の結婚と合わせると、バッハは20人の子供を設けているが、時代の厳しさもあって子供は幼くして亡くなったようだ。
成人したのはおよそ半分ほどもいただろうか。
2番目の結婚の時からバッハは音楽監督としてのステイタスな地位での活躍をすることに。
もともとオルガン奏者としては当代随一の称号を得ていた。
と同時に作曲活動も熱心に行っていて、実はこのバッハの直筆の楽譜の清書をこの2番目の奥さんがやっていた。この奥さんがいなければ今日バッハの曲をこれだけ聞ける事はなかったのかもしれない。
調べてみるとバッハが亡き後、この奥さんはあまり幸せな余生は送れなかったようだ。年金もわずかでまた楽譜を売ったりするようなことも当時としてはあまりメジャーではなかったのでほとんど貧民としての暮らしだった。
世界的に歴史的に有名な作曲家といえどもその家族が幸せだったと言える時期は期間限定だった。
シューマン
ロベルトシューマンとクララシューマンはおしどり夫妻と言えるくらい仲良しだった印象が。
もともとはロベルトが弟子入りしていたピアノ教師の娘さんだったのがクララ。
恋仲になった2人が結婚しようとしたときに、両親から大反対をされた挙句の果てに駆け落ち同然で一緒になったと記録に残っている。
シューマンはピアニストでもあり、また作曲家としても非凡な才能を発揮していた。また文筆活動も同時に行っていて、当時ロベルトシューマンの名は女流ピアニストクララシューマンの人気も相まって、知らぬ者がいないくらい有名だったのだそう。
しかし、この2人には決定的な不幸が待っていた。
それはロベルトシューマンの精神障害。
推察すると今で言うところの統合失調症か何か。
自殺未遂の後2年ほど闘病してロベルトシューマンは死んでしまう。
この時クララシューマンは数人の子供たちを抱えて一家を養うためにピアノの演奏家として舞台に立たなければいけないのにもかかわらず、右手がストレスによって使えない状態になったと聞く。
ピアニストにとって両手が使えないのはほとんど致命傷とも言える大きな障害。
この辺も実は記録が残っていて、この当時シューマン家に出入りしていた若きブラームスが、クララシューマンのために左手だけで弾けるピアノ曲を編曲して献上したと聞く。
その曲が有名な
バッハの無伴奏のバイオリンソナタ別名「シャコンヌ」。
ブラームスは、生涯独身を貫いたが、おそらくはクララシューマンに恋していたものと、今でもこの辺のことを調べると必ずと言っていいほどエピソードとして出てくる。
まとめ
様々な作曲家の恋愛事情として調べてはみたが、とても1ページで語りきれるものでは無い。
しかしながら、主なクラシックの作曲家たちはほとんど男性であるので、その女性関係において様々な出会いと別れを繰り返しながら作曲のエネルギーにしていた事はほぼ間違いないと。
今でも様々な芸術の分野において活躍している人たちは、男女を問わず、熱烈な恋愛経験がおありだろうと推察する。
それは、外から非難を受けるようなお粗末なものであっても、また逆に賞賛されるような素敵なものであっても、創作意欲を駆り立て、優れた作品を生み出せるエネルギーになったはず。
