今週から3回に分けて総集編が放送されるらしい。
月末30日の日曜日からはあらかじめ予定していたエピソードが放送される。
待ち望んだ麒麟がくるがいよいよ再開。
それを踏まえて、今日の再放送を改めて見させてもらったら、一体どう感じるのか。
目次
ユニークなキャラクターの登場人物たち


総集編の最初の分を見て感じたのは、キャラクターがそれぞれ際立つように描かれていること。
最初の物語で特にユニークだと感じたのは斎藤道三。
それと斎藤道三を快く思わない土岐頼芸。
さらに同盟を結ぼうとする織田信秀。
これらの人物がそれぞれしっかりと描き分けられていたと感じる。
歴史で習った物語では時系列で並べられた様々な事件が乱立しているだけで、そこに至る経緯が語られる事はほぼない。
この物語ではそうした歴史の隙間に様々な登場人物をあてがって人間模様として巧みに描いているところが秀逸。
また物語は歴史的な事件の直前であるにもかかわらず、史実としてはあまり記録として残っていない。
その辺の事情も巧みに利用しながら、歴史には出てこない登場人物も何人か物語の中に組み込まれて、興味深く描いている。
いかにして戦乱の世の中を生き抜くか


改めて見直してみても合戦のシーンは念入りにそれでいて迫力を保ったまま上手に描ききっているなと。
映画レベルの規模でなければここまでのセットは組まないだろうし、また登場する兵士たちの装備も本格的なもの。
この番組制作にかける意気込みが伝わってくると言うもの。
ドローンで空中から撮影した映像が多用されているが、これすべて人力で作ったものと思うと感心することしきり。
麒麟がくるはスタッフに注目した特集番組も過去に放送されていたが、番組の裏方と呼ばれる人たちのこだわりもあちこちに配置されている。
殺陣のシーンは仕上がった映像の状態を考慮しながらどうすれば迫力ある場面になるのかを綿密に演出したようだ。
所々にストップシーンを設けてポーズを決めて見せるところが他の時代劇とは少しニュアンスが異なるところ。
総集編で描くとやっぱり際立って見えるのは殺陣のシーン。
毎回45分でドラマとして見ているとそれほど長いシーンではないのだが、総集編にまとめるとこんなにも戦のシーンがあったんだと改めて納得させられる。
描かれたのは帰蝶と信長の結婚が決まるところまで


信長が最初の結婚だったのに対して帰蝶は再婚の設定をとっていた。
このエピソードも強烈だったね。
最初の夫土岐頼純は父斎藤道三に毒殺されてしまうのだ。
その時の時代背景を考えるとこのような謀反に近い事柄もしょっちゅうあったようだ。
しかし、歴史的な事実として考えるとこの時信長は16歳、帰蝶は15歳だったと聞いている。
まだ幼いといってもいい位の年齢。
それに対して光秀は10歳程度は年上だったような設定。
こうして見てみると、短い年月の間に様々なエピソードを組み込んで物語は巧妙に作られていることがよくわかると言うもの。