ネットで予告編を見てどうしても見たいと思ったのがこちらのエターナルズ。
満を持して映画館で見てみたので、私なりの感想を。
物語はアベンジャーズの続編との触れ込みだった。
映画の中でアベンジャーズを匂わせる単語は私の記憶では2つ3つあったぐらい。
アベンジャーズとは基本的に互換性を感じさせない作りになっていたと思う。
とにかく壮大な世界観で物語は作られていた。
原作のあるストーリーなので、映画の中であまり大きく改ざんされることも許されなかったかもしれない。
ちなみに私は原作は見ていない。
ストーリーと映像、そして役者たちの演技に注目して鑑賞させていただく。
私の個人的な意見ではまぁまぁかな?
一緒に見に行った友達は、はっきり申し上げるとぼろくそにけなしていた。
ストーリーが意味不明で盛り上がりがまるでなかったと。
確かに映画は2時間40分に及ぶ超大作。
私が感じた感想では、どうしても説明に要する時間は必要だったのかなと。
成功したかどうかは、これから大勢の人が見るだろうと思うので、おのずと結果が導き出されるはず。
目次
監督クロエジャオ
Googleで検索しても彼女の監督作品は本作品含めて2つ。
しかし最初の作品「ノマランド」は金獅子賞を始め、アカデミー賞の監督賞も受賞。
評価は驚くほど高い。
受賞の時
彼女がエターナルズの脚本を担当し、さらに監督もすることとなったようだ。
それだけ彼女の手腕が見込まれたってことだよね。
確か10代の半ばくらいまでは北京で暮らしていて、今はアメリカ在住。
どうやら中国に帰れば、作品等は検閲の対象ともなっているらしい。
厳しいお国柄だから、簡単にあちこち自由に行き来できるってことにもならないようだ。
とにかく、周りの評価が驚くほど高い。
調べてみるとまだ39歳。
映画人としてのキャリアもほとんど始まったばかりと言っていい。
これから5年後10年後にどんな成長を遂げるのか。
何よりも女流監督ってところが彼女の大きな持ち味になるはず。
エターナルズ壮大な歴史観
物語は紀元前5000年から現在に至るまでにわたる壮大なストーリーとなっている。
ざっくり言えば7000年前からの歴史物語になる。
これだけ壮大なストーリーになると歴史上の様々な出来事も当然のことながら物語の中に取り込まれて、それなりの展開をすることになるのだが。
そこは、原作のあるSF作品なので、オリジナルのストーリーを大きく逸脱することにはならない。
若干の改ざん等はごく普通に行われるので、それは如何様にも解釈可能なのだが。
歴史上の様々な事件を物語に取り入れているので、その都度SFXを駆使して画面が展開する形になっていたね。
ストーリーに対して、各のキャラクターの描き方が苦労したんだろうなと見てとれる部分も。
それは、それぞれの登場人物が心にどんな思いを抱いている?か。
その辺の描き方を入念にしようと思えば、2時間40分ほどの作品はそれほど長い時間とは言えなくなる。
登場人物についてそれなりの説明が必要とされているらしく、とにかく様々な説明で映画の場面が大きく割かれていたような気がする。
俳優たち
メキシコ人の50歳を過ぎた女優さんが最高齢の俳優。
そして14歳の少女も登場。
物語に登場する俳優たちの年代は多岐にわたる。
これはそれぞれの登場人物たちが様々な特殊な能力を身に付けているが、その説明にも時間が必要だったのだろう。
主人公として紹介できるのはセルシと呼ばれる女性。
物語の中ではうっすら東洋人の匂いがするぐらいで、チャキチャキの中国人には見えなかった。
彼女がこの物語の主人公としてあちこちで紹介されているので、多分監督の選択だったんだろうと思う。
他にも名前も顔も知らなかったが俳優たちも何人か。
彼らも心の中にいくつか闇を抱えていてそれが物語に大きく影響してくる。
ストーリーは、登場人物たちの胸の内が1部隠されたり、後で暴露されたりで見ているものの興味を引くように編成されていたと思う。
ネットやYouTubeなどで検索するとエターナルズの様々な内容がアップされている。
主なものは予告編などが占めるが、半分弱くらいで解釈についての動画も多い。
実はこのオタクたちの様々な解釈ではとにかくこの作品を大絶賛しているのだ。
彼らはコミックバージョンから全て見ているんだろうと推察。
映画だけ見るような私と違ってそのベースになる理解力は圧倒的に高いんだろうなと。
俳優たちは必要に応じて台本以外に原作の内容も深掘りしていたに違いないのだ。
その上で監督の指示に基づいてキャラクター作りをしたと思う。
まとめ
アンジェリーナ・ジョリーはセナと言う名前の女神の役柄。
これはギリシャ神話に出てくる勝利の女神アセナからとっていると思う。
『 Thena 』
こんな風に書くんだろうと想像。
知っている俳優と言えば私は彼女しか知らないので、確かに物語の中では重要な役どころだったと記憶。
可能な限りネタバレせずに振り返ってみると、エターナルズと呼ばれる彼らは人間の形をしているが、実際は超人的な力を組み込まれた人間以上の存在。
そこから入る物語。
そして、この物語の背景はキリスト教の世界観が大きく影響しているなと感じた。
つまり、神があらゆるものを作ってはみたが、結果としてはそれは不完全なことが後から発覚。
その不完全さを是正するための様々なプロジェクトがさらに追加でなされることに。
エターナルズとはそうした物語設定になっている。
不完全さの象徴は、登場するキャラクターたちの設定がずいぶんと苦悩に満ちたような。
つまり彼らエターナルズはみんな心にトラウマみたいなものを抱えて物語に出ていたね。
その描き方は決してわからないでもないが、個人的な意見を言わせてもらうと7000年の歴史を抱えている割には登場人物たちの内面が少し不足している部分があるなと。
7000年にわたる物語なら、もう少し崇高な精神性があってもしかるべきだなと私は感じたね。
ただし、映像等は申し分なく最新鋭で存分に楽しめる。
この作品を余すことなく鑑賞するには私の予備知識はあまりにお粗末だったと改めて感じてしまった。
おそらくシリーズ化されて今後も何作品か作られると思うが、もしチャンスがあればきちんと予習をしてみるようにと考える。