安子ちゃんと稔君の新婚生活はわずか1ヵ月。
結婚しても、すぐに学徒出陣で出征しなければならなかったのだ。
しかし彼が戦地へ向かった後すぐに安子ちゃんは妊娠していることが発覚。
その年の秋には女の子が生まれる
るいちゃん。
名前は出征前に稔君があらかじめ決めておいたもの。
ルイアームストロングのるい
子供たちは世界中どこの国でも行きたいところに行けて、日向の道を歩く。
そんな願いが込められた名前。
しかし、ちょうど戦争は末期に差し掛かっていて、岡山にも空襲が。
橘家ではひさおばあちゃんと小しずお母さんが亡くなってしまう。
あとに残されたのは金太だけ。
瓦礫の我が家にたたずんで号泣する様子はこの物語が本気で人の生き死にを表現することをまざまざと思い知らされる。
数多くの犠牲者がいた中でついに終戦を迎えることになる。
しかし、生き残った人たちの本当の苦しみは終戦後だったとの報告も。
生きていくためには手段など選んでいられない数年間が過ぎていくことに。
この1週間は過酷な時代を冷徹な目で描ききっていた。
目次
誕生 るい
生まれたるいちゃんは父親の顔を知らずに育つことになる。
安子ちゃんは雉真家の家事をこなしながら子育てをすることに。
この時期は戦争の末期で、食べるもの着るもの何もかもが不足した時代。
この厳しい状況は戦争が終わった後もしばらく続くことになる。
しかし、雉真家も橘家も初孫は嬉しい😊
どちらの家でも、可愛がってもらえるるいちゃん。
厳しい中でも、周りの愛情を一身に受けながらすくすくと育つ新しい命は関わる人みんなを元気にさせる。
岡山空襲
昭和20年になると、日本は制海権制空権ともに失うことになる。
その結果始まったのが日本本土への空爆。
連日、B 29の編隊が日本の主な都市を襲うことになった。
グアムサイパンがアメリカ側に陥落したので、そこを基地として爆撃機が襲来することになる。
さらには沖縄も地上戦でアメリカ軍の手に。
そうなると日本はほぼ丸裸な状態。
東京から始まった空襲は全国の都市に波及。
6月末、ついに岡山でも無差別攻撃が始まった。
すでに日本の防衛線は機能しなくなっていて、このときの空襲は警報すら鳴らなかったと聞いた。
そして橘家ではおばあちゃんとお母さんがなくなることになる。
生き残った父金太は自分のせいで家族を失ったと激しく自分を責め、それ以来ほぼ寝たきりの状態に。
この時代は全国でこんなことが起こったんだろうと推察する。
橘を襲った悲劇
生き残った金太は毎日寝たり起きたりの暮らしを続けていたが、安子ちゃんの作るおはぎに反応。
ちゃんとしたプロの手で、おいしいおはぎを作って亡くなった家族にお供えしようと言うことになった。
安子ちゃんは子供の頃からの願いだったおはぎ作りを習うことになる。
とにかくあんこが上手にできないことには橘のお菓子作りはままならない。
原料が簡単には揃わない中、なんとか作り方をマスターすることになる。
終戦
昭和20年8月15日、正午の玉音放送を持って戦争は終わったとケジメが。
実際はそれ以降も若干の戦闘が続いたりで、はっきりとした線引きはできないのが最近の検証結果。
生き残った人たちは終戦後の方が苦しい生活を強いられたかもしれない。
戦地に赴いた兵隊たちは三々五々帰ってくる。
それは終戦から数ヶ月以内に戻れるものも、何年も経ってから戻ってくるものも多数存在。
家族のほとんどがなくなってしまった橘家。
ありあわせの材料ながら、再びあんこを使ってお菓子作りを始めることになる。
金太の職人としての心意気は決してなくなってはいなかった。
苦しい時だからこそ、甘いお菓子はきっと人を元気にできる。
彼のポリシーは単純明快、そしてその心意気は確かに人を元気にさせた。
金太のエピソードは今週全体の中心をなす物語だったと言える。
万引き少年をきちんと立ち直らせるきっかけも彼からもたらされた。
カムカムエヴリバディが戦争にまつわる人の生き死にを手加減なく容赦なく描いていることが今週思い知らされる。
お菓子作りの技術を安子ちゃんに伝えた金太は、すっかり体を痛めていて、そのまま帰らぬ人となってしまうのだ。
橘家の生き残りは安子ちゃんだけになってしまった。
(算太の消息は未だ不明)
物語の描き方だけど、死に行くものの幻影の形で、登場人物が現れたりする。
金太は算太と再会を果たしたように描かれたが、これは実は死ぬ直前に見ていた幻。
ドラマは、この当時全国で起こっていたことを容赦なく描ききっていたね。
夫稔君の戦死
稔君の戦死報告がやがて届くことに。
その2ヶ月ほど前に勇君は無事帰ってきたのだが。
冷酷な紙切れ1枚で戦死が告げられることに。
あれだけ必死に神社で手を合わしていたにもかかわらず、願いは冷酷にも無視されたような気がするね。
来週の予告編が昨日の段階でネットで報告されていたが、どうやら岡山を離れるような雰囲気だね。
雉真家に暮らし続けることにはならなかったんだろうか。
この時安子ちゃんに手を差し伸べたのはどうやら勇君。
安子ちゃんが自分で作ったお菓子を売っている姿が描かれていたけど、あれはどこの土地の話なんだろう?
岡山のようには感じなかった。
物語は急転直下、安子ちゃんのエピソードはさらなる展開を迎える。