くわちゃんの独り言

音楽や映画が大好きな爺さん。長年の経験から知りえたことを発信します。

舞いあがれ 家族のきずな

 

年が明けて最初の放送日を迎えた「舞いあがれ」

物語の設定は、2009年。

今から14年前になるが、この頃まだリーマンショックの傷跡が世界中を苦しめていたのかも。

そして、物語の舞台IWAKURAは生き残りをかけた必死の経営戦略が続いていた

岩倉家は久しぶりに家族全員が揃うことになる。

ふらりとやってきた悠人は仕事が忙しいことを理由に、なかなか家によりつこうとはしない。

たまたま晩御飯を一緒に食べることになった家族。

一見、なごやかそうに始まった団らんだったが、父浩太と悠人はリーマンショック時の会社経営をめぐって言い争いになってしまう。

夢と希望を持って、誰もが幸せになることを願っている浩太。

一流のトレーダーとして、様々な会社の存続を見てきた悠人は明らかに他の人たちとは世の中に対する見る目が違っていたかも。

浩太に会社の売却を勧める悠人。

傷跡が浅いうちに、きれいさっぱり売却して経営を縮小すべきだと主張。

みんながコツコツと頑張ってここまでにしてきた会社を今更潰すわけにはいかないと浩太。

2人の意見はどこまでいっても平行線。

しかし、やはり家族なんだろう、本音でぶつかり合って感情が激こうするあたりは、他人の場合とは反応が違ったかも。

お正月の晴れ着❣️㊗️

 

お名前.com

悠人の帰還

会社を冷静に値踏み

物語の中の悠人はいかにも株のトレーダーらしく、自分の実家の会社を値踏みするようなそんなそぶりを見せる。

しかし、内心は心配だと感じているに違いない。

物語の前後の流れをよく見ていると、所々にそんな様子も。

どこの親子でもそうだけど、親と子供が良好なコミュニケーションを取れている家庭はむしろ少数派ではなかろうか。

悠人はリーマンショックの影響で、様々な会社の倒産劇を見てきたに違いない。

そして、会社がなくなったときに、そこに所属していた人たちが、どんな被害を被ってどんな道をたどるのかも知り抜いているように見えた。

舞に工場の中を案内された時も、昔なじみの笠巻さんに機械の値段をわざわざ聞いているあたり。

1500万円の機械が5台。

それらの機械は、どれも皆新しくきれいに管理されている。

その様子を見れば、それがいくらで売却できるのかもすぐに判断できただろう。

悠人はIWAKURAにどれだけの値打ちがあるのか、しっかりと見極めたかったようだ。

IWAKURAの現状

納期は半分やけどみんな頑張ってくれ😅

浩太が必死に頭を下げてとってきた仕事は、太陽光発電の機械に使うネジ。

しかし、通常は3ヶ月かかるところを1ヵ月半で納品しなければならないらしい。

ものにすることができれば、この先大量注文の発注も見込める。

従業員たちに鼓舞して、何とか協力してくれと頼み込む。

1も2もなく納得する従業員たち。

この会社の従業員は、誰もが皆社長の号令の下、一丸となって働く心意気に満ちているような。

この時代のことを振り返ってみると、思い当たることがたくさん。

私は木材外車に勤めていたけど、通常の納期ではありえないような短期間の納入の注文が多かったように思う。

そして、よその木材会社はどこもみんな断られたと語る注文主。

注文を無理して取ることによってそれなりの売り上げは確保できて、ある程度のものを犠牲にすれば、生きながらえる時間が少しは長くなったかも。

家族の食卓

喧嘩別れした男性陣 大量に余る料理💦

長男が帰ってきたことが嬉しくてたまらない浩太。

自分自身は、医者から飲酒を止められていたが、長男には機嫌よくビールを勧める。

話の中で、ふと出たのが、かつて送った宇宙人の置物が今10倍の値段をつけているらしい。

そういえばあったなぁ😅

やせがまんをせずに売ってしまえと悠人。

さらに、言葉を続けて、会社も売ってしまったらいいやん😌

その後、激しい争いになるのだ。

浩太が今社長としてやるべき最大の仕事は、いかにして最小限の被害で会社をたたむことができるのか。

悠人は株トレーダーとして様々な倒産する会社を見てきた。

ここでも、専門用語が1つ紹介されていた。

損切り

これは株式もそうだが、為替相場の取引等にも使われる。

被害が膨らんだときに、最小限の被害で済むように、保有している株などを売り払ってしまうこと。

実はこれがなかなかできないので、いたずらに損害が広がる。

自分自身のミスを認めたくないのが人間。

その結果、いたずらに被害が広がるのを傍観するしかなくなるのだ。

浩太と悠人の立ち位置は明らかに違っている。

熱意と真心で何とか苦境を乗り切ろうとする父親。

被害を最小限に食い止めて、これから生き残ることを考えるべきだと悠人。

2人の言い分は多分どちらも正しい

物語の切なさが、この辺によく表れていたと感じる。

舞と悠人

お前の優しさは自己満足 無責任やぞ😤

浩太と悠人のやりとりに胸を痛める舞。

もう一度悠人を呼んで話をしようとする。

しかし、実情を厳しく査定している悠人は舞の行動の中に、将来を見据えた判断が欠落していることを鋭く見抜いていた。

お前は1年後にはパイロットになって家を出て行く。

その後の会社はどうなる?

どのみち、将来的に手を離してしまうなら、今から中途半端な優しさなど、無責任極まりないと。

現在働いている職場が左前になった時、そこに残るべきかどうかを大抵の人は考えるんだよね。

しかし、他に良い道が開けるはずもなく、ズルズルとそこに居残ってしまう。

今日の物語はそこまでで終了。

この切ないテーマは、今週1週間続く。