昨日までの「舞いあがれ」の主人公は、誰の目にも久留美だったと思う。
しかし、今日のエピソードでは全く登場してこない。
ウラ事情がどんなふうになっているのか、私なりに探りを入れてみたが、今週の脚本は月曜のブログで書いた通り、佃良太さんが担当。
しかし、どうやら来週からは本来の桑原亮子さんに戻るらしいのだ。
どんなエピソードで物語を構築するのかは、脚本家同士、ある程度の話し合いはしているんだろうと思うけど、今週の展開は今後のストーリーを見据えた問題提起になっているような。
先週から今週にかけて行われた飛行機部品の強度検査は無事終了した。
菱崎工業の荒金さん自ら結果報告に来てくれる。
やはり、予想通り、立派に合格していたね。
しかし、本注文は、残念ながら、ライバルの朝霧工業に。
緊急を要する注文で、生産体制がしっかり整ったところでなければということらしい。
IWAKURAは東大阪の仲間の会社と協力して作り上げた製品だったが、注文となれば再びそれぞれの会社の生産体制を整える必要が。
確かに、そこを比較されれば、ちょっとアピール力にかけるかも。
荒金さんからはさらに新しい提案もなされた。
IWAKURAを航空機部品製作に特化した会社に変換しないかと。
そして、岩倉浩太がかつて会社の先輩でとてもお世話になったことを告白。
昔のいきさつも詳しく説明してくれることに。
めぐみ社長は荒金さんの航空部品特化の会社運営をやんわりと断った。
目次
デラシネと五島
そういえば五島では地域おこしのためのイベント企画が進行していたね。
釣りに特化した人集めだと、経費もかからずに皆に人気が出るのではと着々と計画は進行していたようだ。
ばんばは地域おこしの活動に余念がない。
もともと釣り人用に船を所有しているので、ある意味慣れた仕事でもある。
そのチラシを見た舞は自分のことのように喜びを隠し切れない。
もちろん、電話での会話だったが、こちらの報告もしっかりと。
貴司に対して強度試験は合格したけど、注文には至らなかったことを報告。
ちょっと拍子抜けしていると告白する舞。
貴司は焦らなくてもいいと穏やかにアドバイス。
幼なじみとは言え、この2人の気持ちの上での交流は恋人や夫婦といっても全く遜色ない。
ただし、お互い全く意識してないところが歯がゆいところでもある。
強度試験の結果
IWAKURAの製品が合格する事は何となく気がついていた。
ストーリーとしては、そのまま本注文と言うことも。
しかし、肝心の注文は、やはり老舗の朝霧工業が受け持つことに。
技術力を示せたまでは良かったが、それを安定して生産供給する力はまた別な判断が必要になる。
この話し合いの中で、かつて荒金さんと父浩太が同じ会社で同僚だったことが明かされた。
いろいろ世話になったと荒金さん。
2人して、飛行機を純国産で作るのだと夢を語り明かした過去が初めて披露される。
浩太が父の町工場を継ぐと決まった時に、突然の判断で少し驚いたとも述懐。
少なくとも、飛行機からは遠のいたはずだから。
荒金さんの述懐
荒金さんはIWAKURAが浩太の残した会社であることを気がついていたようだ。
そして、昔を懐かしむと同時に、誰が浩太の仕事を引き継いだのか興味津々だったに違いない。
そして、浩太の妻めぐみがしっかりと会社を経営し、娘の舞は浩太さながらに飛行機への限りない憧れを抱いている。
それは、会社の重役としての判断もさることながら、これから同じ土俵で仕事をしていく仲間として頼もしくも感じたようだ。
浩太に世話になったとの発言は、確かに今日初めて明かされたと思う。
めぐみ社長の決断
荒金さんはIWAKURAが今後航空機部品に特化した会社になることを提案してきた。
申し入れにうろたえることなく答えるめぐみ社長。
実は会社経営がリーマンショックで倒産の危機に陥っていたことなどを説明。
自動車部品に特化した工場をその頃増設して今に至ってたまたまうまくいっていると説明。
それだけでも大変なことだったのに、さらに航空機部品特化するのはあまりにもハードルが高すぎる。
申し訳ないけど、お断りさせてください。
そして、今後も航空機部品には参入しませんときっぱり。
明日のエピソードに対する布石だろうか。
今まで順風満帆だった悠人の快進撃も、どうやら暗雲が立ち込めているような。
彼がIWAKURAの権利証を母親に返したのは、これからに起こる“よくないこと”を予期しているかのような雰囲気。
明日のエピソードで今週の物語は決着するけど、どうやら次の週への布石も張られるような雰囲気。
物語の主人公がこれからどんなふうに描かれるのだろう。
今までどちらかと言えば、ストーリーにちょっと距離のあった悠人。
彼は、『金の亡者』のような描かれ方をしてきたが、本質はどうやら違うのかもしれない。