らんまんはここへきて、物語の裾野をさらに広げつつある。
わずか15分のドラマの中で描かれる内容は隅々まで見ていないと見逃してしまったりすると、ストーリーがつながらなくなってしまう可能性も。
今日描かれたのは万太郎と竹雄のこれからの関係。
大畑印刷所での万太郎の奮闘ぶり。
そして要となるのが高藤家にダンスレッスンに通う寿恵子の様子。
それぞれ描かれた内容は興味深い展開に。
竹雄は万太郎が大畑印刷所に住み込みで働きたいと言い出したことに対して、1つの復讐を企てていた。
自分が故郷佐川に帰ると言い出したらら、万太郎はどう思うのか?
確かに、それは突拍子もない発言で、にわかには受け入れられないだろうが、しかし本人の意向なら尊重するしかないだろう。
さらには、万太郎は夜中まで働くと言い出した大畑印刷所で様々な印刷技術に触れることになる。
繊細でそれでいて力仕事な印刷作業。
汗臭い仕事場で、さらには重労働で万太郎はやっていけるのかと思いきや、意外と楽しんでいるような様子も。
なるほど、厳しい条件の中でも楽しみを見出せるのは、万太郎の1番の優れた特徴かもしれない。
そして、なんといっても重要なポイントは寿恵子にプロポーズする高藤の様子が詳しく語られた。
明治では、こんなことが当たり前のように受け入れられたのだろうかと思うと、違和感を感じる向きも多いと思う。
目次
竹雄の仕返し
昨日の最後の方で竹雄が佐川に帰ると言っていた。
実は今日その続きには、なんとも切ない竹雄の気持ちが表現されていた。
竹雄は万太郎の生活の全ての面倒を見ている。
今風に考えれば万太郎は竹雄の扶養家族。
竹雄がいなければ、何一つ始まらないのだ。
竹雄は自分が帰ると言い出した時に、万太郎がどう思うかをあらかじめ想定してあんな言葉を発したらしい。
当然帰る気なんかない。
悩んだ結果が、やはり万太郎を支え続けるしかない。
こうして、竹雄は今まで通り薫風亭で働き家事全般をこなし万太郎のために尽くすことになる。
ただし、ここから先は対等な立場なので、万太郎と呼び捨てにすることを宣言。
大畑印刷所
物語を見ていて感じたのは、ここの印刷所は早朝から仕事が始まって夜中まで働くようだ。
それぐらい事業が大きいってことなんだろう。
そして、職人は様々な部門で技術力その他格付けも出されているような雰囲気。
石版に絵を描いて使い終わったらもう一度平に削り直して再び別なものに転用する。
どうやら、きめの細かいレリーフその他に適した石版は輸入物だったようだ。
ここの石版を用いて、昔から様々な芸術作品が作られてきた。
物語は驚くほど丁寧に描かれている。
大畑印刷所の一人娘も今日物語に登場していた。
作業着を着て働いている職人たちは、やっぱり相当汗臭かったんだろうと思う。
そんな様子もきっちり描かれていたね。
寿恵子のダンスレッスン
ダンスレッスンってどんなことをやるんだろうと思ったが、やっぱりある程度の基礎体力は必要なようだ。
体感がしっかりしていなくてぐらぐらする寿恵子。
そこで、クララ先生が新たなレッスンを提供。
このときの様子がユーモアたっぷりに描かれていたね。
片言の英語は寿恵子にもどうやら通じていたようだ。
撮影も結構大変なんだろうなと思う。
ちなみにこちらは浜辺美波のインスタから。
物語のストーリー以上に売れっ子の女優が撮影でどれだけ疲れているかが伝わってくる写メ。
ちなみに、浜辺は現在22歳。
大畑佳代を演じる田村が24歳になる。
女優といえども、肉体労働者なんだなぁと改めて納得。
実業家高藤の真意
いずれ行われるとは思ったが、本気のプロポーズが今日描かれる。
奥さんがいるのに平気で他の女性にプロポーズするあたりの時代感覚がまるで理解できないね。
親が決めた結婚相手と語っていて、妻も別の女性を好きになることを承知の上と言っていたが、少なくとも庶民感覚でないことだけは確か。
横浜に小さいがきちんとした家を設けてあるので、そこに住まないかと言う。
ちなみに寿恵子はこの申し出を受け入れるんだろうか?
物語の流れからわかるように、これはお断りするんだろうなと誰もがわかったことだが、それにしても明治時代を表現するってこういうことなのかと改めて納得する。
西郷隆盛とかこの時代、九州出身の偉人たちは多いと思ったが。
どうやら9月までに答えを出さなければならないようなストーリーだった。
はっきり言うけど断るんだよなぁ😨