今週のらんまんがこのままおとなしく素直に終わるとは思えなかったが、
最後に思いがけないアクシデントが。
万太郎はムジナモを研究しつくし、論文として発表した。
もちろん得意の詳細図を添付して。
そこまでは問題なかった。
目を見張るほどの素晴らしい仕上がりだったはず。
物語が描かれたのは明治18年の設定。
実はこの年は12月22日に伊藤博文が初代内閣総理大臣として組閣し発足した時でもある。
時代背景がよくわかると言うもの。
物語に登場していた森有礼は初代の文部大臣として就任することになる。
この物語は、れっきとしたモデルのいるストーリーなのでその歴史をたどると これから起こることもおのずと見えてくる。
物語に登場する田邊教授はこの時、高等女学校の校長に就任することに。
描かれた物語は時代背景をもとに、登場人物それぞれのデリケートなやりとりが克明に描かれた。
寿恵子は園子の子育てに忙しい日々を送りつつも、2人目のおめでたが発覚。
どうやらこの物語は、モデルのお寿衛さん同様、子だくさんな様子が描かれそう。
そして、ブラック田邊はやはりブラックだった。
彼のモデルもいる話なので、その通りのことが今見せつけられている。
目次
寿恵子の日常
この時期は、水も冷たく毎日家事その他をするのも大変になるだろう。
寿恵子はすくすくと育つ園子の世話と万太郎の身の回りの世話もしなければならない。
そして、2人目の子供がお腹にいることが明らかになる。
物語で、ある程度の時間を割いて語られた寿恵子の日常は園子を背中におぶって散歩する様子。
たまたま、足が向いた先がブラック田邊の妻聡子のところ。
この2人はほぼ同世代の女性なので、話のウマが合うこともあったと思う。
聡子も寿恵子も夫が抱えている社会のしがらみやしきたりなど知るはずもない。
万太郎はブラック田邊のはからいで植物学教室への出入りを許されている身分。
対する田邊は国費でコーネル大学に留学した身分で、帰国後もなにかと政府の仕事を頼まれることが多かった。
そこには物語でも描かれていたが、様々な政治的な駆け引きや人間関係のしがらみで思ったよりずっとドロドロした世界。
そんな事はつゆ知らず、女性たちは自分たちの話に大いに興味が湧く。
万太郎の業績
万太郎の植物研究にかける情熱は、誰にも引けを取らないばかりか彼にしかできない様々な業績を打ち立てつつあった。
特に自分が求めるもの追求するものは、必ず自分の技術として取得するように努めている。
頭の中だけで考える輩とは全く事情が違っている。
自ら植物採集をして、標本を作りqそれをストックする。
彼は、新種の植物について自らの手で名づけ親になりたかった。
そのための様々な発表を繰り返してきた。
論文もさることながら、万太郎の持ち合わせた技術で実力が遺憾なく発揮されるのは作画。
これだけは誰にも真似できないと思われた。
顕微鏡を使った精密画は万太郎の独壇場と言える。
田邊教授と森有礼
女子高等学校の校長に就任する様子が描かれていた。
森有礼は初代伊藤博文内閣の初代文部大臣に就任する。
そして、その時の政治的な結びつきは田邊教授も巻き込んでいた。
それは、鹿鳴館設立の時のエピソードとも被ることになる。
田邊教授が大変な野心家であることが今日のエピソードで明らかになったと思う。
日本から世界に向けて大活躍できるような研究を発表する。
なるほど、ブラック田邊にとっては研究内容以上に、自分自身の名声が大事なんだなと
改めて納得。
学会誌で発表になった表紙には、田邊教授の名前はなかった。
ブラック田邊が憎しみのこもった目で万太郎に告げる。
お前は自分の手柄しか考えていない(怒)
もちろん、万太郎には他意は無いはずだけど。
東大から追放
ブラック田邊は今日のエピソードの最後で、万太郎に冷酷に告げていたよね。
今後、東大の植物学教室に出入りするのを禁止する。
これはとんでもない仕返しだと言えるだろう。
大窪助教授が必死で取り直そうとしていたが、まったく取り合わない。
実際のモデルとなった人も牧野博士を教室から追放している。
そして、それは撤回される事はなかったのだ。
モデルとなった谷田部先生はこの後大学から干されることになって失脚してしまう。
さらには、47歳で泳いでいる最中に溺れて死んでしまう運命。
万太郎は、一旦は東大の植物学教室から追放になるが、その後再び職員として迎えられることになる。
来週はそんな折ない様子も描かれることになるんだろう。
それにしても実際にモデルのいる話ながらドラマ以上にドラマチック。