今週のエピソードは今日がちょうど折り返し地点に相当。
意外なことに主人公万太郎はほぼ登場しない。
想像はできたことだが、おそらく今週いっぱいの主人公は寿恵子。
寿恵子は家計のやりくりでついに行き詰まってしまった。
借金を返すための借金を重ねて、ついに身動き取れないような状態。
寿恵子に奥の手と思われた手段が1つ。
それはおばさんを頼ること。
物語の大きな転換点がここになる。
登場人物も次々に増えて、昨日から紹介した料亭巳佐登。
ここはご時世を考えると、明治政府御用達の施設と考えてもよさそう。
当時の著名な経済人を始め、政治家など足しげく通っていたことが紹介されていた。
物語の見所は、みえおばさんと寿恵子のやりとり。
いくつかの印象に残る言葉も登場する。
みえおばさん曰く、
金の梯子を自ら外して泥船に乗った
これはうまい物の言い方。
現状を考えれば遠からず当たっている。
しかし、寿恵子も負けてはいない。
夫は、日本ばかりか世界にただ1人の人、
彼は私にとっては泥船ではありませんと。
ここが今日の頂点だったかもしれない。
そして、新たな登場人物は巳佐登で働く様々な人たち。
朝ドラでは、お馴染みのメンバーだけど、役柄が変わると別人に見えるところが、さすが。
そして特に重要だと思われるのが、岩崎弥之助。
時代設定から行って、岩崎弥太郎が亡くなった後の財閥を引き継いだのが彼。
そのエピソードはなかなか強烈🤣
目次
みえおばさん
2人のやりとりが、今日の物語の1番の見所。
お姉さんから寿恵子の様子は、あらましは聞いていたようでみえの理解は早かった。
今まで1度も挨拶に来なかったことを責めながらも、顔を見せてくれたことが嬉しくてたまらない。
なんといっても愛しい姪なのだ。
今日の物語の中でも、過去のいきさつに少し触れられていたが、みえは寿恵子の母まつの相手
西村にご執心だったようだ。
そんないきさつもさらりと披露されるあたり、物語の説明としても背景は充分丁寧に描かれていた。
寿恵子の家庭の様子も詳しく問いただしていた。
やっぱり心配なことには違いないので。
寿恵子の謝罪
寿恵子は切羽詰まって巳佐登にやってきていた。
槙野家の借金は総額500円とのこと。
ざっくりした計算であまりあてにならないかもしれないが、現在のレートに換算すると
1,000万円ほどになるのではと。
内職や本の出版した売り上げでなんとかしようにも到底追いつくものではない。
悩んだ挙句に頼ったおばさんではある。
当たり前だがみえにも言い分が。
私がせっかくかけた金のはしごをみすみす外して泥船に乗っかるんだから!
確かに、ズバリと言い当てているかも。
しかし、寿恵子には万太郎が、日本はおろか世界に、ただ1人の尊い植物学者であることを誰よりも強く思っていた。
そして、自分の男を見る目には狂いは無いと言い切ったあたりがなかなか😅
万太郎もここまで惚れられているのなら本望だろう。
2人のやりとりに里見八犬伝の馬琴の話も出ていたね。
この辺はおそらく脚本家の好みなんだろうと思うけど。
おばさんの提案
おばさんの提案は、明快なもの。
自分のところで寿恵子を働かせる。
中居として。
この頃の中居は芸者以上に稼げたと言う話も伝わる。
要するに、お客さんからおひねりがいっぱいもらえるんだろうと思う。
なんとなくずいぶん前の朝ドラおちょやんを思い出した。
あの時もおひねりで結構な収入になってた様子が描かれていたと思う。
それと、話題に上っていたのが寿恵子の母まつの存在。
まつはかつて吉也として新橋界隈では、知らない物のいないほどの有名な芸妓だったらしい。
ここへ来て、母親が引き合いに出されるとは夢にも思わなかった寿恵子。
母親は、幕末の動乱の時期に西村家に妾として入った身の上。
過去のいきさつを説明することで、物語の時代背景が詳しく理解できると言うもの。
巳佐登
この当時、日本の経済界を席巻していたのは、あの有名な岩崎弥太郎。
彼は胃がんで早くになくなってしまうのだが、その後を継いだのが弟の弥之助。
その彼が物語に登場してきて、どうやらここでエピソードが語られるらしい。
演じているのが皆川猿時
彼はらんまんの前のあまちゃんの再放送にも潜水土木科の先生の役柄で登場している。
どうやら、ここで万太郎も含めたエピソードが語られるような雰囲気。
それにしても、この時代の料亭は社交場も兼ねていたということがよくわかる。
様々なお笑い芸人にも出番がある。
やはり、バラエティー要素を入れることで、物語の深刻さを少しでも和らげる狙いがあるのかもしれない。
主人公槙野万太郎のモデル、牧野富太郎博士の波瀾万丈ぶりがあまりにも強烈なので。