巳佐登で働くことになった寿恵子。
はっきり言って、世間知らずの寿恵子は巳佐登にやってくるこの当時の著名人たちのことをまるでわかってはいなかった。
知っていたのは、三菱財閥の総帥岩崎弥之助ぐらい。
それも顔など知る由もなく土佐のお国言葉で自分なりに思い当たるところがあったゆえの気づき。
今日は中居修行の様子と、当時のちょっとした社交の場だった巳佐登でどんなことが行われていたのかが詳しく語られることに。
やってくる人たちは、弥之助はじめ著名な経済人たち。
同時に明治政府のお役人もいたはず。
さらには、当時の軍関係者もいたようだ。
この頃から陸軍も海軍も富国強兵政策のこともあってかなり力をつけ始めていた頃。
それと、宴会の時に芸者の様子も語られていた。
今日登場していた菊千代。
どうやらこの当時1番の芸者だったようだ。
料亭で出される料理は皆本格的なもので、お客さんそれぞれの好みに合わせた味付けになっている。
そういえば今でも、高級料亭で常連になれば客個人の好みを反映してくれるそうな。
さて岩崎弥之助は、菊千代にちなんで菊の品評会を始めようと言い出した。
最も優れたものには500円の賞金が。
さらには参加自由で誰でも応募できるらしい。
寿恵子は駆け出しの中居ながら、500円の賞金は渡りに船の金額。
そんな絵に描いたようなうまい話はちょっと信じられないことだが。
目次
中居修行
巳佐登は料亭の形をとった社交場のようなもの。
マサの言葉の中にあったけど、お客たちが話しているときは絶対に口出しするなと。
料理とか世間話程度の会話は許されるけど、他は愛想を振りまいて気にいられればお客はおひねりをくれる。
見ていて、わかったのは、ポチ袋のようなものに紙幣が入っているんだろうと思うけど、それを襟足のところに差し込んでくれる。
あれでかなりの金額を稼げるようになるんだろうな。
お客さんは飲み食いするだけでなく会話などを楽しんで満足して帰っていく。
寿恵子の母まつやみえおばさんがやっていた仕事を自分は何も知らなかったと改めて認識する寿恵子。
慣れないうちはかなり大変だけど寿恵子は頑張れる人。
おそらくはものになるのではと思うけど。
巳佐登に集まる著名人
ストーリーの中であったけれど、恩田さんにこのお膳をと言われていたが、寿恵子は全く誰だかわからない。
困っていると、陸軍の軍人さんなので、軍服を着ているとの情報が。
しかし行ってみたら軍服姿は1人もいない。
当時の料亭は、昨日も紹介されていたが、浴衣に着替えてお風呂に入るような雰囲気。
至れり尽くせりで、飲み食いを楽しむことができる。
そして、かつての大河ドラマ青天を衝けでもあったけれど、中居がお客に見初められて、男女の中になる場合も多数あるような。
そのことを心配する万太郎の様子も物語の中で描かれていた。
中居は和風の言い方だが、洋風で言うならカフェの女給と同じだと認識。
おひねりもたくさんもらえるチャンスがある代わりに、気をつけなければ下心のある男たちは周り中にいるだろう。
特に日本を牽引するような英雄たちはほぼ色好みと思って間違いない。
今日の物語で語られていたが、万太郎が自分の家の借金がどれほどのものか気がつくシーン。
万太郎自身も、自分の家がどれほど危機的な状況なのかよくわかっただろう。
彼が気がつくのがこの辺だというのがなんともおもはゆい。
いくら能天気な万太郎と言えど、どれだけ奥さんに苦労をかけているか。
寿恵子だから何とか務まっている。
芸者
菊千代の様子がとても興味深かった。
彼女曰く、岩崎弥之助がなかなか来てくれないからと媚を売っていたね。
要するに、お金のあるところに男も女もなびいて行く。
演じている元宝塚の華優希は今は舞台で活躍する女優。
NHKではお馴染みの「明日海りお」がいるが、彼女とコンビで宝塚時代大活躍していた。
華は娘役のトップスターと聞いている。
今日のドラマの中でもセリフ回しは、やっぱり舞台女優だなぁと感じる部分がいっぱいあった。
菊比べ
弥之助お気に入りの菊千代にちなんで菊比べをするという。
当時の大蔵大臣大隈重信が自宅で菊を育て始めていると語っていた。
そこにプレゼントするのに優れた菊を集めて収めたいと。
そして誰でも参加できるので品評会に菊を出展してほしいと語っていた。
なんと賞金は500円。
これはとんでもない金額だよね。
そういえば十徳長屋で話題に上っていたが、昔やった富くじみたいなのがあれば、夢があっていいのになぁと。
そういえば、江戸時代は富くじがあったよね
当たりくじは100両だったか、賞金が出たと思う。
槙野家は子供たちの面倒を長屋の人たちにお願いするしかなかった。
万太郎が自宅にいるうちは何とかなっただろうが、寿恵子が出かけてしまうとなれば、その後の面倒はみんなにお願いするしかなかったようだ。
さて、岩崎弥之助の菊比べに激しく反応した寿恵子。
何とかして万太郎に菊をとってきてほしいと頼み込む。