くわちゃんの独り言

音楽や映画が大好きな爺さん。長年の経験から知りえたことを発信します。

ブギウギ 覚悟を支えるのは意地

ブギウギはここへ来て、本格的なドラマ仕立てになっていると思う。

スズ子のキャラクターもくっきりとわかるようになってきて、登場人物それぞれもわかりやすく描かれている。

時代はなんといっても昭和不況の真っ只中。

世の中の不景気は出口の見えない泥沼のような状態。

梅丸少女歌劇団も生き残りをかけた厳しい選択に迫られていた。

賃金カットと人員削減。

会社が生き残るためにはどうしても必要だと考えてしまうのもそれなりに納得できる。

しかし、実際に舞台に立つ者たちにとってはそれほど多くはない給料をさらに減らされるのは耐えられない。

梅丸の中心的メンバー、大和礼子は会社に嘆願書を出しつつも受け入れられない場合は、ストライキも辞さない構えで対決姿勢を鮮明に。

今日はこれらのエピソードに決着がつくような流れに。

ストライキに突入すればそれなりの責任も伴ってしまう。

場合によっては舞台に立つことも叶わなくなる。

当時のニュースでも、これらの1連の事件は桃色争議として歴史にも残る。

スズ子の憧れ 大和礼子

目次

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礼子とあおい

オフショット みんな仲良し😍

うめ丸少女歌劇団にとっての二大看板女優の2人は内外ともに注目される存在。

物語の中で描かれたのは2人の意見が真っ向から対立したこと。

礼子は自分たちの要望が無視されるのであれば、ストライキも持さない構え。

対するあおいはストライキこそお客様に対して絶対に見せてはいけない現実だと。

礼子は同席していた他の劇団員たちを1度退出させ、あおいと2人で話をする。

お客様はもちろん大切だが、それ以上に自分自身を大切にしなきゃだめ。

自分を大切にできない人は、お客様も会社も大切にできない。

どちらが正しくて誤っているかの議論ではないが、お互い舞台に立つもの同士、それぞれの真心がぶつかり合ったシーン。

看板女優の艶姿

2人ともお互いを尊敬しているとも語っていた。

特に台本を渡された女優2人にはセリフには載ってない部分での感情表現が求められたらしい。

確かに2人がそれぞれ感極まるシーンが随所に見られるが、脚本自体はかなりシンプルだと伺っている。

ストライキの是非

全国至るところで話題になった

世の中でも大いに話題になっていた桃色争議。

歌劇団とそこに所属する団員達との労働争議として広く知れ渡っていた。

はな湯でもスズ子が団員とのことで皆それぞれにその話題で持ちきり。

しかし、家族やご近所の人たちの話を聞いてみてもスズ子の気持ちはいまひとつ決めかねていたのが実情。

梅丸愛は誰にも負けないと自負するスズ子だったが、ストライキをすることになれば、お客さんは舞台を見ることができない。

しかし、団員たちの生活を守るためには、会社からの要求をそのまま受け入れることにも当然ならない。

ストライキを受け入れて決行するべきかどうかなかなか判断はつかない。

ブギウギはへ史実を忠実になぞっているような描かれ方。

スズ子の決意

大和礼子についていく

梅丸の社長室で最初に直談判していたのは、ストライキ反対派のあおいだった。

礼子が会社と差し違える覚悟でいることを訴える

会社の経営者としてみれば、存続を第一に考えるのは誰の目にも明らか。

会社を続けるためには、それなりの痛みを伴うことも当然あり得る。

礼子がいなくても、梅丸はびくともせえへん

社長の立場であれば、団員たちの訴えにすぐに首を縦に振ることにもならないだろう。

経営して会社を続ける事は雇われているものとはまた違った意味での覚悟が必要になる。

全員が生き残れるか生き残れないかの判断をした時が、経営者にとっての1番の覚悟が必要になるだろう。

世の中には様々な会社の武勇伝が紹介されているが、記憶に残るものとして松下幸之助が挙げられる。

彼は松下電気が経営危機に陥った時、重役たちからドラマと同じように賃金カットと従業員削減を打診された。

その時、松下幸之助は断固としてその申し入れを拒否したとされる。

自分の持っている財産を全て投げ打ってでも大切な従業員を粗末に扱うことはできないと言い切ったそうな。

自らが実際に業務を行って会社の立て直しに尽力したと伝わる。

日本の経済界の中では「経営の神様」なんて言われ方をしている。

そういえば、本田宗一郎も同じような武勇伝があったと聞いた。

彼の場合は本田が業績を伸ばせずに苦しんでいた時に、彼に親しい人からお前は現場に出るなと忠告されたらしい。

本田宗一郎はもともとが技術屋なので現場に出て工員たちと同じように油まみれになり、真っ黒な手で仕事をしていたと聞く。

その忠告があってからは、彼は社長そのものを引退したと聞いた。

要するに従業員たちを心の底から信用しきるってことだよね。

梅丸の社長もドラマを見ていてわかることだが、団員たちが可愛くないわけがない。

社長なりの苦渋の決断がそこにあるんだと思う。

顛末

前列右から4人目が 笠置シヅ子

調べてみるとモデルとなった松竹歌劇団はドラマで描かれたのと全く同じようなことがあったようだ。

この時のトップスターが昨日も紹介したが、水の江瀧子。

メンバーの中には笠置シズ子の名前もある。

この時レビューガールだった。彼女たちは皆19歳程度と聞いた。

さて、今週のエピソードはここまでで終了。

どうやら結果は来週まで持ち越しになりそうな雰囲気。

どこまで厳しい現実が待ち構えているのか、それはこの先の物語を見るまでわからない。