ブギウギは始まってから3週目を迎えた。
この頃の時代、背景と言えば昭和恐慌。
1929年の世界恐慌の発端を受けて、日本でも出口のない不景気が世の中に蔓延していたと言える。
主人公スズ子は梅丸歌劇団の主要なメンバーとして活躍する日々を送っていた。
彼女の1番の変化は今まで教育係を務めていた橘あおいセンパイの後任として新人教育を任されていたこと。
スズ子の鬼教官ぶりがコミカルに絵描かれる。
この頃は少女歌劇団は発足当時とは違って単独公演で舞台を務めるまでになっていた。
さて、歌劇団は昭和不況の煽りを受けて経営危機がすぐそこに。
起死回生を図るべく、新たな演出家に大抜擢された梅丸の花形スター大和礼子。
彼女はレビューガールとして大人気を誇っていたと同時に、自分でも演出を手がけたいと常日頃考えていたようだ。
一切の妥協を許さない礼子の稽古は脱落者もちらほら。
スズ子たち3人の親友の中からも、和希が脱落しそうな雰囲気。
そんな中会社は経営危機を乗り越えるべく、劇団員に対して過酷な提案を申し入れる。
それは、人員削減と賃金カット。
会社がなくなってしまえば、興行どころの騒ぎではなくなる。
しかし、もともと給料が低く抑えられていたレビューガールたちにとってさらなる賃金カットは到底受け入れられるものではなかったようだ。
会社と団員たちの厳しいやりとりが続く中、リーダー格の礼子は自由参加と言いながらもストライキを決行するに至る。
目次
梅丸少女歌劇団
スズ子が教育係に抜擢されていたのは驚き。
会社の経営者たちは、スズ子のコミュニケーション能力を高く評価していたようだ。
レビューガールとしてはその他大勢でしかなかったが、後輩たちの面倒見の良さもスズ子の大事な持ち味と言える。
さらには今までの演目に対して新たな演出を加えた試みが試されることに。
演出家として大抜擢されたのが大和礼子。
大和礼子は橘あおいと共に梅丸少女歌劇団の2枚看板。
もともとの技術力の高さもさることながら、彼女たち2人は自らにも妥協を許さない努力を課していた。
今回は歌劇団全体のレベルアップを図って一致団結してお客様を喜ばせるような出し物にしたい。
新たな目標をもとに厳しい稽古が続く。
みんなの心を1つにまとめ上げて、さらに1人の脱落者も出さない。
背水の陣で臨んだ礼子を当時のご時世は容赦なくのしかかってきた。
昭和八年のご時世
この当時は日本国内が八方塞がりだったかもしれない。
関東大震災の跡を受けて復興に向けて頑張らなければならない時にニューヨークのウォール街で起こった金融大恐慌は世界中に蔓延。
景気回復の出口すら見えない泥沼のような状態。
社会整備が今ほどきちんと確立されていなかった時代、日本では社会的弱者たちが真っ先に標的にされたように思う。
農村では飢餓が発生し、日本の主要な生糸産業も大打撃を受けることに。
国家財政も税収が望めない状態では、国民救済もままならない。
民間の会社に至っては会社を守るために取るべき行動はおおよそ限りがあると思われた。
会社を畳んでしまうか規模を縮小するか、手っ取り早いのは経費を大幅に削減すること。
賃金カットと人員削減は1番手っ取り早い方法と思われた。
会会社は従業員たちを雇っている関係上、その身分の保証が求められる。
そのためには何でもやらなければならないと考えてもやむを得ない。
真っ向から対立したのが会社に雇われていた劇団員たち。
レビューガールたちにとってお客様が大事な事は言うまでもないが、しかしそれ以前に自分たちの生活が保障されなければ暮らしていけないのだ。
梅丸ではまず最初に研究生たちが脱落していった。
さらには楽団員の数名。
そして賃金カットに耐えられない劇団員の数名が辞めざるを得なかったようだ。
大和礼子の存在
礼子はみんなが仲良く力を合わせて最高の舞台を演出することが何よりも望みだと語っていた。
そのためには自分たちの生活がきちんと保障されていて、さらには演出家としての要望も受け入れてもらうしかない。
大幅に削減されたメンバーでは、目標とする舞台など夢のた夢。
舞台が存続するのも危ういと思われた。
会社はどこまで行っても数字で攻めようとする。
劇団員たちの申し入れにはいわかりましたなどと従うはずもなく。
礼子は不本意ながらもストライキもやむなしと考えるに至る。
礼子を止めなければ会社と共に滅んでしまう。
しかし、密かに礼子を慕うあおいの静止は届かなかった。
ストライキは回避されなくなった。
梅丸少女歌劇団のトップスター2人の行動は、他の劇団員たちにも大きな影響を与えることになる。
会社対レビューガールたち
ストライキを結婚することにはなったが、これは自由参加で決めることができた。
つまり自分自身でよく考えて行動するべきかどうかを決めることになる。
もちろん不参加でも咎められる事は無い。
最後まで迷っていたスズ子だったが会社とセンパイのやりとりを聞いていて、ストライキ側に参加することに決める。
物語は主だったメンバーがストライキに参加することで、来週のエピソードに突入。