スズ子の日宝移籍問題は一応の決着を見た。
物語は史実通りに描かれていると言える。
笠置シヅ子の場合も同様なトラブルがあったようだ。
しかし、様々な人が間に入ってくれたおかげで収まるべきところに収まったような話。
スズ子が最初に行ったのは辛島部長への謝罪。
昨日の追跡劇の後、辛島はどうやら左足かかとを骨折したような様子。
身軽なスズ子は全く無傷。
物語の展開は今週分は今日で決着を見ることになる。
物語のおもだった登場人物の近況も描かれた。
冒頭から気になったのは、スズ子の母ツヤの様子。
やはり体調不良は厳しそうな様子。
そして、秋山はとうとう大阪に帰ることに。
スズ子は1人東京に残って新たな道へ進むことになった。
何よりも作曲家羽鳥善一とのコンビは無敵と思われた。
どうやらスズ子の新曲センチメンタルダイナも無事完成。
物語の後半で主人公を演じた趣里の渾身のパフォーマンスが描かれていた。
歌の事はともかく、ステージ上のダンスなどは見ていても圧巻。
彼女がダンス経験もあり、しかも舞台で鍛えられた過去を考えると大いに納得させられる。
物語の描き方として、スズ子の舞台の様子と秋山の汽車の中での様子がリンクする形で描かれていた。
制作スタッフのこだわりが見事に結実。
目次
謝罪から考える
物語を見ていて感じるのは、スズ子はマジで世間知らずな女の子だってこと。
何よりも自分がどれほどの値打ちなのかをまるでわかっていない。
この騒動の最後で部長に対してささやかなお願いをしていたよね。
給料を少し上げてほしいと。
そういえば日宝が示した給料は梅丸の1.5倍。
図らずもそれが自分の値打ちのバロメーターになってしまった。
スズ子は六郎からの手紙で、母親が病気で多額の医療費がかかることを心配していたね。
この頃はまだ保険制度も何もないので、素のままの医療費がかかったんだろうと思う。
最初は怒り心頭だった辛島部長。
同席した作曲家羽鳥善一の執り成しもあって検討するの一言。
そういえば桃色争議の時も待遇改善でストライキの経験があったと思う。
何事も経験してわかることが全てなので。
羽鳥家
羽鳥家での食事の様子。
この頃既にスズ子の実力を善一はきちんと評価できていたようだ。
彼女のためになんとしても良い曲を作りたい。
作曲家として間違いのないテンションだったと言える。
さらに、週刊誌に乗ったゴシップ記事にも家族が反応。
笑い飛ばすレベルの内容だったけれど、スズ子はひたすら謝罪。
羽鳥の妻まりはこともなげに行ってのけた。
羽鳥が気に入らなくなったら捨てなさい。
私もそうするつもり。
爆弾発言に絶句するスズ子。
長男カツオも登場していたが父親とは友達のような関係で描かれていた。
スズ子の進むべき道はどうやらこれで確定したものと思う。
秋山との別れ
秋山は中山からのプロポーズをきっちり断っていたね。
それは昨日描かれた通り。
今日のエピソードで、1番の注目は下宿屋のおっちゃんと相撲を取るシーン。
確かにネットで噂になった通り足がきれいに天井まで上がる素晴らしい四股を踏む伊原六花。
衣装こそ違うが、今日も同じようなシーンが演出されていた。
調べてみると、これは脚本家のリクエストだったようだ。
伊原六花は高校生時代バブリーダンスの大阪登美ヶ丘高校で一躍有名になったダンス部キャプテン。
運動能力の高さは自らYouTubeチャンネルも提供していて間違いのないもの。
確かに、ポテンシャルの高さは筋金入りだったかもしれない。
スズ子との別れのシーンがメインだったが、スズ子がステージで歌うシーンと列車の中の秋山のシーンが絶妙にリンクされていて、ドラマとしてとても見ごたえのある仕上がりに。
センチメンタルダイナが描く次のステップ
主人公を演じている趣里は私の見る限りでは歌よりも踊りの方が上手だと感じる。
やはり幼い頃からバレエで鍛えた能力はしっかりと遺憾なく発揮されていると言える。
今日放送されたものの、フルバージョンがYouTubeで公開されているので、せっかくなので紹介してみたい。
こうしてみると、舞台に立つことで、どれほど多くの人を感動させられるかが伝わってくると思う。
スズ子はこの当時、間違いなくトップスターの仲間入りを果たしたと言える。
そしてわずかながら来週の予告編も少し。
むしろこちらの方で驚いた人が多かったのではなかろうか？
母ツヤに重大なことが起こるような予感。
ツヤの語る言葉の中に、もう少し一緒にいたかったの文言。
これは死期を悟った人の言葉だよね。
スズ子には大きな不幸が待ち構えているような予感。
