くわちゃんの独り言

音楽や映画が大好きな爺さん。長年の経験から知りえたことを発信します。

ブギウギ 名曲誕生の裏

昨日紹介された東京ブギウギ

この物語でも、最も重要な楽曲になるに違いない。

どんなふうに音が紹介されるのかと期待度マックスで待っていた朝ドラファン。

しかし物語を既に拝見した人は承知の通り、特別な演出を施した録音の様子が描かれながらも実際の音は紹介されなかった

だし、大成功だったと別なバックミュージックのもと描かれた。

レコーディングが大成功したことを受けて所属レコード会社はワンマンショーを企画。

物語をじっくり見て感じたのは、楽曲の素晴らしさを伝えることがドラマの目的ではない。

シングルマザーとして乳飲み子を抱きながら歌手活動をするスズ子の生き様こそが物語の最大のテーマになる。

我々朝ドラファンもそのことを心しながらドラマを見守るしかないのだ。

スズ子にとって愛子の存在は子育てを超えた家族の絆の象徴。

それは何をさておいても1番に特筆されるべきこと。

舞台をやるとなれば当然稽古することが必要になり、子育てしながらではなかなか厳しいものが。

スズ子はレコード会社の提案、「子育てのプロを雇って世話してもらいましょう」の申し入れを丁寧にお断り。

可能な限り自分で世話しながら舞台稽古に臨みたいと。

特別な思い入れは、当時の日本ではごく少数の女性でもあり得なかったほどのポリシー。

物語は最後に1人の少年との出会いもエピソードに付け加えられた。

物語の本当のテーマは、ここ😅

目次

東京ブギウギの制作秘話

子育てしながら稽古⁉️

東京ブギウギが笠置シズ子の1番のヒット曲な事は間違いない。

他にもブギのリズムに乗せて多数の曲がYouTubeでいくらでも確認することができる。

確かにノリノリで独特のスイング感は当時の日本はおろか、現在でも画期的だとさえ感じる。

これだけの歌手はそうザラにはいない。

youtu.be

せっかくなので、当時の音源を紹介しておきたい。

今日の物語の中では音は紹介されていなかったので。

さらに付け加えると物語の中に登場するレコード会社コロンコロンレコードは

当時の日本コロンビアそのもの。

当時の著名な作曲家を始め、主な歌手は皆ここに登録していたと思う。

服部良一、古賀正雄、古関裕而 今でこそ日本の歌謡界の重鎮達だが、皆同じレコード会社で活動していたと思う。

さらには作詞家の鈴木勝も物語の中で1部紹介されていた。

善一が“鈴木ちゃん”と呼んでいたけどね。

作詞:鈴木勝     作曲:服部良一

 


東京ブギウギー リズムうきうき
心ずきずき わくわく
海を渡り響くは 東京ブギウギー
ブギの踊りは 世界の踊り
二人の夢の あの歌
口笛吹こう 恋とブギのメロディー
燃ゆる心の歌 甘い恋の歌声に
君と踊ろよ 今宵(こよい)も月の下で
東京ブギウギー リズムうきうき
心ずきずき わくわく
世紀の歌心の歌 東京ブギウギー

さあさブギウギー 太鼓たたいて
派手(はで)に踊ろよ 歌およ
君も僕も愉快な 東京ブギウギー
ブギを踊れば 世界は一つ
同じリズムと メロディーよ
手拍子取って歌おう ブギのメロディー
燃ゆる心の歌 甘い恋の歌声に
君と踊ろよ 今宵も星を浴びて
東京ブギウギー リズムうきうき
心ずきずき わくわく
世界の歌楽しい歌 東京ブギウギー
ブギウギー陽気な歌 東京ブギウギー
ブギウギー世紀の歌
歌え踊れよ ブギウギー

これだけの歌詞を10分ほどで作ったと語っていた。

実際のところは伝わっていないのでわからないが、作詞家は当時別名アランと横文字で呼ばれていたらしい。

スコットランド人とのハーフだから風貌が外国人ぽかったのかもしれない。

史実の通り興味深いことではある。

レコーディングの特別な演出

アメリカ兵も招待して国際的に😅

レコーディングの途中マネージャー山下の提案で米兵を同席させることになったようだ。

ブギウギはもともと1930年代のアメリカのポピュラーミュージック。

本場の人間を招待することで、曲の出来栄えもわかる。

結果は素晴らしいものでノリノリの米兵が描かれていた。

ノリノリの兵隊たち🤣

米兵を招待することを提案したのはマネージャーの山下。

彼もまたスズ子の歌手としての存在感を充分理解していた。

もともとジャズもブギウギも日本のものではない。

本場アメリカ人の前で披露したらどうなるのか?

結果は充分期待できる自信があったんだろう。

それゆえ、福来スズ子の宣伝活動にももってこいだと判断したようだ。

スズ子のこだわり

家族こそがスズ子の全て

スズ子は舞台稽古の時に子供同伴で参加したいと申し出た。

位を唱えることなく賛成する善一と山下。

レコード会社の佐原だけが、前例がないことを理由に多少渋ってはいたが。

物語の中で大切なのは、スズ子の立ち位置。

彼女はその生い立ちもあって自分の愛する人たちとの別れを幾度と無く経験。

今ある家族は何をさておいても守らなければならない。

思いは子育て中の愛子を外して仕事をすることではない。

仕事しながら子育てしながら スズ子のポリシーは揺るがない。

大活躍への道

靴磨きの少年 後で彼の素性を知ることに

物語の最後に登場した靴磨きの少年。

東京の新宿あたりでは昭和49年頃でも靴磨きの人はいたように記憶する。

ちょうど私が上京した頃になるので。

あと見かけたのは手足を失った焼夷軍人。

彼らは2人セットで、1人はアコーディオン1人は四つん這いで歌。

私は19、20の少年だったが戦争がいまだに終わっていないと痛烈な印象を受けた。

今日登場した少年は実はネタバレで誰だかもうわかっているが、おそらく明日には判明するはずなので、物語で明かされるまでそのままにしておこうと思う。

福来スズ子の快進劇は火蓋が切って落とされた。