いよいよ待ちに待った見解が、判決の形で言い渡された。
正直言ってこんなにストレートに妻側の言い分を受け入れる判決が物語の中で語られるとは!
判決の主文は妻の全面勝訴。
夫は妻の言い分に基づいて嫁入り道具の指定された物品を全て返却しなければならないと。
そして物語の流れでは、穂高博士が連れて来た女子部法科のメンバーのために判決理由について詳しく解説。
夫側の言い分は、法律を盾にいたずらに妻を苦しめるためだけのもの。
本来、法律は平和な家庭を築くために制定されたもの。
悪用 濫用は許さない!
なるほど明快にして理路整然としている。
今日はその後を受けての物語の流れが秀逸に描かれていた。
感心したのは主人公寅子のキャラクターとその設定。
法律家を目指す女性たちの集まりだから、当然優秀な生徒たちばかりだがその中でも取り分け優れているなと感じる3人。
1人は今週話題の中心に登っていた山田よね
そして華族ご令嬢櫻川涼子
最後に理屈の塊みたいな猪爪寅子。
気になって、この物語のモデルを調べてみたところ、やはりしっかり存在していた。
主人公の寅子のモデル三淵嘉子さんが日本初の女性弁護士になったのは彼女1人だけと勘違いしていた人も多かったのでは?
最初に司法試験に合格して弁護士になったのはどうやらこの3名。
日本初の女性弁護士は3人同時に誕生した。
そして3人ともとても仲良しだったこと。
特によねと涼子のモデルがとりわけ仲良しだったと伝わる
裁判長の願ってもない素晴らしい判決を受けた後の物語は、これから先のストーリーがより興味深いものなことが明らかに。
目次
判決
正直なところこれだけ画期的な判決が出るとは誰も思わなかったと思う。
判決に対しては裁判長の心証が大きくものを言ったんだろう。
物語の中では、この後わめき散らして暴れ回る夫の様子も描かれていた。
普通騒げば退廷させられるとは思うけど、物語の中では特に警備員が取り押さえることもなくその後の裁判長の説明をおとなしく聞くような形に。
傍聴席
普通、このような裁判の判決読み上げの時は裁判長が最後にコメントを残すように描かれる。
大抵は犯罪を犯したものに対してきちんと罪を償うように促すような内容で記憶に残る。
今回は夫側の非道なやり口に対して詳しい説明が。
夫婦の平和を維持するために協力しあわなければならないところ、破綻させたのは夫側に責任が。
そして離婚訴訟が妻側の勝訴になっているにもかかわらず、夫が控訴していること。
今回の物品返還請求に対しても、いたずらに妻を傷つけ自分の権利を濫用していることに他ならないと断定。
法律を盾に自分の利益のみ追求して、他人の不幸にいささかの計らいもない。
裁判長は、夫側の非道な行い、考え方に対して厳しく断罪したものと言える。
傍聴席で聞いていた女性徒たちは、心温まる判決に皆安堵する。
ただし、物語的にはここですべての設定が完了したわけではない。
よねは夫が全く反省していないことに言及。
みんなが安心している様子に“甘い❗️”と一言
夫は明らかに妻を苦しめた。
そのことへの反省と謝罪が全くない。
この夫は、これからも他の女性に対して同じ行為を繰り返すはず。
それを防ぐ手立てまでを考えて、初めて判決の本当の意味が証明される。
これは、法改正も含めて裁判だけではなかなか対応しきれない部分だろうかとも思う。
やりとりの中でよねの法律に対する解釈が詳しく述べられた。
法律は悪人に対して断罪し処罰する武器。
寅子は反論する。
法律は弱い立場の人を守るために傘になり盾になり毛布のようなものと語った。
2人の法律に対する解釈がくっきり分かれたような。
原告と被告
夫は裁判に勝った妻に対して暴言を吐いていたね。
お前だけ幸せになる事は絶対に許さない!
絶対に離婚しない
苦しめ続けてやる!
物語だからデフォルメしてるのはあるけどとんでもない悪党だよね。
ちなみに再放送でやっている「ちゅらさん」のあの和也くんのなれの果てだとは到底思えないよね。
病気で若くして亡くなった和也くん
現在は37歳位になっていると思う。
この時夫は妻に殴りかかろうとして寅子に遮られる。
そして殴りかかりそうになったところを寅子の反撃で引き下がった。
この時のよねの反応がすごかった。
殴らせてやればよかった!
そうすれば障害罪で現行犯逮捕。
我々全員が証人になる。
なるほど法律に対する受け止め方考え方がまるで違う。
ほんわかしたぼんやりしたものとは捉えていない。
あくまでも1つの武器としてどう利用するかを常に考えているような。
女子部法科の仲間たち
寅子はよねのことを自分とは全く違うと認めつつも同じ法律を目指す仲間として認めていた。
そしてよねの物事をはっきり言い切る姿。
さらには弱い人のために涙を流すほど怒ることができる真心。
よねはかっこよくて大好きだと。
来週の予告編も公開されたが、よねの生活の様子が少し明らかになっていたね。
彼女はカフェでボーイとして働いていた。
男装はその為もあったのかもしれない。
そして物語はいよいよ人間関係の複雑な谷間に突入。