宇宙のことに、ハマり始めてから多分、半世紀は経ったと。
決定的に衝撃を与えてくれたのはアポロ計画。
NASAが立ち上げた月旅行計画は、少年だった私の気持ちを限りなく興奮させた。
あの当時、NASAは宇宙へ行った様子を可能な限りテレビで放映していたと言える。
テレビで見る映像は 論より証拠で、誰もがあの放送にはまっただろう。
宇宙への思い入れはその頃から。
そして24歳の時に出会ったスター・ウォーズ。
この映画との出会いは大変な興奮とともに今も蘇る。
目次
理論上はあるとされながら 撮影されたのはごく最近のブラックホール
子供の頃から文化系の教科よりは、理系の方が性に合っていた私。
本当に小さい頃は昆虫とか海の生物とか、そういったものを見たり触れたりするのが好きだったことを覚えているが。
小学校3年生の時だったか、湯川秀樹博士の伝記を読んでその時の彼の“π中間子理論”を 自分なりに一生懸命読んで何とか理解した記憶が。
そこから物理、化学を始めとする理系のものが大好きに。
社会人になってから宇宙物理学にハマった時期があった。
入門書の類を何10冊も読んだ記憶がある。
宇宙物理学を勉強しようと思うと“アインシュタイン”の“相対性理論”は欠かせない。
実はこの“相対性理論”は数学、それも“線形代数学”の基本が分かっていなければ先へは進めないのだが。
数学と聞くと残念ながらアレルギーがあって、そこで私の探求は一旦は諦めることに。
しかし、解説書などで盛んに言われていた、“ブラックホール”
光さえも飲み込まれてしまう、超重力の世界。
ブラックホールの中は当然のことながら、光が出てこないので観測は不可能。
しかし、宇宙物理学とはよくしたもので、ブラックホールのような天体は必ず自転をしていて、そこには大量のガスや物質が飲み込まれている。
実は飲み込まれる大量の物質は円を描いて、ちょうど排水溝に水が飲み込まれていくように渦ができていると推定されるのだが(この渦は光を発していて、観測することができる)、最近の天文学のニュースで、その時の様子をしっかりと撮影した写真が公表された。
これはとても画期的なことで、今年の“ノーベル物理学賞”の有力候補の1つにもなっている。
地球にある何箇所かの電波望遠鏡をオンラインで1つの望遠鏡として機能するように計画。
「イベントホライズンテレスコープ」と呼ばれた。
そうして得られたこの望遠鏡の視力は300万とか。
どのぐらい凄いかと言うと、地球から月面に置いたゴルフボールがきちんと見える。
人間の視力が目のいい人でも1.5位なので大体想像がつく。
この画像を初めて見たときには、素人の私も鳥肌が立つくらいの衝撃を受けた。
そのぐらい値打ちのある写真。
多少なりとも宇宙物理学の本をいっぱい読んでいたので、よくわかったと言えるのだ。
この映像は、世界各地で観測された電波望遠鏡のデータをコンピューター処理して得られた。
口で言うのは簡単だが、様々なトラブルに見舞われて数限りなく苦労を重ねた結果。
世界各地の望遠鏡を同時の時間で観測するので、時間合わせは厳格でなければならないのと、もし万が一誤差が出た場合、どのように補正をするのか。
また、この時は8カ所の電波望遠鏡を束ねたが、トラブルがあって1カ所2カ所欠けてしまったときに全体の観測が成立するのかどうかと。
スタッフ全員がストレスをためる作業となったようだ。
そして得られたデータは、スタッフ全員に振り当てられ、およそ1年かけて分析した結果得られた画像がこのブログの冒頭の写真。
私個人の意見で言えば、もうこれだけでノーベル賞もの。
ここからさらに物理学はその進化の度合いを深め、かつては観測不可能と言われたことも今は観測可能な時代に入ってきている。
アインシュタインが予言した“重力レンズ”も“ブラックホールの直接観察”もアインシュタイン自身は実際には観測できないと思っていたらしいが、今はすでに観測済み。
私はここに、人間のあくなき探究心のロマンを感じるのだ。
これらの研究ははっきり言えば、一文の得にもならない。
だからこその基礎研究だ。
この基礎研究の積み重ねで今の文明が維持されていることを思えば、そこに値打ちを感じることのできる人は、先進的な人だと私自身も自負する。
アポロ計画が宇宙探査をメジャーなものに
アポロ計画は1969年の人類初の月着陸がそのピークとなった計画。
私はちょうど高校1年の夏休みくらいの時で、夜中に目覚ましをかけて、もそもそ起き出してテレビの前で生中継を見ていた記憶が。
「この1歩は1人の人間にとっては小さな1歩だが人類にとっては巨大な一歩。」
アームストロング船長の月着陸第一声だったと思う。
この計画はアポロ17号まで続いたと思ったが、13号でおよそありえないトラブルに見舞われてそれを乗り越えたことでもとても有名。
私の中でもとても印象に残った事件だったのでこのブログでもアップしている。
アポロ計画はアメリカの威信をかけて行った。
当時のソ連との競争があって、とにかく負けられない戦いとの印象が強かったが、莫大な予算を投じたこと、それと何よりも現場のスタッフたちの血の出るような努力の結果成し遂げられたと言える。
このとき初めて、コンピューターの前身とも言える装置が投入されて、アラームなるものが採用されたのだ。
つまりコンピューターが異常を感知すると、警告を人間に与える。
もしこの装置がなかったならばアポロ計画の成功もどうだったか。
このアラームをコンピューターとして計画立案して実際に作ったのは当時25歳の女性。
彼女は大の数学好きだったと聞いている。
アポロ計画は世間に知れ渡っているのは乗組員ぐらいしかいないだろうが、実際は計画を支えたスタッフたちこそが大変な功労者であり英雄なのだ。
そして、このアポロ計画は、その莫大な費用がやはり計画をストップさせたと言える。
アメリカのような超巨大な国でもその予算の負担には耐えられなくなってしまったのだ。
ちなみにアポロ計画で投じられたお金は現在の価値でおよそ、16兆円とされている。
この数字も公式発表とは言いにくいので、どこまで本当なのかはわからない。
私が知っているのは私が高校1年生当時、あの月着陸船(クモみたいなやつ) は重さおよそ17トンほどなのだが、同じ重さの金よりもお高いと聞いた。
お金に関して私が知る事はその程度。
宇宙服1着も億の値段がかかる。
なるほど、気の利いた民間企業であってもおよそ無理な世界だ。
しかしこの計画は、いろんな意味で人類の文明を発展させたはずだ。
宇宙への関心は人類共通のものとなったと言えるだろう。
月だけではない火星へも
火星探査はアメリカの十八番と言えるだろう。
現在も火星で活動しているのはキュリオシティー。
この探査機が様々なデータを今も地球に送り続けている。
火星に送った探査機はアメリカはこのキュリオシティーで3代目だと記憶。
この3代目は着陸するにあたっても随分とデリケートな気遣いが必要だった。
その時の映像がある。
火星へは今人類が向かう計画が進行中と聞く。
人類は月のようなすぐ隣の星には何とかがんばって到達できたが、火星はいかんせん惑星なので、月旅行のようなわけにはいかない。
多分往復で、1年半ないし2年はかかると思われる。
それだけ長期間宇宙に滞在するとなると、人間はどうなってしまうのか。
様々な研究が現在進行形だが、クリアしなければならない問題はとても多いと言える。
生命維持装置の問題が1番の難題と言えるが、火星へ行くための推進システムなどこれから作るらしい。
壮大な夢のある話だが2020年代の後半にでも可能になるのか?
人間の特徴の1つとして、“肉眼で見ること”、“触ってみること”そういったことをとにかく体験しなければ納得しない生き物。
火星旅行もそういったことを意識してのことだと言える。
宇宙SF映画の草分けスター・ウォーズ
私が24歳の時、付き合っていた女性と2人で見に行った記憶が。
確か、新宿の映画館だったと思うが。
仕事が終わってからだったので夕方6時位始まりだったのだが、 とにかく行列がすごくて。
かろうじて座れた記憶が。
この映画のすごかったところは、なんといっても冒頭に現れるレイヤ姫の乗った宇宙船がスターデストロイヤーに追いかけられるシーン。
この巨大なスターデストロイヤーが小さな運搬船を追い詰めていく。
その映像がちょうど下から仰ぎ見る感じで撮影されていたのだが、巨大な宇宙船が上空を通過していくあの様は、今まで味わったことのない映像で、度肝を抜かれた記憶が。
こんなすごいシーンが最後まで見られるのかとその時思った記憶がある。
しかし、宇宙のシーンは、実際のところは所々だったので、やっぱり俳優たちのやりとりがある程度主力で描かれていたと言えるだろう。
物語はほとんど駆け足で進んでいた記憶がある。
この第一作で、スター・ウォーズの全9作のあらましの説明も必要とされたので、ゆっくりのんびり物語を語る暇などなかっただろう。
ジョージルーカスはこの最初の作品を作ったときに、全9作の話の構想を書き上げたと言われている。
スター・ウォーズは全体の中の4、5、6の順番で公開された。
そして、その後 少し年月をおいて1、2、3の順番に公開されたのだ。
そしてさらに時間をおいて、7、8が公開。
今年の12月の20日に最後の9作目が公開される。
私の中では40年越しの物語と言える。
とんでもない時間がかかったが、その間 情熱が覚めることもなく続いてきた自分自身の物好きさ加減にもちょっと呆れる。
どうしても見届けなければならないストーリー。
この物語で今までのスター・ウォーズのストーリーが全て完結すると言われている。
疑問はいっぱいあるのできちんと見届けなければ、見逃してしまうこともあるかもしれない。
映画としてはこれだけ評判を集めるのは他にあまり例を見ないので。
ただし科学的な考察をするのであれば、宇宙空間での戦闘シーンでけっこうな効果音が収録されているが、真空状態では無音のはず。
そういったことが、やはり娯楽のSF映画なのだと思わせる。
これが他のSF作品だと、宇宙空間では無音な状態がきちんと表現されていたりするので、この辺のリアリティーは科学的な裏付けとしてとても評価できる。
しかし、この年になってもこのようなスペクタクルなことに興味を持ち続けられることが私の特徴なのかも。
ある意味能天気で、お気楽なのかもしれない。
歳をとっても、夢のあることや興味のある事はむしろそれほど減ったりすることもなく、私の中では“夢や希望がなくなった段階で人は死に始める”と心得ている。
生きる上で、感じ取る事はとても大切なことと思うので、そこがまだきちんと機能している自分にわずかばかりの安心感を感じるのだ。
さて、映画もそうだが様々な情報のアンテナを張っているといろんな情報が見え隠れする。
そういったことに目を向けてみるのも楽しみの1つ。
夢は遥かな星の彼方へ
宇宙の始まりが、ビックバンだと教えられたのは高校の時。
まだ理論上、そうに違いないと言われているぐらいのことで、確たる証拠はなかったのだが、宇宙がどうやら膨張し続けている観測結果はその当時もきちんと把握されていたわけだし、それを逆算すると最初の始まりは究極の1点に収束する。
そこが“ビックバン”と言うらしい。
実は、この辺の研究もずいぶん進んでいて(もちろん理論上のことで)、ビックバンのちょい前から宇宙は存在していた。
つまり理由もなく爆発が始まったわけではないので、爆発に至るまでのわずかな揺らぎを、今 科学者たちは盛んに研究している。
もちろんそれは限りなく短い時間でのことなので数字では幾何級数で表される。
そして、ここら辺の理論は研究は進んでいるがノーベル賞の対象にはなりにくい。
理由は簡単。
ノーベル賞の判定委員会が理論の凄さを理解することができないから。
“相対性理論”と言えば今は宇宙物理学の基本とも言える考え方だが、あのアインシュタインはこの理論でノーベル賞は受賞していない。
あまりにもすごい理論で、誰も理解できなかったのがその真相。
しかし、他のありきたりの理論もアインシュタインは発表していて、そちらの功績が認められて、それでノーベル賞受賞となっているようだ。
またノーベル賞には、“数学賞”は無いのだ。
数学の判定もとてつもなく大変。
こちらのほうは別な判定委員会があってそこで“フィールズ賞”なるものが認定される。
“数学のノーベル賞”とも言われる。
興味を感じるのは、ビックバンまでは今の科学は理論上だがたどり着くことができるし、そのあたり、今から138億年前の世界もギリギリまで観測可能となっている。
不思議なもので宇宙では
“過去と現在は同じもの“
過去現在と未来で出来上がっている世界。
問題は未来の方なのだが、最近の観測データだと、このまま宇宙は膨張し続けて最後は胡散霧消して散り散りになってしまうらしいのだ。
それは膨張スピードが徐々にスピードアップしているかららしい。
将来的にどんなことが起こるのだろうか。
少なくとも我々が生きている世代では、全く影響は無いのだが。
最新の科学で観測を繰り返した結果、様々なことがわかったと同時に新たな疑問も山ほど湧いて出てきているのが現状。
このような結果が繰り返されているのが今の宇宙物理学。
要するにわからないことだらけ。
そうしたいくつもの?は私のような素人でも興味を抱く最大の理由になっているのかも。