放送を一旦休まねばならない麒麟がくる。
ストーリーが盛り上がってきたところだけにちょっと残念な気がしないでもない。
そんなこともあって今日からは次回再開されるまでの間かつての物語を振り返る内容の番組。
今日振り返ってみるのは
独眼竜政宗
実は、この大河ドラマはマジでしっかりと見ていたのだが、1987年放送とある。
今から30年以上も前の作品で、今でこそハリウッドスターとなった渡辺謙が大ブレイクした作品でもあるのだ。
今日は様々な対談形式で番組が進行していたが、取り組みとしてはかなり面白いと感じたもので、当時を振り返りつつブログにアップしてみた。
目次
伊達政宗の物語
実は渡辺謙の回想の中に、彼が初めて出演した会の後に視聴者からクレームが来たんだそうだ。
なんであんなおかしな俳優を使っているんだ🖕🏾
それは8話目からの回で今まで子役が2人伊達政宗を演じていたのだが、それ以降のギャップが大きすぎたのかもと。
さらに最初演じた時の伊達政宗は18歳とのことで、かなり頑張って演じなければいけない状況だったこともあったらしい。
しかしこのときのドラマは平均視聴率でも39.7%で、今放送している大河ドラマのおよそ倍。
ありえないほど多くの人が集中して見ていた。
もちろん私もその1人で欠かさず見ていたと記憶する。
当時私は33歳で、会社勤めをしながらだったがとにかく仕事が忙しかったのでそのことと同時に記憶に残る。
渡辺謙はこの大河の前に朝ドラでも主人公の夫の役柄を演じていた
そのドラマが今も再放送でやっているはね駒
そのことについて私がまとめた記事がある。
このドラマも相当古いが、この時渡辺謙なる俳優を初めて知ったと思った。
彼は他にも伊丹十三の『たんぽぽ』とかにも出ていた。
この伊達政宗で一躍ブレイクしたので全国的に名前が知れ渡るように。
とにかく驚くほどのハイテンションで演技をしている印象が強かった。
テレビのドラマってこんなに感情を爆発させるのかしらと不思議に思ったことも何度か。
脇を固める俳優陣が超豪華
このドラマの中では当時超有名な俳優たちもずいぶんと脇役で出演していたのだが。
とりわけ強烈な印象で記憶に残るのは勝新太郎。
豊臣秀吉と勝新太郎ではまるでイメージが一致しないのだが、いざ演じてみると驚くほどの重厚感があって今まで作り上げてきた秀吉像を刷新したかも。
特に初めて政宗と秀吉が出会うシーン。
いくつかのやりとりがある中で秀吉が立ちションをするときに自分の刀を政宗に持たせるシーンがあるのだが、あの時のやりとりはどうやらほぼアドリブで勧められたようだ。
伊達政宗がどんな反応するのか、秀吉にしてみれば政宗の武士としての技量をそこで判断するつもりもあったのではと。
渡辺謙が思い出すには、撮影が終わった後勝新太郎がニコニコしながらそうだよなぁと言っていたのが懐かしい思い出だと。
またこの時徳川家康を演じていたのが津川雅彦
この徳川家康は歴代の家康の中でもナンバーワンかも。
この後も大河ドラマで何度も家康を演じていた津川雅彦。
それだけはまり役だったと言うことだろう。
勝新太郎との絡みのシーンも思い出すが、これだけの歴史的な人物の2人のやりとりなので、驚くほど重々しく重厚に感じたような。
この当時伊達政宗の脚本を書いていたのがジェームズ三木。
彼は確かに時代劇の脚本家としては超売れっ子だったような気がする。
彼の脚本で様々なドラマが書かれたと思う。
懐かしい女優陣もたくさん
伊達政宗の正室を演じたのが後藤久美子と桜田淳子。
お姫様としてまさにぴったりのような気がした。
他にもしょっちゅう見かけた顔は母親役の岩下志麻。
ドラマの中ではこの母親が政宗を毒殺しようとするのだ。
歴史的なことになるが伊達政宗の母親お東は最上義光の妹。
夫伊達輝宗が早くに亡くなっているのでずっと未亡人で通していたが、伊達家を守るために自分の兄を頼ったりと様々な苦労をしてその結果政宗に毒を盛ることに。
事件は未遂で終わったが、その時のお家騒動がもとで
政宗は自分自身の弟小次郎を自らの手で殺してしまうことに。
伊達政宗は戦国末期から江戸時代に至るまで活躍した武将だが驚くほどつらく苦しい運命を背負わされていた。
伊達政宗本人は国宝の瑞鳳殿に埋葬されているのだが、昭和に入ってからの大改修の時に墓の発掘調査も行われていて政宗本人と思われる遺骨も発掘されている。
その時に伊達政宗自身の正確な身長もきちんと報告されているようだ。
ちなみに伊達家は今もきちんと継承されている由緒ある家柄。
お笑い芸人の伊達みきおも聞くところによると伊達政宗と血脈はつながっているようだ。
彼も今回の番組で討論に加わって色々と話をしていた。
渡辺謙の回想
様々な俳優たちとの共演がなににもまして楽しかったとのこと。
このときの渡辺謙はほとんど無名の新人に近い状態で、こいつは誰なんだと思う向きも多かったのでは。
私は朝ドラのはね駒に出演していたことを知っていたので、あーあの時の彼だ、と確認できたのだが。
しかし、俳優たちも女優たちも大河ドラマや朝ドラでブレイクする人たちは多い。
まして無名の新人となれば、なおのこと大切な出演作となるはず。
この後渡辺謙は様々な映画出演の依頼が舞い込むことになる。
大河ドラマを愛でる
最後のシーンが流れていたので放送を見ながら確認してみたところが伊達政宗は満68歳で亡くなっている。
渡辺谦は18歳から68歳まで演じたことに。
最後に新マカロンシーンではメイキャップもあったが実際にずいぶん痩せていたように感じた。
ずいぶんと頬がこけている印象。
病気は昔から言われていることだが食道癌だったようだ。
お粥も飲み込めないほど嚥下する力が弱くなっていたようだ。
また豊臣秀吉から江戸幕府になってからも幕府に忠誠を尽くしていたが、徳川御三家以外では破格の扱いで葬儀一式執り行われたと聞く。
大体3代将軍家光自らが晩年お見舞いに訪れている。
徳川家以外ではありえないこと。
また激烈な人生を過ごした割には天寿を全うできたのでは。
振り返ってみると放送はずいぶん昔だった気がする。
さて、麒麟がくるがいつから放送開始になるのかはまだ不明。
撮影開始が今月末と聞いている。
ある程度放送回数分の撮影が溜まらなければ放送するにはならないだろう。
それにしてもかつて放送された番組ながら驚くほどの新鮮さで今もう一度見ることができるのはなんともテレビ人間冥利に尽きると言うもの。