くわちゃんの独り言

音楽や映画が大好きな爺さん。長年の経験から知りえたことを発信します。

ブギウギ アーティストあるある

ブギウギは正直なところ、やっと物語が始まったって感じがする。

なんといってもスズ子の師匠になる羽鳥善一の存在が物語全体を大きく包み込む

物語で語られる羽鳥善一は、すなわち、服部良一その人。

調べてみてわかったことと、記憶に残る大作曲家の様々な業績が去来する。

今日描かれたエピソードでは歌い方に行き詰まってしまったスズ子がどうやってピンチを乗り越えたか。

こういったテーマを扱うときに、

1番のポイントになるのは役者たちの演技力

どれだけ物語として面白おかしく興味が湧くように作られるかは役者たちのポテンシャルにかかっていると思う。

物語の主人公スズ子を演じる趣里がどれほどのものなのか興味津々で眺めていた。

彼女に求められるのは、まずベーシックな演技力。

そして歌手としての確かな実力と踊りの才能も。

もともとはクラシックバレエの出身なので、踊りに関してはそれなりのものがあらかじめ備わっていたと思われる。今回歌うことに特化した部分も多いと思うので、歌手として演技するときにはそれなりのメリハリも求められただろう。

特に作曲家から散々ダメ出しを受けていたので、なぜダメなのか?なぜオーケーなのか?その差をきちんと演技力で示さなければならない。

物語はスズ子の悩みを中心に描かれるが、キーポイントになるのが作曲家羽鳥善一。

福来君は楽しそうじゃないね😅

目次

求めるものと提供できるもの

オフショット 羽鳥家まで押し掛ける

羽鳥善一が求めていたものは、歌手がどれだけ楽しく歌えるか。

要するに、何が伝わっていくかが1番大切と考えていた。

スズ子は歌のうまさは間違いないものがあったけど、少なくとも楽しさを伝えることにはなっていなかった。

歌詞の意味もなんとなくの感じでそれが楽しいとは思わなかったようだ。

善一はひたすら楽しくドキドキワクワクする躍動感を求め続けていた。

歌い出しの声で瞬時に判断できる。

これはダメ、その次もダメ。

一瞬で伝わる感覚は意外と当事者たちはわかるようでわからない。

平たく言えば伝わっていかないのが実情。

アドバイス

スズ子の才能にいち早く気づいていた松永

すっかり煮詰まってしまったスズ子は松永に声をかけられたことで、正直な気持ちを告白。

自分は羽鳥先生が嫌い。

歌っていても全然楽しくない。

ともすれば先生を憎いとさえ思ってしまう。

松永の答えは単純明快だった。

その気持ちを善一に伝えればいいだけのこと。

正直に話してごらんと。

さすが一流の演出家。

どこで悩んでいるかを聞き出したなら、すぐに解決方法を提案できるあたり。

さらにはスズ子の悩みの本質もしっかりと見抜いていたような。

梅丸が満を持して召集した演出家の本領発揮と言ったところ。

羽鳥家

善一の奥さん麻里 スズ子をよく理解してくれる😍

スズ子は意を決して、羽鳥の家を直接尋ねることに。

さすがに単刀直入で言われたことを素直にすぐに行動できるのはスズ子の優れた特徴かもしれない。

もともと、努力家で様々な試行錯誤を繰り返しても決してへこたれることなく努力を継続できる。

アドバイスを素直に受け入れて、自分のものにしていく。

努力の仕方は様々あるけれど、自分自身の創意工夫とよそからの適切なアドバイスを確実に自分のものにできる能力はある意味無敵のポテンシャルかもしれない。

善一の自宅で迎えてくれた長男と奥さん。

この2人はこれからスズ子の心強い味方になってくれるものと思われる。

羽鳥善一の恋女房 麻里

正直なところ、見事に適切な配役がなされていると思う。

この女優の実力は私もドラマなどでよく知っている。

そして今日物語を見ていて感じたのは、長男のカツオ君。

見事な名演技を披露していたね。

この物語はあちこちに優秀な子役が配置されているけど、この子もまさにその1人。

スズ子に対する批評があまりに的を得ているので、ちょっとびっくり。

ヒント

自分が感じている気持ちをきちんと乗せていく

松永に教えてもらったアドバイスは、自分の正直な気持ちをしっかり伝えていくことだと。

その気持ちのままに善一への恨みの気持ちを歌詞に乗せていく。

発せられた第1声に思わず驚きを隠せない善一。

スズ子は身振り手振りを交えて気持ちをぶつけるがの如く歌い続けた。

実は、この気持ちの乗せ方こそが作曲家の求めているものだった。

スズ子は与えられたヒントから見事に回答を引き出したと言える。

服部亮一と笠置シズ子

ブギウギで世の中を席巻していた頃

この2人のコンビはこの当時最強だっただろう。

服部良一が初めて笠置シヅ子を見たときの様子がインタビューで紹介されていた。

およそ貧相な関西弁丸出しの垢抜けない少女。

この時既に20歳を超えていたはずのシズ子だが、小柄だったが故に子供のように見えたのかもしれない。

会話をしてみても、およそ垢抜けない感じはとてもじゃないが、使い物になるのかなと心配になったそうな。

しかし、一度ステージの上に立って踊りながら歌い始めたら圧倒的な存在感で聞く者の心を鷲掴みにして離さない。

当時の日本でここまでのパフォーマンスをできるものは他に類を見ないと絶句したそうだ。

それから服部良一の特訓が始まった。

そして、シズ子は作曲家の求めをことごとく受け止めて後に大活躍することになる。

彼らの活躍の様子は今もYouTubeなどで存分に確認することができる。

確かに、あのパフォーマンスは今でも通用するとてつもない凄みを感じる。

今週のエピソードは明日で一段落するがなんとなく成功の予感。