くわちゃんの独り言

音楽や映画が大好きな爺さん。長年の経験から知りえたことを発信します。

ブギウギ 母と娘

わかっていたこととは言え、とうとう母ツヤが亡くなる。

今まで明らかにされてこなかったが、母親の病名も今日物語の流れの中で語られていた。

ガン

この時代からがんは不治の病だったかもしれない。

この間、熱々先生が専門医を連れてきて診察する様子も描かれていて詳しいいきさつは語られてこなかったが、今日初めて告知されたことになる。

スズ子は母親が心配で、東京から大阪に舞い戻っていた。

床に伏せっている母親は、元気な時を思えば見る影もない。

一眼見た時からみるみる涙が溢れるスズ子。

物語はごく短い期間のエピソードを描くので、しかも主な演技は趣里と水川あさみ2人だけ。

女優同士の演技が物語を牽引するしかない。

見た感じでは、趣里の渾身の演技が大きな説得力を持っていたと思う。

彼女がアカペラで歌うシーン。

セリフを言いながらアカペラっていうのが俳優にとっては1番骨の折れる作業ではなかろうか。

一切のごまかしが通用しないと思うので。

母ツヤは家族に見守られながら、天の星になったとナレーション。

テレビで見ている者たちもみんな涙したのでは。

母と娘😰😭

目次

スズ子帰阪

母親と娘のやりとりをじっと聞き入る

スズ子が帰った時、母親は1階の茶の間で床に伏せっていた。
体力的なことを考えれば、今までのように2階で寝たり起きたりするのは辛いものがある。

トイレに立ったり水回りのことを考えれば、やはり近い場所を考えてしまうのは誰も一緒。

スズ子はステージの合間を縫って帰ってきた。

基本売れっ子の歌手なのでスケジュールの調整も大変。

モデルとなった笠置シズ子も自分の母親が亡くなった時、初めて帰ることができたのは49日の法要だったと伝わる。

それだけ忙しく仕事に追われていた。

物語のエピソードで、語られたのはスズ子本人が自らの希望で歌い続けていたと告白。

根っからの舞台人のスズ子は表現することに妥協することをしない。

どうすればより多くの人に確実に伝えられるかその事は終わることのないテーマ。

物語の中で、自分のことを大バカ者と語っていた

スズ子の中では母親に対して不義理をしているという思いがあったのかもしれない。

桃の奇跡

アホのおっちゃんが持ってきた奇跡の桃

かつてスズ子が子供の頃、ゴンベエさんが桃を手に入れてスズ子の風邪を治した過去があった。

あの時は母親がつきっきりでスズ子の看病をしてくれていた。

撮影中のオフショット こんなこともあった、そういえば。

この時はスズ子が桃を食べたいと言い出して母親が必死に探し回る様子が描かれた。
今回はその逆になるだろう。

もちろん見つけてきたのはスズ子ではない。

人づてをたどればゴンベエさんのネットワークをアホのおっちゃんが受け継いだことになる。

桃の奇跡はひょっとして今でも健在なのかなと。

母と娘

死んじゃうのはあかん😭

この親子の絆はある意味特別なもののように感じる。

誰もが知っている通り二人は本当の親子ではない。

ツヤは育ての親になる。

スズ子の本当の親はキヌで高知にいる。

物語の初めの方で、スズ子と六郎が里帰りしたときに詳しく描かれていた。

前列左端が実母

母ツヤはスズ子が可愛くて仕方がない。

そして、自分が産んだ子供でないことを考えるとそのことを少し引け目に感じている部分もある。

どうしてもスズ子を手放すことなんてできない。

スズ子にしてみれば、母親はツヤ以外にはいないのだ。

2人の特別感がよく表現されていたと思う。

アカペラの値打ち

多分これが見納め

物語の最後の方でナレーションで母親の死を告知。

どうやらツヤはここで物語から退場になるようだ。

描かれたシーンでは、スズ子がアカペラで歌を披露する中で思い出のシーンを織り交ぜながら、時間をかけて親子の関係を詳しく書ききっていたと思う。

夫婦の絆も丁寧に表現されていた

この夫婦は確か駆け落ち同然で一緒になったと思った。

そういったことも母と娘のシーンの中で感じ取れるような設定。

しかし、役者がアカペラで歌を披露するシーンはかなり緊張すると思う。

単純な理由で、ごまかしが全く通用しない。

主役を演じている趣里の役者としてのポテンシャルがここでいかんなく発揮されるものと思う。

どちらかと言えば、趣里は歌うことより踊ることの方が得意なように感じてはいた。

もともとバレエの経験があって、様々な紹介映像を見させてもらったが、体の柔軟性など申し分ないし、何よりも手先に至る細やかな表現力は彼女の強力な武器だと感じる。

モデルの笠置シズ子と1人娘

ブギウギはこれからまだまだ過酷な運命を描く可能性が。

結婚することなく一人娘を設けた笠置シズ子は自分の夫となるべき人を若くして失うことになる。

おそらくそういったこともこの物語の中心的なエピソードとして描かれるに違いない。